| 先代R8では、後輪駆動モデルはスパルタンな限定モデルというポジションだった |
アウディがR8の2020年モデルに「後輪駆動モデル」をクーペ、スパイダーとも追加。
これは現行世代のアウディR8前期型に限定モデル”R8 RWS(リアホイールシリーズ)”として用意されていたものと同じポジションにあるもので、しかし今回は限定ではなく「通常モデル」としての販売です。
なお、その名称は今回から「R8 V10 RWD(リアホイールドライブ)」へと改められることに。
これについては、当時「R8 RWS」が発売された当時のCEOは現在とは異なるステファン・ヴィンケルマン氏が勤めていて、同氏はアウディ「クワトロ」社を「アウディスポーツ」と社名変更し、クワトロ(4WD)以外の駆動方式(つまり後輪駆動や前輪駆動)を持つクルマを発売しようと計画していたため。
よって「リアホイールシリーズ」という名称が与えられることになったのだと思われるものの、実際に発売された「アウディスポーツ扱いの」クルマで後輪駆動として発売されたのは(今回のR8 V10 RWDが登場するまで)R8 RWSのみ(ステファン・ヴィンケルマン氏がブガッティCEOへと異動となり、計画を完遂できなかった)。
外観上での判別は難しい
そして今回、アウディはR8に後輪駆動モデルを設定するにあたり、微妙な変更を行っており、フロントスプリッター、エアインレット、エアアウトレットグリル(リア)が変更されているようですね。
ただし最も大きな変更点は「サイドブレード」が先代同様、ボディカラー同色なとことかもしれません。
ちなみに新色として「ケモラ・グレイ(Kemora Gray)」が設定されている、とのこと。
エンジンそのものは5.2リッターV10を維持し、しかし出力は540PSへとやや控えめに。
トランスミッションは7速Sトロニックのみで、機械式デフを装備し、0-100キロ加速は3.7秒、最高速度は320km/h(スパイダーは0-100キロ加速が0.1秒劣り、さいs高速は2キロ落ちる)。
ちなみに4WD版のR8は562馬力、0-100キロ加速は3.4秒(R8スパイダーは3.5秒)。
最高速についてはR8クーペで時速324キロ、R8スパイダーで時速322キロという数字です。
ホイールは19インチが標準となり、オプションで20インチが選択可能。
その他のオプションだと、クーペには「カーボンスタイリングパッケージ」、スパイダーには「エクステンデッド・ブラックスタイリングパッケージ」が用意されており、これらを装着すると、アウディのエンブレム(フォーリングス)がブラックへと変更されるようですね。
なお、重量はクーペだと1,595kg(4WDモデルより65kg軽い)、スパイダーでは1,695kg(4WDよりも55kg軽い)。
日本への導入や価格については現在未発表ですが、本国ではR8 V10 RWDで2000万円程度、という価格設定。
日本に導入されている4WD版の「アウディR8クーペ V10パフォーマンス 5.2FSI クワトロ Sトロニック」の価格が30,010,000円であることを考えると、かなり割安な価格設定であると言えそう。
仮に日本にR8 V10 RWDが導入されるとなると、本国価格よりは高くなると思われるものの、4WDモデルに比較するとずっと「買いやすい」価格となるのは間違いなさそうです。
ちなみにこちらは4WDSバージョンの「アウディR8クーペ V10パフォーマンス (4WDバージョンの上位モデル)」。
こうやって見ると、4WDとRWDとでは、ボディ形状そのものや、テールパイプについては差異が無いようですね。
こちらはR8 V10 RWD。
アウディR8クーペ V10パフォーマンスをフロントから。
バンパー形状やグリルも(R8 V10 RWDと)同一であるように見ますね。
アウディR8 V10 RWDのインテリアはこうなっている
そちてこちらはR8 V10 RWDの室内。
レザーとアルカンターラが採用されたレーシーなもの。
ダッシュボード助手席側には「RWD」バッジ。
エアコン吹出口の周囲はオプションにてカラー変更ができるようです。