出力はまさかの640馬力へ、0-100キロ加速はフェラーリ488GTBを超え、マクラーレン720Sと同等に
ランボルギーニ・ウラカンのフェイスリフト(マイナーチェンジ)モデル、「ウラカン・エヴォ(Huracan Evo)」が発表に。
すでにランボルギーニ・ジャパンのサイトでもコンテンツがオープンしています。
出力はなんとウラカン・ペルフォルマンテと同じ640馬力、0-100キロ加速は価格は 2.9秒。
この数字はフェラーリ488GTBの3.0秒よりも早く(488ピスタは2.85秒)、マクラーレン720Sの2.9秒と同じもの。
なお29,843,274円(税込みだと32,230,735円)という設定です。
大きな特徴としては下記の通り。
- 出力が640馬力へ(エンジンは5.2リッターV10自然吸気)
- 0-100km/h加速は3.2秒から2.9秒へ
- 新デザインの外装を採用
- 新デザインのホイール「Aesir(20インチ)」を採用
- イメージカラーのArancio Xantoほか、新ボディカラー採用
- インテリアには8.4インチタッチスクリーン「HMI」装備
- ドライビングダイナミクス集中管理システム「LDVI」装備
- ダウンフォースはウラカンの5倍
- 後輪ステアリング「LAWS」装備
ランボルギーニ・ウラカンEVOはこう変わった
内外装ともに大きくリフレッシュされ、魅力と戦闘力が増したウラカンEVO。ここでその内容を見てみましょう。※まだ「どこまでが標準装備」で、どこからが「オプション」なのか不明な部分もある
外観は最新のランボルギーニ・デザインに
ランボルギーニ・ウラカンEVOのルックスはデザイナーの交代によって最新のデザイン言語に。
これまでの「六角形(ハニカム)」主体のもの方「Y」をより強調し、そして台形を取り入れたデザインが用いられるていることがわかります。
この「台形」はアヴェンタドールS、ウラカン・ペルフォルマンテにも採用されていて、今後ランボルギーニでは主流になるのでしょうね。
ウラカンEVOでは、前後バンパーにこの台形が採り入れられています。
Huracán EVO は、大きな成功を収めたランボルギーニV10の進化版です。それは性能&デザインという点で新しいソリューション開発を目指し、既存の特性とパフォーマンスの改善と統合のプロセスを経た成果です。さらに、ランボルギーニDNAと調和するドライバーの操作を予測し、その意図を汲み取ることができる能力がこのクルマを特別なものにしています。
なお、内装に用いられる「ハニカム」はかつてのコンセプトカーであるランボルギーニ・マルツァル、サイドステップのエアインテークはミウラへのオマージュと思われます。
この画像を見ると、ガレージの中にミウラが潜んでいて(ランボルギーニはけっこう粋なことをする)、ウラカンとミウラとの隠れた関連性を示しているかのように感じられますね。
サイドから見ると、ウラカンEVOのテールエンドが「跳ね上がっている」ことも確認可能。
フロントバンパーやサイドステップのアンダーにはブラックのパーツが装着され、これはおそらく空力改善の効果が主目的だと思われるものの、見た目の質感が高くなり、車体がより低く見えるようです。
そして上から見ると、テールが延長されていることが一目瞭然。
Huracán EVO のデザインは本来のアイコニックなフォルムと比率を変えることなく、ランボルギーニ特有のデザインを忠実に守りつつ、より洗練された空力ソリューションを導入した自然なデザインになっています。
特徴的なY型スタイルのフロントバンパー、カウンタッチにインスパイアされたフードのカッティング・デザイン、ムルシエラゴを彷彿とさせるサイドスカートのエアインテーク、そしてランボルギーニ・シリーズの高性能モデルに由来するリア中央に配されたハイポジション・エキゾースト。
これらのディテールに加えて、20インチ Aesir 新ホイールと、Arancio Xanto を始めとする Ad Personam 新ボディカラーが用意されています。
過去を忘却せず、未来を見据えて進化した形です。
そしてもっとも大きな変化はリアセクションで、全体的に「上に」向かったデザインへ。
リアスポイラーが持ち上げられたのに呼応するようにリアバンパー中央も台形デザインによって上に向かい、エキゾーストパイプも高い位置に。
これによってリアディフューザーも大型化し、これらが「ウラカンの5倍」とされるダウンフォースを獲得しているのでしょうね(パワーは増強されたものの、最高速度は325km/hと”変化がない”のはダウンフォースが強くなったためと思われる)。
