| マクラーレンの過去、現在そして未来が高次元でバランスしたレンダリング |
さて、日本人デザイナー、Yosuke Yamada氏の考えた「マクラーレン・カンナムカー・オマージュ」。
これはかの「マクラーレン・シボレーM8D」の現代版ともいうべきクルマですが、M8Dの特徴の一つでもあったリアウイングが現代風に解釈され、フロントは現代のマクラーレンにも通じるデザインが生かされています。
マクラーレン・シボレーM8Dはこんなクルマ
そこでまずマクラーレン・シボレーM8Dですが、1970年に登場したカンナム(カナディアン・アメリカン・チャレンジ=Can-Am)参戦用レーシングカー。
該当年からステー付きのリアウイングが禁止されたために「ボディ一体型のリアウイング」を持つことが特徴で、ウイングを支えるフィンを指して”バットモービル”とも言われているクルマです。
なお、ボディカラーのパパイヤオレンジはひときわサーキットで目立つことになり、圧倒的な勝率とともにマクラーレンの名を知らしめることになり、マクラーレンの黄金時代を築いたレーシングカーとしても知られます。
ちなみに当時、ブルース・マクラーレンが自身のレーシングカーにオレンジを採用した理由はいまもって不明であり(出身地であるオーストラリアのナショナルカラーではない)、もっとも有力な説は「一番塗料代が安く、かつ目立つ色」であり、この色にペイントしてレースで勝つことによって衆目を引き、スポンサーを獲得しようとした」というもの。
実際のところ、スポンサー獲得後にはあっさりとオレンジを捨てているので、この説が「事実、もしくは事実に近い」のかもしれませんね。
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マクラーレン・カンナムカー・オマージュはこんなクルマ
そして今回のマクラーレン・カンナムカー・オマージュですが、デザイナー氏いわく「エアロダイナミクスが重要なインスパイア元」。
たしかにマクラーレン・シボレーM8Dにも通じるウエッジシェイプが再現されているようですね。
ただし新しい要素も取り入れられており、フロントタイヤの後ろにあるダクトは「タービュランスとクーリングに貢献」。
そして車体後方には「上方排気」。
上から見るとこう。
キャビンとボディとが一体化しているということもあり、ロングノーズにも見えますね。
フロントには現代のマクラーレンが採用する「アイソケット」風のデザインも。
フロントバンパー先端のフィンの形状はリアディフューザーとも呼応しているようですね。
テールフィンにはテールランプが仕込まれています。
こちらはオレンジ版。
やはりマクラーレンにはオレンジがよく似合うと思いますが、現代のマクラーレンは「さほど」オレンジを押し出していないのがちょっと残念です。
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参照:Yosuke Yamada(Behance)