| 「現実に存在し得ないはず」のクルマを作るのはコーチビルダーならでは |
さて、デトマソ・パンテーラを現代に蘇らせたり、フェラーリ250GTOのオマージュモデルを製作する計画を公表したことで広く知られるようになったイタリアのコーチビルダー、「アレス・デザイン」。
今回なんとテスラ・モデルSを2ドアにコンバートし、さらにオープン化するというカスタムを披露しています。
なお、アレス・デザインは過去にもベントレー・ミュルザンヌを「4ドアから2ドアへ」変更するという大胆なコンバージョンを行なっており、こういったカスタムもお手の物なのでしょうね。
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アレス・デザインはこんな会社
アレス・デザインは前ロータスCEO、ダニー・バハー氏が起こしたコーチビルダーで、対象とする客層は「富裕層のみ」。
よって今回のテスラ・モデルSのように「コストのことを考えると、通常のショップがとうてい手を出せない」ような車も作れるのかもしれません。
なお、モデナに拠点を構えたのは、モデナであれば、フェラーリやランボルギーニ、マセラティの本社所在地に近く、有能な人材を確保したり、高品質なパーツを作るサプライヤーを探すのに苦労しないからだと言われます。
果たしてアレス・デザインはこれまでにもフェラーリGTCルッソをクラシックフェラーリ風にカスタムしたり、ランボルギーニ・ウラカンの車体を切った張ったしてデトマソ・パンテーラ風に仕上げたりしているわけですが、その技術力は「間違いない」と考えていいのかもしれません。
実際のところ、このテスラ・モデルS「コンバーチブル」を見るに、最初からこの姿で世に生まれ出たと言われてもおかしくはないほどで、あまりに美しく、そして自然なルックスを持っています。
なお、ルーフを閉じた状態は公開されておらず、しかし「ソフトトップ」を採用している、とのこと。
オープン化にともないボディ各部に手が入り、前後バンパーやサイドステップのデザインも変更されているように見えますね。
車高も下げられ、ホイールも交換されているものと思われます。
このテスラ・モデルSの「2ドア&オープン化」にかかった費用は不明ですが、以前の「ミュルザンヌのクーペ化」には5700万円ほどかかっていると伝えられているので、今回のテスラだと6000万円以上を要しているのは間違いなさそう。
1000万円ちょっとのクルマに6000万円以上を投じるというのは常人にはとても考えられないカスタムではあるものの、これができるのが「富裕層」なのでしょうね。
テスラ・コンバーチブルのインテリアも「特別仕様」
そして特筆すべきはこのテスラ・モデルSコンバーチブルのインテリア。
もともとのレザー含む張り材はすべて剥がされ、新たにホワイトレザー(とレッドのアクセント)に張り替え済み。
この美しさもまた特筆すべきレベルにあり、アレス・デザインにしかできないレベルのカスタムなのかもしれません。
シートの中央部には、ロールスロイスでよく見られるような「メタルパーツと棒状のレザーを使用した加飾」も装着済み。
このセンスはさすがに「イタリアのコーチビルダーならでは」だと思います。
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