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クラウンスポーツの「気に入っている点」5つ。やはりその魅力は快適性と安全装備に集約され、どんなときでも安心して運転できるのはさすがトヨタ

クラウンスポーツの「気に入っている点」5つ。やはりその魅力は快適性と安全装備に集約され、どんなときでも安心して運転できるのはさすがトヨタ

| はじめは戸惑いもあったものの、クラウンスポーツは「慣れてくると」非常に良いクルマである |

実際に自分のクルマとして乗ってみると「トヨタの考え方がよく分かる」クルマでもあった

さて、前回は「クラウンスポーツの気になるところ5つ」をお届けしましたが、今回は逆に「気に入っているところ5つ」。

ぼくがクラウンスポーツを高く評価しているところは主に「静粛性」ですが、それは単にエンジン音やロードノイズが静かというだけではなく、各部の動作音(ウインカーレバーの動作音まで)がマイルドで静かであり、クルマの挙動すらもが洗練されていること。

そのレベルは(納車からわずか1ヶ月半といえど)クラウンスポーツに慣れた後に他の欧州製SUVに乗ると「なんかガサツだな・・・」と感じるほどで、つまりクラウンスポーツはぼくに価値観のシフトを生じさせるほどのクルマということになります。

クラウンスポーツ
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トヨタ クラウンスポーツのここが気に入っている

ただ、ぼくがこうやってクラウンスポーツを評価できるのも「別にスポーツカーを持っているから」であって、もしクラウンスポーツ1台のみで過ごさねばならないとしたら、また異なる評価を与えるだろうと考えています(ぼくにとってのクラウンスポーツはあくまでも他のスポーツカーの補完である)。

1.静粛性

そこでクラウンスポーツの気に入っている点を上げてゆくと、まずは上述のとおり「静粛性」。

これは様々な点に及んでいて、細かいところだとエアコンの風量を大きく設定しても静かだったり(ゴーっという大きな音が出ない)、パワーウインドウの動作音が静かだったり、ドア開閉音が静かだったり、そのほかウインカー含むレバーの動作音とタッチが静かだったりというところ。

多くのクルマ(特に輸入車)ではエアコンの送風音が大きくて気になったり、モーターを使用して動作する部位の音が目立ったりするのですが、クラウンスポーツではおそらくそれらが意図的に抑えられているように思います(エアコン送風音を抑えるにはダクト内の段差をなくすなどけっこうな苦労があるものと思われる)。

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なお、輸入車は一般にドアの閉まる音が「重厚」だと評されることがあり、それを好む人も少なくはなく、しかしクラウンスポーツの場合は「かなり軽い音」。

しかし音が軽いからといってドアの軽さを感じさせるわけではなく、適度な質量を持つドアが「軽いタッチで」優しく閉じるというイメージであり(つまり安っぽさはない)、クラウンスポーツに乗ってはじめて「こういった質感の演出方法もあるんだな」と気づいた次第です。

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なお、車内だけではなく「ブレーキやサスペンション、トランスミッション、エンジン」が動作する音も非常に小さく、それらは「車内に音が入ってこない」わけではなく、もともとのノイズ発生源を徹底的に抑えているようで、それは屋内の立体式(自走式)駐車場内を窓を開けた状態で走行したりするとよくわかります。

2.乗り心地の良さ

そして次は、上の「静粛性」に関連する部分もありますが「乗り心地の良さ」。

基本的には「NVH(ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス)の小ささ」に集約することができ、そしてクラウンスポーツは21インチという大きなサイズのタイヤを装着しているので段差を超える際にも大きなショックを車内に伝えることはなく、安心して運転に集中できるという印象です(ほとんどの路面状況を気にしなくていい)。

サスペンションやブレーキの動作や振動をドライバーに伝えることがなく、「それらが仕事をしていることを感じさせずに」クルマが曲がり、そして止まることになるので、ドライバーは「ステアリングホイール、アクセル、ブレーキ」さえ操作していれば、クラウンスポーツはその入力に対して着実に答えるということになりますが、これらはドライバーに与えるインフォーメーションの欠如という対価を要求するため、人によって判断が異なるのかもしれません(同じように「入力に対して正確な反応を見せる」ポルシェとは大きく異なる部分である)。

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ただ、充実した運転支援装備しかり、トヨタは「ドライバーがほぼ何も考えなくていいように、そして気を使わなくてもいいように」クルマを設計しているのだと思われ、感覚的には「主役はクルマで、ドライバーは補佐」。

