| テスラは「車両販売」意外の収益源を確保し多角化を目指すものと思われる |
テスラのスピードも中国のライバルに負けず劣らず迅速である
さて、テスラが新しい上海のメガファクトリーにて「メガパックエネルギー貯蔵バッテリー」の試作生産を開始したとの報道。
実際にこのバッテリーの量産は2025年の第1四半期に始まる予定だとされ、つまりは建設開始から1年も経たないうちに量産体制に入るというスピード展開となりそうです。
なお、この新しいメガファクトリーは、テスラの既存ギガファクトリーがある臨港地区に位置しており、アメリカ以外では(テスラにとって)初のエネルギー貯蔵プラントとなるもよう。
新しい「テスラスピード」の記録を樹立
この新しいメガファクトリーの着工式は2024年5月23日に行われ、建設がわずか7ヶ月で完了して今回の試作にこぎつけていますが、これは中国における「テスラスピード」の新たな記録。※テスラの最初の上海工場は2019年に約1年で建設されている
テスラの定置型エネルギー貯蔵製品には、パワーウォール(Powerwall)、パワーパック(Powerpack)、メガパック(Megapack)が含まれ、中国におけるテスラの2番目のこの工場は、主に国内市場向けおよび輸出向けのメガパックを製造することとなるのだそう。
この工場は、年間10,000ユニットのメガパックを生産できるだけのキャパシティを持っており、エネルギー貯蔵容量は約40GWhに相当しますが、テスラによれば、各メガパックは3MWh以上のエネルギーを貯蔵でき、これは約3,600軒の家庭に1時間分の電力を供給するのに十分な量です。※メガパックはリチウム鉄リン酸(LFP)バッテリーを使用
Unveiled the future of autonomy at our We, Robot event
— Tesla (@Tesla) December 31, 2024
With 19 Cybercabs & 29 Model Ys – all fully autonomous – transporting >2,000 guests & completing 1,300 trips total
= Continuous operation of >3.5 hours
🤖 pic.twitter.com/PfoocqfPjO
加えてテスラが上海臨港経済開発グループと初のメガパック注文契約を結んだことも報じられ、今後テスラが「車両以外」での収益源を確保し拡大してゆくであろうことが想定できますが、現在テスラ中国のメガパックバッテリーセルの主な供給元はCATL(中国の電池大手)ではあるものの、おそらくはリスク回避のためにテスラがサプライチェーンの多様化を進めているという報道も。
実際のところ今年6月には、テスラがBYD(比亞迪)のバッテリー製造ユニットであるFinDreamsと提携し、2025年第1四半期からメガパック用のバッテリーセルを供給することも報じられ、様々な面においてテスラの変化を期待できそうですね。
合わせて読みたい、テスラ関連投稿
-
テスラが2025年1月から新型モデルY”ジュニパー”の生産を開始するとの報道。さらに同年後半には3列シート版の生産を開始し「2桁増」の納車を見込む
| 同時に生産コストの引き下げも達成されると見られ、テスラの収益性が大幅に改善される可能性も | さらに中国では自動運転の導入など新しい展開が待ち受けている さて、中国の現地メディアが報じたところによ ...
続きを見る
-
新型テスラ・モデルYは大きく外観が変更される?中国で好まれる「前後LEDライトバー」「スプリットヘッドライト」が与えられる可能性が大
Image:Colin W. | ただし現時点で走行するのは「プロトタイプ」であり、実際の量産バージョンがどうなるのかはわからない | モデルYはテスラにとって「最量販車種」であるだけに、フェイスリフ ...
続きを見る
-
やはりテスラはあらゆる面で「先」を行くのか。フォード、GM、トヨタがテスラ同様に「ドナルド・トランプ新大統領に多額の寄付」を行うもよう
| テスラは常に新しい「標準」を作ってきた | そして多くの自動車メーカーがこれに倣っている さて、テスラの株価はドナルド・トランプ新大統領の誕生確定とともに急上昇していますが、その理由は「テスラがト ...
続きを見る