| 地域こそ違えど、ボクもEVからガソリンに戻った一人でもある。そして当面EVを買うつもりはない |
さて、米カリフォルニア州での統計によれば「EV購入者の1/5、つまり20%が、EV購入後にガソリン車に戻っている」とのこと。
これはなんとなくわかるような数字でもあり、実際のところぼくも「EVからガソリン車に戻った」その一人だから。
ちなみに米カリフォルニア州は、アメリカの中ではもっともアグレッシブにEV化(脱ガソリン)を進めており、EV購入に対する優遇政策が手厚く、EVを実際に乗るにあたっての環境整備も進んでいると言われていますが、そのカリフォルニア州でこの数字であれば、そのほかの地域は「推して知るべし」なのかもしれません。
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現状でも「インフラに不満」
なお、ガソリン車に戻る理由の大きなものは「充電インフラの不備」。
充電に関する利便性が良くない、自宅に充電設備がない等が回答にあがっていると報じられており、これらが「EV購入前に期待したほどではなかった」「期待したほどEV充電インフラが改善しなかった」ということなのだと思われます。
ちなみにぼくがEVからガソリン車に戻った理由としては「航続可能距離が短すぎる」「充電インフラ含むEV優遇策がイマイチ」「あおられる」。
やはり現状のEVは航続距離が短すぎる
なお、実際にEVに乗っていて不便だったのは「一回の充電あたり航続可能距離の短さ」。
たとえば、どこかに何かを買いに行ったとして「その店舗に在庫はなかったが、ちょっと離れたチェーン店には在庫がある」というような場合において、「じゃあそっちの店まで行くか」と考えたとき、常に「あと何キロ走れるのか」も考える必要があるわけですね。
さらに真夏や真冬の渋滞だと、クーラーやヒーターを稼働させた場合に著しく航続距離が短縮され、そもそもの予定をこなすことが難しくなる場合も。
充電インフラはまだまだ進んでいない
そして次は充電インフラについてですが、最近できた大型商業施設などには「充電器」が設置され、買い物中に充電できるようになっています。
ただ、こういった「EV専用スペース」はだいたい入り口に近い便利のいいところにあるので、仮にこういった駐車スペースが空いていると、「EVではない」クルマがそこへ止めていることが多く、EV専用スペースを期待して行ったとしても「充電はおろか、駐車すらできない」ということに。
こういった場所にガソリン車を停める人々は「悪意がある」場合もあれば、単に「それと気づかず」駐車する場合もあるかと思われますが、いずれにせよ、係員が張り付いていない限りは「ガソリン車の駐車を抑止することはできない」わけですね。
そして、いろいろな施設において、せっかく事前に「EV専用スペース」を事前に調べて行ったのに、実際にはガソリン車が停まっていてそこを利用できないという「期待を裏切られた」という連続に疲れたというのが正直な印象です。
加えて、高速道路などに備わる高速充電器につき、アプリで予約して行ったのに別の人が充電していてなかなかどかないという場合もあり、こういった例を見るに、「インフラが不足」というよりも、「せっかくあるインフラがうまく機能していない」と考えるべきなのかもしれません。
EV=遅い?
そしてEVに乗っていて顕著だったのが「あおられる」。
ぼくが乗っていたのはBMW i3で、実際のところ0−100km/h加速はトヨタ86/スバルBRZよりも速かったのですが、とにかく煽られたり嫌がらせされたりということが多かったと記憶しています(そんなにゆっくり走っているわけではなく、今までに乗ってきた他のクルマと同じペースで走っている)。
BMW i3を一見してEVだと判断することは容易ではないと思われるものの、ぼくが思うに、「タイヤが非常に細い」ために軽自動車のように見えたのだと思われ、これが一部の人に対して「あおり対象認定」の理由となったのかもしれません。
ぼくは今までに様々なクルマに乗ってきており、しかしそれらの中では「確実にあおられる」クルマがいくつか存在していて、BMW i3はその中でも王座に君臨していたという印象です。
よって、次にEVを購入するにしても、「見るからにエコっぽい、速度が出なさそうな」クルマは避けたいと思います。
参照:Nature.com, The Drive