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デッカード(留之助)ブラスター組み立て開始。金属への着色「ブルーイング」はこうする

2018/08/03

| 一番面倒な”ブルーイング”をまずはやってみた |

さて、先日購入した、ブレードランナーに登場するハンドガン「デッカード(留之助)ブラスター」。
ようやくですが、ゆっくり組み立てを開始しています。
購入したのは「組み立てキット」ですが、塗装や多少の加工が必要で、結構高いスキルが要求されます(そのため、プロモデラーに製造を依頼する人もいるほど)。

購入した時は金属地金のまま

こちらが購入した時の状態。
金属の地金がむき出しで、つまりは「シルバー」のまんま。
このままだと劇中の仕様には程遠く、そもそも着色の必要もある、ということですね。

bladerunner

まずは各パーツを研磨。
初めて組み立てる製品なのでまずは仮組みし、どのパーツがどこに位置し、どう見えるのかを把握したのちに表面をサンドペーペーで慣らし、バリを取り、エッジが立った部分をちょっと丸めます(今回は使い込んだ”百戦錬磨のブレードランナー”風に仕上げる予定)。
研磨したのちは洗剤、そしてスポンジと中性洗剤で洗浄して油脂類を落とすのを忘れずに。

各パーツにブルーイング、着色をしてみよう

その後に「ブルーイング」開始。
ブルーイングとはなんぞや?ということですが、これは金属特有の着色方法で、金属の表面を酸化させ(変質といってもいい)色を”変化”させるもの。
塗装だと摩擦や打撃で塗装が剥がれて地金がむき出しとなるものの、ブルーイングだとそういったこともなく、ガンガンこすってもぶつけても平気です(モデルガンの場合、塗装だとホルスターに出し入れしただけで塗装が剥がれるが、ブルーイングだと大丈夫)。

ブルーイングに使用するのはこういった液剤で、「バーチウッド(BIRCHWOOD)」社の製品が有名ですね。
鉄やアルミ、マグネシウム、ブラス(真鍮)など様々な素材ごとに製品が用意されていて、今回は「鉄」用を使用します(留之助ブラスターに使用される素材の多くは亜鉛合金)。

そしてブルーイング液をまずは10倍程度に希釈し、スポンジに染み込ませてパーツに塗布。
一般には女性が化粧に使用する「コットン」がいいと言われていますが、ぼくは経験上、洗車用として売られている、表面が「波状」になったスポンジをカットして使用しています。
「叩くように」液剤を塗布する人も多い(そっちが主流?)ようですが、ぼくは「左右になぞる」派。

ブルーイング液を塗布すると、こんな感じでイキナリ変色。
放置時間が長いほど黒っぽくなりますが(一定のところで止まる)、黒くなりすぎると「戻せない」ので、適当なところで水洗いを行なって「酸化を一旦停止」。※水でブルーイング液を流すと変色がいったんストップする

その後乾燥させるとこんな感じ。
ブルーイングは水洗い→乾燥後にも色調が変化することがあり、その時間はおおよそ10時間程度と言われていて、そのためにしばらく放置し、その後にまた歯ブラシを使用し洗浄→乾燥。
そこで乾いたのがこの状態ですが、このままだと艶がないので、ここからコンパウンドを使用して磨いてゆきます。

磨いた状態はこう。

なお、今回の液剤ではアルミ製パーツはブルーイングできず、アルミはアルミ用の液剤が必要。
しかしながら手元にアルミ用のブルーイング液はなく、数点の小さなパーツのために液剤を購入するのも面倒なので、「グレーパーカー」で塗装しています。
これはモデルガン用の塗料ですが、微細な金属が含まれているようで、塗装して乾燥後、貴金属を磨くクロスで擦ってゆくと金属っぽい輝きが出るもの。

塗装にあたっては「質感を出す」ためにスプレーの粒子が「ざらついた」状態を保つため、何度かにわけて薄くペイント。
ただ、もちろんこれは塗料を載せているだけでブルーイングとは異なり。摩擦や衝撃で剥がれることになりますが、それはそれでまあいいだろう、と考えています(そのため、あえてメタルプライマー、表面コート剤は使ってない)。

そして磨き込んだのがこういった状態。
使用感を出すためにエッジ部分を集中的に磨いています。
サンドペーパーや極細ワイヤーブラシを使用しても「いい感じ」になりますが、まずはこの程度でとどめ、完組後にもういちどどうするかを検討する予定。

なお、留之助ブラスター組み立てキットにもブルーイングについて詳しい解説とその手法が掲載されており、そちらを参考にするのが良さそう。
塗装も同じですが、ブルーイングもモデラーによってその方法や工程が若干異なり、それぞれの「やり方」があるようですね(よってぼくの紹介する方法が正しいわけではない)。

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