密輸のため新車状態にて中国で押収されたケーニグセグ・アゲーラRS、レゲーラが競売に！数年間放置され、レゲーラのハイブリッドシステムが再起動できるかはちょっと心配

｜　なぜここまでずっと放置され、そして今販売されることになったのかはちょっとナゾ　｜

いずれの車両も一旦はケーニグセグに戻して集中的な整備を行う必要がありそうだ

さて、中国の税関にて押収されたケーニグセグ・レゲーラ、そしてアゲーラRSの二台が中国国内にて競売にかけられることに。

レゲーラのほうはシャシーナンバー7159で開始価格は1705万3000人民元（約3億4000万円）から、そしてアゲーラRSはシャシーナンバー7178、開始価格は1488万8000人民元（2億9700万円）からに設定されています。

なお、押収された理由は例によって「関税回避」つまり脱税であり、高額な関税を逃れるために虚偽の申告を行っていたところを発見されたのだと思われます（中国では関税に加え、排気量、価格によっても課税され、ケーニグセグだと欧州価格の3倍くらいの中国国内市場価格となるようだ）。

ケーニグセグ・アゲーラRSは4年も中国の倉庫へと保管される

そこでこれらの車両を見てみたいと思いますが、アゲーラRSのほうは約4年前に中国の税関にて押収され、それ以来ずっと天津港に保管されていると紹介されています。

過去に一度、エージェントを立てて売却の話が持ち上がったそうですが、やはり中国から車両を持ち出すことは非常に難しく、結局は「お流れ」に。※以前にも、押収されたフェラーリが競売にかけられたが、中国から持ち出せないという制約付きだった

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ただし今回、このケーニグセグ・レゲーラRSは「密輸車・密輸バイク没収証明書」付きにて津拍平台よりオークションに出品されることになり、条件としては「現状渡し」そして「落札者が輸送を手配」。

車両そのものはネイキッドカーボンファイバーにレッドのストライプとアクセント、そしてインテリアはブラックレザー仕様（ステッチはレッド）。

カーボンホイールにレッドのキャリパーが装着され、Cピラーにはウサギかモルモットのような図柄に「ZHEN」という文字も（シートにも同様の刺繍がある）。

こういった「中国のオーナー向け」と思われる仕様を見るに、ケーニグセグにて（中国のオーナーからの依頼を受けて）製作され、新車として中国へと輸入しようとした際に押収されたのかもしれず、つまりオーナーとしては「まったく乗る機会がないまま」没収された可能性もありそうです。

ケーニグセグ・レゲーラは一旦納車されるも税関に没収

そしてもう一方のレゲーラについてですが、こちらはいったん2018年末に中国のオーナーへと納車されるも、その後「輸入にかかわる重大な法的問題」によって2019年夏に押収されたといい、それ以来アゲーラRSとともに天津港へと保管されることに。

やはり「密輸車・密輸バイク没収証明書」付きでオークションに出品され、「現状渡し」となりますが、3年にわたりメンテナンスがなされておらず、しかもこのレゲーラはハイブリッドカーなので、車両の電装系用はもちろん、走行のためのバッテリーも上がっていると考えてよく、再び走らせるには相当なコストがかかるのかもしれません。

車両の仕様としてはホライゾンブルーのボディカラーにホワイトのストライプが入るという爽やかな仕様で、ホイールは「バイオハザード」デザインを持つカーボンファイバー。

フロントスプリッターには「By Echo」、運転席側のドア内側には「E=MC2」の文字が入るなどユニークな演出がなされます。

インテリアはライトブラウンで、やはり高級感と爽やかさとが同居する仕上げを持っています。

中国はじめ東南アジアでは関税等が高額にのぼるためにこういった密輸が後を絶たないといいますが、国によってはいかに希少なクルマであっても「廃棄」してしまう場合があり、しかし今回のように「売却」されるのであれば、まだ救いがあろうというものですね。

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参照：The Supercar Blog, koenigseggjesko.registry