なぜ?ホンダ・シビックの「MT」比率が半数近くに
Yahoo!ニュースによると、ホンダ・シビックの販売が好調、とのこと。
シビックの月販目標台数は2000台とのことですが、発売後一ヶ月ちょっとが経過した現時点で受注は12000台、つまり年間販売台数の6倍を集めた計算に。
もう一つ驚かされるのはマニュアル・トランスミッションの比率で、記事によると「タイプR(FK8)抜きでも」35%にものぼる、とのこと。
※MT大好きアメリカ人でもコルベットにおいて23%しかMTを選ばず、ポルシェ911においてはMT率5%以下
「MTに乗りたくて」シビックを買っている人多数?
ちなみに新型シビックの「マニュアル・トランスミッション」は「ハッチバック」「タイプR」のみに設定。
シビックのモデル展開は下記の通りですが、上記12000台のうち約半分はハッチバックだそうです。
・シビック セダン 2,650,320円(CVTのみ)1.5L VTECターボ 173馬力
・シビック タイプR 4,500,360円(6MTのみ) 2L VTECターボ 320馬力
そして「MT比率」に話を戻すと、上述のようにタイプRを除くと35%、そしてタイプRを含めた場合はなんと50%近くに達するとしており、かなりな「異常事態」とも言えそうですね。
(ホンダによるシビックの公式サイトはこちら)
ホンダとしては新型シビックについて「あまり売れないだろう」と発売前にコメントしており、しかし「シビックを日本で販売するということが重要」と述べています。
しかしながらこの数字はホンダにとっても驚きとしか言いようがないと思われ、かつ「MT人気」も予想外かもしれません。
なぜ新型シビックにおいて「ハッチバックのMT」に人気が集中したのかはわかりませんが、もしかすると「タイプR」イメージに引っ張られた可能性も。
タイプRが欲しくとも「あまりの高さに購入できない、じゃあ」ということですが、そうなると購入後にカスタムする人も多く出てくるかもしれず、意外とチューニングメーカーも恩恵を受けるのかもしれませんね。
タイプR、ハッチバックのどちらがいい?
ただ、ぼくが思うのは「シビック・ハッチバックを購入してチューンするならば、借金してでもタイプRを購入したほうがいい」ということ。
シビック・タイプRは「シビック・ハッチバック」がベースではあるものの、サスペンションのジオメトリ他「全く別の車」でもあり、どうやってもハッチバックをタイプRと同じにすることはできないわけですね。
加えて、売却時のことを考えるとタイプRの方が「値落ち率」「値落ち額」ともに小さそう。
そしてタイプRは購入後にさほどカスタム/チューン費用をかける必要はないものの、ハッチバックを仮にチューン/カスタムすると「それなり」にお金がかかり、しかし売却時に「かけた費用」はほぼ無視される、とも考えられます。
しかしながらハッチバックは1.5Lといえども184馬力のターボエンジンを搭載しており、チューニングに対する費用対効果が高いのもの確か。
ノーマルのまま乗っても十分ですし、ちょっとだけ費用を投じてECUをいじるだけでもかなりのパワーアップが見込めるので、「より安価にスポーツ走行を楽しむ」という考え方だと「シビック・ハッチバック」は非常に優れた選択である、とも言えます。
なおシビック・ハッチバックの対抗となりそうなのはトヨタ86が考えられ、こちらは2リッター200馬力(MTは207馬力)。
価格は「G」グレードで2,623,320円なので、シビック・ハッチバックとかなり近い設定ですね。
ただしシビック・ハッチバックはFF、トヨタ86はFRという差があり、これはその人の求めるところによって選択の結果が変わるので「良し悪し」では判断できない部分。
ただし「パワーアップの余地」で考えるとターボエンジン搭載のシビック・ハッチバックの方が圧倒的に有利ではありますね。