| 実際、トヨタはランドクルーザーの設計において「絶対に生還する」ことを念頭に置いている |
そしてランクルは「実際に悪路で使用してこそ」その優位性が発揮されるクルマである
さて、ぼくはトヨタ・ランドクルーザー250の納車を待っているところですが(何も指定しないと年内に来てしまうので、ガレージ内のクルマの整理の都合上、来年6月あたりの生産を指定してもらった)、このランクル250はオーストラリアなど一部地域では「ランドクルーザー プラド」として販売されています。
そして今回、トヨタのオーストラリア法人が公式Youtubeチャンネルにて一本の動画をリリースしていて、それは「This LandCruiser Drives Us Home(ランドクルーザーは私達を家に連れ帰ってくれる」というタイトルを持つ讃美歌のような仕上がりとなっています。
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動画では「ランクルソング」も
この動画は1958年以来、ランドクルーザーが人々の生活に密着し、どんなにハードな仕事や環境であってもその信頼性を失わず、無事に家族を家に返してくれるというタフネスさを示したものですが、実際にランドクルーザーは「地球上のどこからでも、必ず生きて帰って来られる」という基本コンセプトを持つといい、トヨタ内部においても他のクルマとは全く異なる品質にて開発がなされ、それは「ランクル品質」と呼ばれている、とも。
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もともとランクルはGHQの要望に応じて開発されたBJにルーツを持つのですが、制式採用されなかったために開発コストを吸収すべく民生用として再出発したのがその源流(このあたり、ランボルギーニLM002に似ている)。
そして民生用バージョンは(当時、オフローダーの王であった)ランドローバーをターゲットにしたとされ、そしてその品質の高さから見事ランドローバーに取って代わることに成功していて、今や世界中の過酷な環境にて愛されるのはランドクルーザーという状況が出来上がったわけですね。※もしGHQに採用されていたら、軍事機密保持の観点から民生化は許されず、よって今のようなランクルは存在しなかったかも
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ちなみに中東ではランクルの支持が非常に厚く、それは彼らが実際に砂漠などの過酷な環境を走るからですが、現地で聞く限りでは「走破性に加え耐久性を考慮すると「ランクルがベスト」。
走破性のみだと日産パトロール、メルセデス・ベンツGクラスも相当に高いレベルにあるものの、「壊れない」「メンテナンスフリー」「各パーツ、車体の耐久性」といった点を考慮すればランドクルーザーは「スーパーマン」だといい、たとえば毎日砂漠を何時間も走り続けるようなツアー会社での使用だとこの点を強く実感できるのだそう。
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それはたとえば「あちこち(室内はじめ、ドライブトレーンやメカニカルパーツに)に砂が入りにくく、メンテナンスや整備も容易で壊れにくい」。※回転部分に砂が紛れ込むと、摩擦が生じてすぐに破損するようだ。加えて砂があちこちに入って溜まると車体重量が重くなってゆく
さらに年間十万キロ程度を走行する彼らからすると「耐久性」も重要な要素であり、日産パトロールだと「(車体やドライブトレーンの寿命が短く)すぐに買い替えなくてはならないが、ランクルは買い替えが必要になる気配すらない」。
よってこういったツアーでは(体感上)95%くらいがランクルで、さらに高い耐久性を立証するかのようにランクル200の姿も多数見られますが、一方でパトロールやその他のクルマは「新車ばかり」。
つまりパトロールやほかのオフローダーは「すぐに買い替えねばならない」ということになりそうですが、ツアー会社としても「(ランクルの生産台数が限られていて)ランクル以外の選択を」を模索しつつも、結果的にはランクルに落ち着いてしまうのだそう(整備コストが安く、売却金額が高いので、ランクルは結果的に高い買い物ではない)。
おそらくぼくが自分のランクルでこういった「ありがたさ」を感じる場面はないかと思われ(むしろ燃費の悪さや大きさに苦しめられるかもしれない)、しかしそれでもこういった「究極のクルマ」を所有することには一定の価値がある、と考えています。
トヨタのオーストラリア法人がランドクルーザー250(プラド)を称える動画はこちら
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参照:Toyota Australia(Youtube)