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ディープシークの衝撃冷めやらぬ昨今、中国の自動車メーカーが相次ぎ「Deepseekと車両の統合を完了した」と発表。EVのみならず日米欧は車載AIでも遅れを取るか

ディープシークの衝撃冷めやらぬ昨今、中国の自動車メーカーが相次ぎ「Deepseekと車両の統合を完了した」と発表。EVのみならず日米欧は車載AIでも遅れを取るか

| 正直なところ、技術や品質は別として、「ビジネスのスピード」だけは中国に勝つことができそうにない |

これでますます中国の自動車メーカーの(中国市場での)支配力が強まるであろう

さて、一時は株式市場に大きなショックをもたらし、エヌビディアを「上場企業の歴史において、もっとも1日で株価が下がった企業」にしてしまったディープシーク(DeepSeek)。

現在では「実際よりも開発コストが掛かっているであろうこと(そしてより多くのチップを保有しているであろうこと)」「蒸留(ディスティレーショントレーニング)を活用したであろうこと」「ディープシークの登場によっていっそうAI業界が活性化するであろうこと」から株価のほとんどが戻りつつある状況です。

今後、AIは自動車業界において大きな革命をもたらすことに

それでもディープシークの人気は日増しに高まり、アプリのダウンロード数も常に上位にランクされ、日々のアクティブユーザー数は2,000万人を超えたとも報じられていますが、ここまで話題になると出てくる問題が「一体どの自動車メーカーが先陣を切ってディープシークを車両に搭載する(組み込む)のか」。

もちろんこれまでにもAIは(とくに中国の自動車市場において)非常に高い注目を集めていて、日米欧の自動車市場とは対象的なことに、中国では「自動運転、AIアシスタンス」の出来が売れ行きに影響するとも言われており、実際のところ中国で人気のある自動車像とは「運転が楽しいクルマではなく、運転しなくてもいいクルマ、あるいは”いかに楽に、いかに楽しく”移動できるかを追求したクルマ」。

シャオペン(Xpeng)のCEOである何小鵬氏は「次の10年で、AIは自動車業界において電動化をはるかに超える変革を引き起こすだろう」と指摘しており、Li Autoの会長である李想氏も「電動化はその第一歩に過ぎず、真のインテリジェンス、すなわち人工知能が第二歩であり、それこそがより良いクルマを作る唯一の方法だ」と述べるなど、多くの自動車メーカーが「AIこそが本命」だと捉えているようですね。

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Xpeng

実際にディープシークとの統合に成功した自動車メーカーも

なお、相変わらずの「チャイナスピード」ということなのか、すでにディープシークR1との統合を果たしたと主張する自動車メーカーも登場していて、Geely(ジーリー / 吉理汽車)は自社開発のAIモデルとディープシークのR1モデルとの統合が完了したと2月6日発表し、今後ディスティレーショントレーニングを開始することも発表しています。

さらにその後、Zeekr(ジーカー)の同社開発によるKr AIモデルとディープシークR1との統合が完了したと述べ、同社のコックピットアシスタント「AI Eva」がまもなく発売されることについても言及済み。

その後、Dongfeng(東風汽車)、Voyah、Warrior、eπ、Forthing、Nammi、Changan(長安)、Qiyuan、Leapmotor(リープモーター)、IM Motors、SGMW、Baojun、GAC(広州汽車)、GWM(長城汽車)などの他の自動車メーカーも同様の統合完了を発表しており、この速度の速さはとても日米欧では考えられないもので、やっとそれら自動車メーカーが「生産コストの面で中国のEVに追いつきそうだ」という状況となったものの、今度は「AI」という新しい要素の登場によってさらにリードを広げられてしまうのかもしれません。※その意味では、AIと車両との統合をシームレスに進めているテスラはやはり先見の明があるといえる

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なお、ディープシークと車両のアシスタントシステムとの統合により、自動車メーカーは以下の機能の向上を期待していると報じられています。

  • 車両がユーザーのコマンドをより正確に理解できるようになり、より自然な音声インタラクションが可能になる
  • 複数回の会話や文脈理解を実現
  • ドライバーの意図をより正確に識別
  • AIモデルの開発の反復速度が向上し、継続的な改善が可能に

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参照:CarNewsChina

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