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リマック・ネヴェーラが275.74 km/hでバックして「世界で最も速く後ろ向きに走ったクルマ」に。後退でもほとんどのクルマの前進より速いというのが恐ろしい【動画】

2023/11/09

リマック・ネヴェーラが275.74 km/hでバックして「世界で最も速く後ろ向きに走ったクルマ」に。後退でもほとんどのクルマの前進より速いというのが恐ろしい【動画】

| さすがのケーニグセグも(パワートレーンの性質上)このリマック・ネヴェーラの記録は破れまい |

それにしても、リマックは何から何まで「記録づくし」である

さて、リマック・ネヴェーラは「ニュルブルクリンク最速EV」の座のみならず、様々な記録を保有していますが、今回は「後ろ向きに走った、もっとも速いクルマ」としてギネス記録に認定されることに。

その速度はなんと275.74 km/hで、20年以上前に達成されたケータハム7 ファイヤーブレードの「165km/h」を塗り替えることとなっています。

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リマック・ネヴェーラは「ほとんどのクルマが前向きに走るよりも速く”後ろ向きに”走れる」

なお、今回のギネス記録は「EV」「ガソリン」などパワートレーンに関係なく「自動車すべてひっくるめて」の中での最速記録となっていますが、この記録が達成できた一つの理由は「1,914馬力」という強力な出力を持つこと、そしてもう一つは「そのユニークなパワートレーン」によるものだと考えられます。

そしてそのパワートレーンとは「エレクトリックモーターを4つ搭載し、フルパワーでバックできること」。

ガソリン車であれば(通常)前進5~10段くらい、そして後進1段というトランスミッションを持つものの、後進の場合はフルパワーをかけたとしてもギア比の関係で速度が上がらず、しかしEVだと(ほとんどの場合、前進と後進ともに)トランスミッションがなく、よって前進と同じように後退できるということに。

Rimac-Nevera (4)

ブガッティ・リマックにて、ネヴェラのチーフ・プログラム・エンジニアを務めるマティヤ・レニッチ氏は、「ネヴェーラの開発中、このクルマが世界最速の逆走車になる可能性」に気づくこととなり、理論上では時速240km/h以上でバックできるという計算を導き出したそうですが、今回のチャレンジはそれを立証するものであり、しかし問題となるのはその安定性。

いかに理論上速く走ることができるといえど、後ろ向きにそれだけの速度を出している最中にステアリングホイールを切ってしまうと大惨事に繋がる恐れがあるわけですね。

Rimac-Nevera (3)

そのほかにも空力(一部ではダウンフォースが逆に働く)、冷却性能(そもそもラジエターに風が当たらない)といった問題もあって、しかし今回は万難排してドイツのパペンブルクにあるATP試験場にてその挑戦が行われることに。

ステアリングホイールを握ったのはリマックのテストドライバーであるゴラン・ドゥルンダックですが、後ろ向きでの走行には「慣れが必要だった」とコメント。

しかし全体としては「難なく乗りこなすことができた」といい、運転中にはクルマのバランスを崩さないように注意しつつ、ステアリングホイールの操作には細心の注意をはらい、ブレーキングポイントに注意しながら走行したと述べています。

Rimac-Nevera (2)

ちょっと気になるのは、市販モデルのネヴェーラも「リバースに入れて思いっきりアクセルを踏めば、これくらいの速度が出るようになっているのかどうか」ということ。

常識的に考えるならば、バックでそこまでの速度を出す必要はなく、むしろ速度が上がるようにしていると思わぬ事故につながるために「リミッター」が介入するものと思われますが、ギネスに「市販車最速」として認定されるには市販車と同じスペックを持っている必要があり、よって「実際に顧客に納車されたネヴェーラであっても、本当にこれくらいの速度が(後ろ向きに走って)出るのかもしれません。

Rimac-Nevera (5)

リマックが後ろ向きに走って世界最速記録を達成する動画はこちら

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参照:Guinness World Records, RimacAutomobili

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