
| このネヴェーラの落札価格がエレクトリックハイパーカーのひとつの未来を示すものとなるのかも |
そしてリマック・ネヴェーラの生産枠はまだ「余って」いる
さて、先週からネット上で話題となっているのが「ネットオークションに登場したリマック・ネヴェーラ(現在もオークションは開催中)。
リマック・ネヴェーラは4つのエレクトリックモーターを搭載し2,000馬力近くを発生するピュアエレクトリックハイパーカーですが、限定販売台数(150台)を消化できていないと言われていること、そしてリマックCEO、メイト・リマック氏自らが「もはや富裕層はエレクトリックハイパーカーに興味を示さない」と述べていることからも最終的な落札価格に注目が集まっているわけですね。
-
-
リマックCEO「もはやEVはクールではない。EVがコモディティ化し電動技術が普遍化した今、だれもエレクトリックハイパーカーを買わないだろう。時代は変わった」
Image:Rimac | リマックがネヴェーラの開発を開始した7年前、「EVはクールだと思われていた | まさかこの短期間でEVに対する認識がここまで変わろうとは ロンドンにてフィナンシャル・タイム ...
続きを見る
現時点では新車価格の「半分」の入札にとどまるが
このリマック・ネヴェーラの新車価格は200万ドル以上だと言われ、しかし現在の入札価格は110万ドル程度にとどまっており、つまりは「新車価格の半分」程度。
もちろんここからオークション終了にかけて価格が上がるものと思われますが、新車価格に(大きく)届かないような場合が出てくると、今後のネヴェーラの販売、そしてほかメーカーのエレクトリックハイパーカーの販売になんらかの影響が出てくる可能性もありそうです(ネヴェーラが売れないようであれば、ほかのエレクトリックハイパーカーも売れないであろう)。
この個体は150台限定のうち「6番目」に製造され、2023年6月にオハイオ州のカーコレクター一家「トリプル F コレクション」に納車されたもので、200万ドルの車両価格に加え約15万ドルものオプションが装着されていることが明かされていますが、ボディカラーはパールがかった「ネヴェーラ・ブルー」(21,639ドルのオプション)、さらにはブラックカーボンファイバー製パーツ(86,556ドル分)を選択しています。※ちょっと珍しい、しかしアメリカっぽいクローム仕上げのホイール(10,820ドル)も装着されている
インテリアもまた圧巻で、ライトブルーのレザーにホワイトのステッチやアクセントが施され、このブルーレザーのオプションは4,328ドル、ステアリングホイールのブルーレザー仕上げも同額の4,328ドル。
さらにキャビン内の金属パーツには「メタルアノダイズ加工」と「メタルアクセント」が施され、それぞれ9,738ドルのオプションだと説明されています。
このリマック・ネヴェーラの走行距離はわずか1,371マイル(約2,200km)にとどまっており、これはネヴェーラの一回の満充電あたり航続距離から逆算すると「わずか12回の充電がなされたのみ」。
トリプルFコレクションはブガッティやケーニグセグ、パガーニなどのハイパーカーを多数所有することでも知られていますが、ほとんど走行しないまま売却されるということはその「眼鏡にかなわなかった」のかもしれませんね。
ネヴェーラは1,914馬力と2,361Nm)のトルクを発生させ、0-96km/hをわずか1.74秒で加速するうえ、EVとしては世界最高の最高速度である415km/hを誇り、しかしその一方で”普通のクルマのように”日常的に使うことも可能だとされ、荷室やキャビンのスペースは広く、乗り心地も快適で視界にも優れるため、次のオーナーのもとではより多くの走行距離を重ねてほしいものですね。
合わせて読みたい、リマック関連投稿
-
-
リマックCEO、メイト・リマックへと自身のネヴェーラが納車される。ドアミラーにはクロアチア国旗、運転席と助手席には自身と妻の名が再現される
Image:materimac(Instagram) | メイト・リマックCEOは顧客への納車を優先し自身のネヴェーラの納車を遅らせたようだ | さらには12台限定の「タイムアタックエディション」では ...
続きを見る
-
-
リマックが「すべてのハイパーカーを過去のものにしてしまう」ネヴェーラRを発表。出力は2,000馬力オーバー、ニュルの市販車最速タイム更新も狙えるスペック
Image:Rimac | リマックにはエレクトリックハイパーカーの始祖してのプライドがある | 追ってくるものがあれば、さらにその先に行まで さて、リマックがティーザーキャンペーンを展開していた新型 ...
続きを見る
-
-
リマックがその価格4.8億円、創業15周年を記念するネヴェーラ 15thアニバーサリーエディションを発表。限定台数は9台のみ、内外装にはコイルを連想させるカッパー
| 15年前、まさかリマックがここまで成長し、多くの自動車メーカーにとって必要不可欠な存在になるとは誰も思わなかっただろう | さらにリマックは現在、ブガッティをも傘下に収める さて、リマックが創業1 ...
続きを見る