
| さらには維持費にも配慮がなされ、もしフロントアンダーを擦っても「部分的に交換が可能 |
オーナーが積極的に乗りたくなるクルマ、それがGMA T.50である
さて、かつての「マクラーレンF1」にてスーパーカーの常識を覆した設計者、ゴードン・マレー。
現在は新型ハイパーカーであるT.50とT.33の生産に注力している状況ですが、これらについても「従来の概念をひっくり返す」スポーツカーであることは間違いなく、そして今回は「T.50がいかに非凡な存在であるか」という動画が公開されています。
すでに「V12、MT、超軽量」という”他に類を見ない”ポテンシャルを見せつけているT.50ではあるものの、今回紹介されているのはその「実用性」についてです。
GMA T.50は「スーパーカーなのにリッター12km超え」の燃費
「スーパーカー=非日常の象徴」という常識を覆すのがこのT.50で、マクラーレンF1の設計者として知られるゴードン・マレーが手がけたこのマシンは、マクラーレンF1のスピリットを継承しつつ、現代に合わせた“実用性”をしっかりと備えています。
まずスーパーカーというと「燃費が悪い」というのが一般的な認識だと思いますが、トップギアによると、1,000km以上のテスト走行で平均8.6km/L、高速道路区間では10.6km/Lという優れた燃費をを記録し、条件次第では12.7km/Lにも届くもよう。
その結果、1回の給油で640km以上の走行も可能という、スーパーカーとしては驚異的な航続距離を実現しています。
デイリーユースも余裕でこなし、「段差でバンパー擦る問題」も解決
ゴードン・マレーによれば、T.50において目指したのは、ただの速いクルマではなく、「毎日乗りたくなるクルマ」。
多くのスーパーカーオーナーが悩む段差・クルマ止め・急勾配の出入口問題もT.50なら無縁だといい、地上高は日常使用を前提とした高さに設定され、フロントリップには交換可能な2分割式プロテクターを装備することで「もし擦っても」一部分だけ交換できる設計を持ち、その修理費も最小限に抑えられています。
「持っていて楽しいだけでなく、維持費が現実的なスーパーカーを作りたかったのです。」
ゴードン・マレー
“マクラーレンF1超え”のこだわりと進化
開発途中、テストドライバーのダリオ・フランキッティとともにT.50は進化を続けることとなっていますが(これは一連の動画シリーズとして公開されている)、その改良点は多岐にわたり、たとえばそれはヘッドライトにおいても見ることができ、LEDの形状に合わせた小型の(ゴールドカラーの)ヒートシンク(放熱フィン)が追加され、デザインの美しさと機能性を両立しているという例も。
すでにGMA T.50とマクラーレンF1との類似性は様々なメディアによって紹介されていますが、T.50ではマクラーレンF1を「なぞる」だけではなく、当時の技術では再現できず、しかし現代の技術では可能となったこと、当時は様々な事情で「マクラーレンF1に盛り込むことができなかった」デバイスを取り入れたており、まさにこのクルマはゴードン・マレーの自動車業界における経験の「集大成」だと言える存在なのかもしれません。
「T.50は、F1と同等、いや、それ以上の“ドライバーズカー”だ。しかもF1の問題もきちんと解決している。」
ゴードン・マレー
多くのスーパーカーが「(マクラーレンF1という)伝説の再来」を自称する中、当のF1の設計者自らが「”本物”の再来」と呼ぶのがこのT.50であり、 高性能でありながら日常でも使える、ドライバーのためのスーパーカーがこのT.50だということになりそうですね。
ゴードン・マレーがGMA T.50について語る動画はこちら
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参照:Gordon Murray Automotive(YouTube)