981ボクスターと、レンジローバー・イヴォークのシート一について、大きな違いがあります。
もちろん比較できる車ではないのは承知の上ですが、両者の違いにメーカーの考え方の差があり、考証してみようと思います。
981ボクスターでは、ロールセンターを適正化するためか(たぶんそうだと、ぼくは考えています)左右シートが内側に寄っています。
これはセンターコンソール(収納部分)の幅が986や987に比べても狭いことから、981世代になってさらに狭くなって いると想像するわけです。
なお、986から987に移行したときも、低重心化を目的にシートポジションが下がっており(これは公式に発表があったと 記憶)、ちょっとづつでも、こういったスポーツカーにとって重要な基本的部分を改良してゆく姿勢には改めて感心します。
そのおかげで走行性能は向上していると思われますが、日常の使用においてはやや不便な点も。
シートが内側に寄って いるということは、それだけ乗員から外側が遠い、ということですね。
ということは、発券機からカードを取る、または発券機にカードを入れる際に、ドライバーとその距離が長くなる、ということ も意味します。
事実、ボクスターに乗って上記操作をする場合には、まだぼくが車に慣れずに「ギリギリ」まで発券機に車を寄せることができ ていないこともありますが、けっこう「距離」が開いてしまい、身を乗り出してチケットを出し入れする必要があります。
なお、イヴォークは逆にシートが外側寄りに配置されていますので、発券機の操作が非常に容易。
ただしこれはイヴォークがロールセンターの適正化を考えられていない、ということではないと考えます。
イヴォークはオフローダーですので、状況によっては、車の外つまり路面を見ながら慎重に運転する場合もあると思うのですね。
ずっと前に、ジープのオフロード体験ツアーに参 加したときにインストラクターからそう(オフローダーの場合は丸太渡りや川越えのさいに外を見ること)教わったわけですが、イヴォークもおそらくそういった状況を考えて設計されているのだと思います。
なんでもロールセンター集中や低重心化が良いというわけではなく、車の性質や使い方によって良し悪しが決まる、ということ ですね。
その意味ではボクスター(ポルシェ)、イヴォーク(レンジローバー)とも、その性質に従い、最大限に機能を追求している、 とぼくは考えています。
最新記事はこちらから
本投稿は情報が古い場合があります。
最新の記事・情報は以下の「カテゴリー」よりご覧ください。