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ボルボがコンパクトクロスオーバー「XC40」を発表。トップレンジのT5は邦貨換算390万円から

2017/09/21

ボルボが待望のコンパクトクロスオーバー「XC40」を公開。
まさに先日リークされた通りのスタイリングで、コンセプトカー「40.1コンセプト」そのままとも言えるスタイリング。
車体はコンパクトでタイヤ/ホイールは大きく、最低地上高も高いので「四隅のタイヤで地面に踏ん張っている」印象があり、これはレンジローバー・イヴォークと通じるところがあるように思います。

なおボディカラーは17色、これにコントラストルーフを組み合わせることができ、相当数のカラーバリエーションを誇ることに。

インテリアでは12.3インチ液晶メータが目立つところで、センターには9インチのインフォテイメントディスプレイがあり、デザイン的には非常にシンプル。
かつシックな雰囲気すらも感じさせるもので、さすがに北欧の自動車メーカーといったところですね。

ボルボによると「ラディカルな収納方法を採用した」とのことで、シートアンダーやドアにも大きめの収納を設け、バッグなどをここれらに入れておくことが可能。

スマートフォンも専用のスペースがあり、ワイヤレスチャージにも対応(ワイヤレスチャージは欧米では非常に強い要望がある)。
もちろんアンドロイドオート、アップルカープレイにも対応。

なおボルボXC40は親会社である吉利貴社の新ブランド「Lynk&Co.」のコンパクトSUVと車体を共有すると言われ、中国で生産される、とも。
なおプラットフォームは「CMA」で、これはエレクトリックモデルにも対応できるようですね。

安全装備にも抜かりはなく、プロパイロットアシスト、シティセーフティ、ランオフ・ロードプロテクション、クロストラフィックアラート、ブレーキサポート、360度カメラなどなどを装備。

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すでにいくつかの国では受注を開始しており、まずはトップレンジの「T5」から販売開始。
これは2リッター4気筒ターボエンジン(247馬力)を搭載し、価格は35,200ドルから。
なお「T3」は156馬力、「T4」は187馬力、ディーゼルエンジン搭載モデルは「D3」は150馬力と「D4」の190馬力。
グレードによってはFFのみ、そしてやはりグレードによっては4WDも選択ができる模様。

なおボルボは現在世界的に販売が好調で、来年アメリカにて稼働開始すると言われる工場の規模を予定よりも拡大。
その投資規模を倍の「1000億円」まで引き上げる、と報じられています。

ヘッドライト内のデイタイムランニングランプはボルボならではの「トールハンマー」。
「トール(THOR)」は「マイティ・ソー」の「ソー(THOR)」をあらわし、よって「トールハンマー」とはソーが持つ「ムジョルニア」のことを意味します。

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ボルボXC40と思われる画像がドイツの(ボルボの)サイトに掲載されていた、として拡散されることに(現在は消去済み)。
ときどきある「うっかりミス」ですが、よくこういったものを見つけるなあ、と感心します(かなり絶妙のタイミングでないと目にできない)。
ただ、この画像でも全体がわかるものではなく、おそらくはボルボが「ティーザー画像として」用意していたものなのでしょうね。
XC40はボルボが以前に発表した40.1コンセプトの市販モデルと考えられますが、画像を比べるとかなりの類似点が見られ、市販版XC40はコンセプトモデルに忠実な外観を持つ、と考えてよさそう(テールランプは少し大きくなっている)。

XC40はボルボの「コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー(Compact Modular Architecture)」をプラットフォームに使用し、エンジンは3気筒もしくは4気筒が予想され、ハイブリッドの可能性も。

ボルボはXC40について年間10万台を販売したいとしており(ボルボ全体の販売は54万台程度なので、これを実現できれば相当に販売を拡大できる)、このシャシー自体もS40やV40に使用することでシナジー効果を出したいようですね。

加えてボルボは親会社の吉利汽車とそのテクノロジーや資産を共有するためのベンチャーを設立しており、そのベンチャーを通じて吉利の新ブランド「Lynk&Co」が発売する新型車(下の画像)と多くをシェアする、と見られています。

関連投稿:ボルボXC40は中国産に。2017上海モーターショーに展示し2018年には世界販売の予定

ボルボは2017年にもコンパクトSUV、「XC40」を中国で発売すると見られていますが、このXC40は現地生産つまり中国産となる可能性が大きい模様。
2017年4月の上海モーターショーにて展示されると予想されており、価格帯としてはメルセデス・ベンツGLA、アウディQ3、BMW X1あたりに位置すると考えられています。

プラットフォームは新しいCMAとなる予定で、これはボルボの親会社である吉利汽車(現在ボルボは中国資本)が新しく立ち上げた「Lynk & Co 01」との共用。
よってこのに車種を同じ中国の工場で製造する、ということのようですね。

ボルボXC40のパワートレーンについては180馬力の1.5リッター3気筒エンジン、240馬力の2リッター4気筒エンジン、さらにはハイブリッドも登場するとされますが、中国産の車両を欧州や北米、日本へと輸出するのかどうかは不明(流れから考えると中国産のXC40が世界中へ出ることになりそうですが)。

なお、ボルボは最近のメルセデス・ベンツ、BMWのような「金太郎飴」的車種展開を暗に皮肉る内容のプレゼンをメディアに対して行っており、よってXC40は単に「XC90の小型版」ではない、XC40らしいデザインを持つ車になると考えられます。

関連投稿:この姿で発売?実際に出てくれば魅力的な選択肢になり得るボルボXC40

Volvo Concept 40.1 front seven-eights

Volvo Concept 40.1 front seven-eights

ボルボは現在中国の吉利傘下にありますが、豊富な資金を活用して積極的に新モデルを開発している模様。
つい最近XC90が登場したばかりですが、そのデザインを受け継いだ「XC40」の登場が噂されており、これが登場すればけっこう魅力的な選択肢に。

おそらくはアウディQ3、BMW X3あたりの競合になると思われますが、「トールハンマー」を持つヘッドライトもなかなか魅力的。
プラットフォームは新開発のCMA(コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー)が採用されると言われ、エンジンは1.5リッター直列3気筒エンジンの搭載が濃厚で、ハイブリッドがラインナップされる、とも。

画像はレンダリングですが、かなり現実的な装備を持っており、このまま出てきてもおかしくはなさそうですね。

Volvo Concept 40.1 rear three-quarters

Volvo Concept 40.1 rear three-quarters

なお、ボルボはこの40系コンセプトの発表にあたりメディアを対象に面白いプレゼンを行った模様。
ドイツのメーカーを痛烈に批判する内容であったとのことですが、それについてはWebCGにて小沢コージ氏がレポートしてくれており、ボルボの上級副社長であるトーマス・インゲンラート氏は暗にメルセデス・ベンツ、BMWの「金太郎飴」戦略を「サイズ違いの面白くない黒い革靴」に例えたようですね。

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