これは「あくまでも(現段階では)主導権を握るのはドライバーであり、クルマの様々な機能はそれを補佐するために存在する」という欧州車の主な考え方とは真逆であるように思います。※欧州車はドライバーに情報を与え、判断を促し、そこでまたドライバーによって行われた操作を忠実に実行するという性質を持つように思う

しかしながら、ぼくとしては(トヨタの考え方、欧州車の考え方)どちらも「アリ」だと考えていて、重要なのはその思想が「運転していて感じられるかどうか」であり、そしてクラウンスポーツはトヨタの考え方がしっかりと伝わってくる設計を持っている、と考えているわけですね。

3.「ショック」の小ささ

これもまた静粛性や快適性を演出する一つの要因ではありますが、クラウンスポーツにおいて高く評価できるのは「ショックの小ささ」。

この「ショックの小ささ」もやはりトヨタの考え方がよく現れている部分だと思われ、これは足回りのみではなくヒルホールドアシストが外れるときの衝撃(ほぼ皆無)、完全停止やそこから再スタートを行う際のスムーズさ、エンジンストップ / リスタート時の振動や騒音の小ささといった「走行時」に関わるもの、そして上述のドア開閉やウインカーレバー含めた「あらゆる部分」。

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そしてこういったショックの小ささもまた安心感に繋がり、同乗者に対して気を使わなくても済むところでもありますね(クルマによってはブレーキホールド解除時のショックが大きかったり、変速ショックやブレーキのタッチが優れず、時に気まずい思いをすることがある)。

そして多くのクルマでは、ドライバーが各部の操作やタッチ、クルマの挙動について気をつかい、自分自身にてショックを軽減するようにしなければならない場合もあるのですが、クラウンスポーツだとクルマがそれをすべてやってくれる、ということになるのだと認識しています。

5.エアコンがよく効く

そしてけっこう重要な要素が「エアコンが良く効く」ということ。

これはクルマの性能に直接関わるものではなく、しかし「快適に」運転しようとなると欠かせない項目で、実際のところ米国で行われる満足度調査では大きく評価に影響する項目です。

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クラウンスポーツにおいてはこのエアコンの効きそのもの、そして快適温度になるまでの早さ、さらに上述の「送風音」などすべてにおいて非常に高いレベルを誇っており、これを超えるものがあるとすればポルシェ・パナメーラなど一部のクルマに採用される「スイングルーバー」くらいかもしれません。※アウディTT(8S)に採用されていたデラックスエアコン(風がトルネード状に出てくる)もなかなかの快適さであった

ただしそれがなくとも十分に酷暑のもとでも車内が冷え、かつ送風レベルが「最低」であっても十分な冷却機能を持っており、非常に高いエアコン性能を持つと認識しています。

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ブガッティ・シロン・ピュールスポール
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さらにはシートベンチレーションの効きも優れており、もちろん動作音も非常に静かで、かつその効果も素早く現れるので炎天下に駐車したのちの乗車の際には非常に重宝しています。

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6.充実した運転支援

クラウンスポーツには「トヨタチームメイト」が装備され、これは自動駐車機能や高速道路走行時の運転支援機能を備えるというものですが、クラウンスポーツにはトヨタチームメイトに加え単眼カメラとミリ波レーダーをベースにした「Toyota Safety Sense(トヨタセーフティセンス)」も標準装備されていて、これらが(今まで輸入車に慣れていたぼくにとって)非常に便利。

もちろんこれまでに乗ってきた輸入車にも類似する機能が装備されていたものの、この「クラウンスポーツほど」ではなく、とくに「ドライバー異常時対応システム」による”よそ見”の警告、発進遅れ警告機能(信号が変わったり、前のクルマが発信しても自車が動かなければ教えてくれる)、フロントクロストラフィックアラート(出会い頭の衝突を防ぐべく警告してくれる)、プリクラッシュセーフティあたりは非常に便利。

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そのほかパノラミックビューモニター(床下透過表示機能付)も非常に便利な機能の一つであり、狭い駐車場や路地を走行する際の安全運転に大きく寄与します。

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以上がざっとぼくがクラウンスポーツについて評価しているところですが、いずれも「小さいようでいて」自分のクルマとして日常的に乗るとなると「けっこう大きな」ポイントです。

そして毎日”移動手段として”クルマに乗るとなると、様々な環境を走り、ときには知らない道を走ったり、疲れているときに運転することもあるかと思いますが、そういったときに「余計なところに気を取られずに」運転できるのは非常にありがたいことだと思います。

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