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え?これがアストンマーティン?トヨタiQベースの「シグネット」にヴァンテージのV8エンジンを押し込んだ公式カスタム登場

2018/07/13

| アストンマーティンはシグネットを見捨てなかった |

アストンマーティンが「シグネット」にV8エンジンを搭載してグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにて公開。
「え?これがアストンマーティン?」という声が聞こえてきそうですが、これは本当にアストンマーティンが2011年から2013年にかけて発売していたクルマ。
ただし当時のシグネットは今回のようにオーバーフェンダーはついておらず、エンジンも1.3リッター4気筒(アストンマーティン唯一の5ナンバー)。

なお、「シグネット(CYGNET)」は白鳥の雛を表すそうですが、アストンマーティンのドアの開き方がちょっと上に開く「スワンスイング」と呼ばれることに関係しているのかもしれません。

シグネットとは一体?

なぜアストンマーティンがこういったクルマ(シグネット)を?ということですが、開発が行われた2009年当時は企業平均燃費(CAFE)がより厳しくなるとの見方から、大排気量エンジンしか持たないアストンマーチンはこれを危惧し、「小排気量車」を作ることを決意。

ベースに選ばれたの「トヨタiQ」で、その理由としてはアストンマーチンいわく「アストンマーチンの考える小型車の理想に近い」。
おそらくはスマートのようなタウンカーを狙っていたのだと思われますが、シグネットの製造については「完成車のトヨタiQをイギリスのアストンマーチン工場へ運び、そこで分解してアストンマーチンの品質とパーツを盛り込んで組み立てる」ことに。

よって、製造にとんでもなく手間のかかるクルマとなり(1台あたり150時間くらい要するらしい)、その販売価格は当時475万円。
当時は「異常に高い」という印象しかなかったものの、今ではミニでもちょっとオプションを装備すると400万円を軽く超えるため、今となっては「アストンマーチンの豪華さを持ちながらも475万円は安い」とも思えるほどで、時代の流れ(とインフレ)は恐ろしいものだと思います。

なお、ぼくはときどきシグネットの中古車をチェックしていて、最近まで450万円くらいでカーセンサーに登録があったものの、現在は「0」。

今回のシグネットV8は過激マシン

そんなシグネットですが、アストンマーティンではこれにV8エンジン、しかもヴァンテージSの4.7リッターをスワップ。
これによって出力はもとの97馬力から一気に430馬力へと向上していますが、トランスミッションももとのCVTからアストンマーティンの7速スピードシフトⅡへと換装済み。

さらに驚くのはFFからFRへとコンバートされていることで、これは車体そのものを大きく改造する必要があったということを意味します。
サスペンションは前後ともダブルウィッシュボーンへ、ブレーキも当然より容量が大きなものへと交換され、ホイールも16インチから19インチへ。
インテリアだとレカロシート装着や、カーボンファイバー製ダッシュボード装着といった変更がなされているようですね。

スペックとしては出力が上述の通り430馬力、重量は1375キロ(ノーマルのシグネットは1000キロ)、重量配分は前後50:50、0-100キロ加速は4.2秒、最高速度は時速171キロ。

まさに狂気の産物としかいいようがありませんが、アストンマーティンはこれまでにも様々な「お遊び」を見せてくれており、かつそれらが本気なのが恐ろしいところだと思います。

それでは動画を見てみよう

こちらはアストンマーチンによって公開された公式動画、「The Ultimate City Car - Unleash the V8 Cygnet」。
完全にイカれとる・・・。

そしてグッドウッド・ヒルクライムを実際に走行した動画、「V8 Powered Aston Martin Cygnet Nearly Does A Backflip At Goodwood Hill Climb」。

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