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マクラーレンの新型ハイパーカーは「美しく、宝石のような」デザインを持つもよう。マクラーレンはセナ発表時にそのデザインを酷評された経験を忘れていなかったようだ

マクラーレン

| マクラーレンの新型ハイパーカー「P18」についてはすでにそのレンダリングがディーラーに対し公開済み |

デザインを担当するのは新任のトビアス・スールマン

さて、マクラーレンが4月半ばに開催したというディーラーミーティングの内容が一部リークされ、そこで「新型ハイパーカー」に関する追加情報が明らかに。

まず1つ目はその「ルックス」に関するもので、マクラーレンの新型ハイパーカーは「スマートでハイパーカーらしい」カッコいいものとなるもよう。

これについては補足が必要で、話を「セナ」の登場時にまで戻す必要があるのですが、セナはその発表当時、衝撃的なパフォーマンスを持っていたものの、そのデザインもまた衝撃的であり、これが大きな不評を買ったわけですね。

なぜマクラーレン「セナ」のデザインは不評だったのか

当時マクラーレンのデザイン責任者はフランク・ステファンソン氏からロブ・メルヴィーユ氏へと交代したところで、このセナはロブ・メルヴィーユ氏渾身の作品であったものの、発表されるやいなや「醜い」「セナの名にふさわしくない」等強い批判が浴びせられ、マクラーレンはこれに対処すべく「セナのデザインには理由があって、機能に基づいたものである」という説明を急遽行う等の対応に迫られています。

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マクラーレン・セナ

実際のところセナの運動性能には驚嘆すべきものがあったのですが、たとえばル・マン24時間を走るレーシングカーが「(ポルシェ919ハイブリッドのように)いかに機能に基づいたものだといえど」異形のものであることには変わりはなく、セナにもそれと同じことが言えたのかもしれません(いかに機能的であっても、多くの人はハイパーカーやスーパーカーは美しくあるべきだと考えている)。

そして今回、マクラーレンはセナでの教訓を活かすべく「美的デザインと空力効率の要求を一致させるべく」デザインを行うのだと考えてよく、ちょっと前にはマクラーレンの新しいデザイン言語も公開済み。

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そして新世代のマクラーレンのデザインを担うのはベントレーにて活躍したトビアス・スールマン氏で、同氏は同じ「イギリスつながり」ということなのか、新しいマクラーレンを「伝統的な」手法に則って(ベントレーで行ったのと同様に)再構築することになるものと思われます。

ただ、現代のマクラーレンの(セナを除く)デザインは一定の評価を得ていて、これはもともとフランク・ステファンソン氏が考案した流れに沿ったものであり、いかに新世代といえどマクラーレンは(好評である)現在のデザインから大きく乖離しようとは考えていないと報じられ、コードネーム「P18」と呼ばれるこのハイパーカーはこれまでどおりの「アイソケット」を継続するもよう。

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さらには「F1にインスパイアされたデザイン」を持つこと、最先端の空力設計を特徴とし、そのボディはマクラーレンの新しい風洞設備によって研ぎ澄まされることも明かされていますが、今回新たにディティールとして「車体周囲の空気の流れを強化するフローティングフェンダー、抗力を減らすために開閉できるアイソケット下のアクティブスプリッター、Cピラー上の大型エアスクープ」の導入が報じられています。

このスクープは、冷却風をエンジンルームに引き込む役割を果たすとともに、ドライバーは「その背後に搭載されるV8 エンジンのサウンド」を届ける役割も果たすというので、その構造や効果には大いに期待できると考えていいのかも。

そのほか、この新型ハイパーカーには、リアエンド全幅にわたる大きなカーボンファイバー製ディフューザー、デュアルチタンエキゾーストパイプと(マクラーレンP1のようなスタイルを持つ)アクティブリアウイングが装備され、さらにはディーラーミーティングでは「(P18のレンダリングの公開とともに)宝石のような」と表現されたリヤセクションのデザインが与えられることとなるようです。

そのほか、セナに採用された技術がさらに高度にブラッシュアップれされて取り入れられること、そして以前に報じられた通り、マクラーレンのトレードマークであるバタフライドアを廃止し、トップマウントのガルウィングドアを採用するということについても改めて言及がなされています。

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