ホイールは新しい「Aesir」となりますが、これはホイール中央から外周までの「直線」を最大限に取って強調するデザインを持ち、一回り以上も大きく見えるように感じます。
なお、この画像だとリアディフューザー下部が「ボディ同色」となっており、ここはオプションにて変更できる部分だと思われます(オプション編は後に公開予定)。
ウラカンEVOのインテリアも一気に「現代水準」へ
そしてウラカンEVOのインテリアのおける最大の特徴は、センターコンソールに設置された8.4インチディスプレイ。
ヒューマンマシンインターフェース=HMIとして説明がなされており、ここでオーディオ、照明、設定、カーナビ等の操作ができるようです(これまでのウラカンは、この部分にあった物理スイッチ操作し、スイッチ単独もしくは、そのスイッチ操作とメーター内表示との組み合わせによって各種設定を行っていた)。
なお、これによってセンターコンソール上部にあった「小さな液晶ディスプレイ」はなくなっている模様。
Huracán EVO の進化したデザインはその内装にもしっかりと反映されています。 コックピットのセンタートンネルには8.4インチの最先端タッチスクリーン・システムが備わり、タッチするだけで車両機能やエンターテインメント機能の操作が可能です。正統イタリアン・デザインに裏打ちされた内装の仕上げには、最高級の素材が採用されています。レザーカバーにはアルカンターラのほか、画期的なランボルギーニ特殊なカーボンファイバー素材である Carbon Skin® が初めて登場します。これら全てのディテールが、他にはない洗練された体験を車に乗る人に与えてくれます。
新デバイス「LDVI」は機能面でのハイライト
ウラカンEVOにおける、走行性能面でのハイライトがおそらくこの「LDVI(
Lamborghini Dinamica Veicolo Integrata/ランボルギーニ・ディナミカ・ヴェイコロ・インテグラータ) 」。
慣性プラットフォームと後輪ステアリングが新機能になりますが、これに従来からの4輪トルクベクタリング、ダイナミックステアリング、マグネライドを統合するシステムのようですね。
なお、ランボルギーニはメーター内の表示や、こういった機能の名称について「意図的に」イタリア語を採用しており、非常に覚えにくいことが特徴でもあります(そこがまたエキゾチックなのですが)。
Huracán EVO の性能を最大限に発揮させるべく、ドライビング・ダイナミクスを制御する全てのシステムに改善が図られるとともに、新技術も導入されています。Lamborghini Piattaforma Inerziale(LPI:ランボルギーニ・ピアッタフォルマ・イネルツィアーレ)(ランボルギーニ慣性プラットフォーム)が、車両の挙動を正確にリアルタイムで提供します。垂直方向の車両ダイナミクスは磁気レオロジー・サスペンション(LMS)により制御され、横方向の車両ダイナミクスはステアリング・システムにより制御されます。ステアリング・システムでは、トラクション・コントロールと一体となり縦方向のダイナミクスを決定するトルク・ベクタリングと2軸間の常時トルク配分(AWD)を利用して、Lamborghini Dynamic Steering(LDS:ランボルギーニ・ダイナミック・ステアリング)と Lamborghini All-wheel Steering(LAWS:ランボルギーニ・オールホイール・ステアリング)が四輪を制御します。そして、これら全てのシステムを統制するのが Lamborghini Dinamica Veicolo Integrata(LDVI:ランボルギーニ・ディナミカ・ヴェイコロ・インテグラータ)です。これはドライバーの意志を理解し、求められる車両の挙動に置き換えることができるコントローラです。同じカテゴリー内で唯一無二のドライビング・エモーションがここにあります。
以上が「ウラカンEVO」の特徴ですが、逆に変わらないのはトランスミッションや4WDシステム本体、ステアリング関係、サスペンション、ボディサイズ(ちょっとだけ変わっている)、最高速、タイヤ/ホイールサイズ、重量など。※もちろん数値に表れない部分での改良があると思う
追ってウラカンEVOの詳細、レビューについてはランボルギーニからの公表があると思われますが、それらについては機会を改めて紹介したいと思います。
VIA:Lamborghini