| こういった動画を見ると、お金があるっていいなあ、と思う |
すでにレッドのフェラーリ限定モデル「ビッグ5」を集めているだけでもスゴいと思うが
さて、世界中のスーパーカー事情を動画にて配信しているユーチューバー、「シーン・スルー・グラス」氏。
主に欧州にて活動しているようですが、今回は米国ロサンゼルスの在住のフェラーリコレクター、デビッド・リー氏のガレージを訪問しています。
同氏は現地ではかなり高名なフェラーリコレクターで、しかしフェラーリがインフルエンサーを重視していた頃の限定モデルを入手できず(フェラーリが同氏を販売対象だと認めなかった)、大きなニュースとなったことでも有名です。
なお、入手できなかった主な限定モデルはラ・フェラーリ・アペルタであり、同じようにラ・フェラーリ・アペルタを売ってもらえなかった(別の)コレクターがフェラーリを訴えたことも。
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フェラーリは一時期、ネットワースを重要視していた
その当時のフェラーリはネット上のインフルエンサーや有名スポーツ選手を(購入対象者として)重視しており、いかに購入履歴があろうともネット上での影響力が低い人物にはあまり限定モデルを回さなかったとされ(現在はまた購入履歴が重視されるようになっている)、フェラーリを訴えたコレクターによると、「それまで限定モデルが発表された際は、いつもフェラーリ本社に白紙の小切手を送付し、そのかわりに限定フェラーリが送られてきた」ものの、ラ・フェラーリ・アペルタを購入しようと小切手をフェラーリへと(いつものように)送ったところ、フェラーリからは”あなたはラ・フェラーリ・アペルタの購入にふさわしくありません”という手紙とともに小切手が返送されてきた」といい、同氏はこれに憤慨してフェラーリを訴えたわけですね(結局、和解しないままにこの世を去った。合掌)。
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またラ・フェラーリ・アペルタを売ってもらえなかった有名コレクター。フェラーリは個人SNSもチェック
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そして今回のデビッド・リー氏はというと、「限定フェラーリにふさわしい人物」となるべくネット上の価値(ネットワース)を高めるために各種SNSをスタートさせることとなり、その後にはフェラーリと和解したことも動画にて報告されています。
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なぜイエローのフェラーリを集めるようになったのか
そして今回、動画にて紹介されているのが「なぜイエローのフェラーリを集めるようになったのか」。
その理由は非常に簡単で、「レッド(ロッソ)のビッグ5を集めたので、その次の目標としてイエロー(ジャッロ)のビッグ5を集めることにした」。
ちなみに「ビッグ5」とは、288GTO、F40、F50、エンツォフェラーリ、ラ・フェラーリ(アペルタ)という5台のスペチアーレ(スペシャルモデル)を指しています。
そして、ただでさえこの5台を揃える人物は少ないというのに・・・。
すでにデビッド・リー氏はイエローのF50、エンツォフェラーリを収集ずみ。
こっそりと置いてあるイエローの365GTB/4 デイトナ・スパイダーも超レアなクルマですね。
ただ、同氏はもともとイエローに興味があったようで、けっこう古くから奥のフェラーリ250GTルッソを所有していて、これと同じ仕様を持つ(その横の)F12tdfをオーダーしたことも。
ちなみに250GTルッソのシートはブルー。
これは当時一般的だったようで、同時代のミドシップフェラーリをモチーフにデザインされたデイトナSP3の広報者は「ブルーのシート」を持っていますね。
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ちなみに「イエロー」はフェラーリのエンブレムにも採用される特別な色で、その由来はフェラーリ本社所在地であるモデナ市の色だから(カナリアイエロー)。
そしてイエローはフェラーリのカンパニーカラーでもあるのですが、スクーデリア・フェラーリ(フェラーリのレーシングチーム)のレッドがあまりに有名になってしまい、今ではフェラーリ=レッドという印象が強くなっています(一時、フェラーリは新車発表の際にレッドとイエローの2種を用意していた)。
しかしながら75周年を迎えた今年、フェラーリは(おそらくはじめて)公式に「イエロー」「エンブレム」について語り、2022年シーズンのイタリアGPではF1マシン(F1-75)のアクセントにイエロー、シャルル・ルクレールとカルロス・サインツのレーシングスーツやヘルメットをイエローに彩ったこともあり、にわかに「イエローのフェラーリ」に注目が集まっているのも事実です。※もしぼくが、自分のフェラーリ296GTBにブルー以外を選んでいたとしたら、イエローを選択していたのは間違いない
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しかし「イエローのビッグ5」をコンプリートするには問題も
ただ、いかに同氏の財力があるとしても「イエローのビッグ5」をすべて集めるのには無理があり、というのも288GTOとF40は「レッドしか生産されていないから」。
しかしながら何事にも例外があり、ブルネイの王族が発注したフェラーリ288GTO(下の画像)は(新車製造時に)イエローにペイントされており、イエローの288GTOは存在しないわけではないものの、イエローの288GTOを入手しようとなると、これが売りに出されるのを待つしか無いわけですね。
参考までに、ブルネイ王室は時々コレクションを処分しているので(つい最近もレア物がたくさん出てきた)、デビッド・リー氏がイエローの288GTOを手に入れる可能性はゼロではないかもしれません。
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同氏のガレージにはレッドやイエロー以外のフェラーリも置いてあり、フォードGTの姿も。
このフォードGTもまた購入することが非常に難しいクルマなのですが、同氏はフェラーリからラ・フェラーリ・アペルタを売ってもらえなかったとき、フォードに「フェラーリからフォードに寝返る」ことを提案して購入権を得たと(自身の動画にて)語っています。
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かくして同氏はフェラーリに囲まれる生活を送るようになったわけですが、同氏の「野望達成」には期待したいと思います。
フェラーリコレクターが「イエロー」を目指すようになった理由を語る動画はこちら
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