米国NHTSA(national highway traffic safety administration=米国運輸省道路交通安全局)がかなり珍しい、ブガッティのリコールを発表。
こういったハイパーカーがリコール対象となることは珍しく(距離を走る人も少ないので問題が出にくいのかもしれないし、オーナーは正規ディーラーにてこまめに点検を行うと思われるので、その際に修理しているのかもしれない)、記憶の範囲では(ブガッティだと)過去に2度届出があったくらい。
今回ブガッティが届出たリコールの内容は「2件」
なお、今回のリコール対象はシロン、シロンスポーツ、ディーヴォの3車種で、1件目はこの3車種かつ2017年から2020年に製造した73台に関係し、2件目は2020年モデルのシロンそしてディーヴォわずか4台のみに影響しています。
1件目は「ESPのセッティング」
1件目の内容としてはエレクトロニック・スタビリティ・コントロールに関するもので、「ハンドリングモード」を選択したのちにドライブモードをデフォルトへと戻した場合でも「ESPの設定がもとに戻らない」とされています。
NHTSAによると、ひとつのドライブモードの中に異なるESP制御が介在することで事故のリスクが増加するとしており、米国の定める安全基準第126項を満たさない、とのこと。
対応としてはプログラムの書き換えのみで済むとされています。
2件目は「ドライブシャフト」
そして2件目はちょっとシリアスな内容で、リアの左側ドライブシャフトが「特定の状況下で折れることがある」。
こちらに関しては物理的に(アップグレードされた)ドライブシャフトへの交換が必要だとアナウンスされています。
ブガッティは過去にこんなリコールを届出ている
なお、ブガッティは2017年と2018年にもリコールを届出ており、2017年は「シートリクライナーブラケット」。
このブラケットの溶接に問題があるとして、当時納車済みのシロン「すべて(47台)」にリコールが出されており、実車を検証したのち問題があればシートを丸ごと交換する必要が生じるという内容です。
そして2018年のリコールは「サイドエアバッグ」の遮熱版に問題があり、特定の温度環境では正常にエアバッグが作動しなくなるというもの。
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ブガッティは常に顧客のクルマを監視している
なお、ブガッティは常に顧客のクルマを監視しているといい、車両の状況が自動的にブガッティ本社へと送られる模様。
そしていざ不具合があれば即座にフライングドクターが駆けつけると言われますが、ロールスロイスの都市伝説(飛行機で修理に来るというアレ)のような感じですね。
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参照: NHTSA