| ランボルギーニはもともとリコールの少ないブランドだが |
さて、国土交通省へといくつかのリコールが届け出られており、ここでそれらを紹介してみたいと思います。
まず最初は「ランボルギーニ・ウルス」。
ランボルギーニはリコールの少ないブランドであり、よってかなり珍しい例だと言えますね。
内容としては「燃料漏れによる火災の可能性」ということで、影響を受けるのは平成30年9月17日~令和2年8月26日に輸入された678台だと届け出られています。
実際に日本で発生した不具合そして事故はゼロ、不具合発見の同期は「イタリア本社からの情報による」。
不具合の詳細は下記のとおりです。
燃料装置において、燃料を供給する配管のクイックコネクタの材質が不適切なため、エンジンルーム内が過度の高温になることが繰り返されると、コネクタ部が軟化することがある。そのため、早期に劣化し亀裂が生じて燃料が漏れ、最悪の場合、火災に至るおそれがある。
国土交通省
やっぱりまだまだ尾を引く「エアバッグ」問題
なお、一斉を風靡したエアバッグですが、まだまだその影響は収まりきらず、各自動車メーカーとも、どんどん過去のクルマにまでさかのぼってリコールを実施しています。
今回はホンダが懐かしの「シビッククーペ」「S-MX」についてリコールを発表。
シビッククーペについては平成7年12月10日~平成8年1月19日に製作された171台が影響を受け、実際に発生した事故や不具合はゼロ。
問題発見の動機については「関連会社からの情報による」とあるので、サプライヤーもしくはホンダの現地法人からの情報なのでしょうね。
そしてS-MXについては平成10年9月10日~平成11年6月11日に製造された3,332台が影響を受け、こちらは「社内情報によって」トラブルを知ったとあり、実際に起きた不具合や事故はゼロ。
内容としては両者とも同じく、下記のとおりです。
運転者席側エアバッグのインフレータ(膨張装置)において、吸湿防止が不適切なため、ガス発生剤が吸湿することがある。そのため、使用過程でガス発生剤が吸湿や乾燥を繰り返した場合など、エアバッグ作動時に正常に展開しないおそれがある。
国土交通省
ミニクーパー(ディーゼル)はタイミングチェーン破断の可能性
そして次はミニのリコールで、これは「タイミングチェーンが破断する可能性があり、走行不能になる」というもの。
ミニクーパーDクロスオーバー、ミニクーパーSDクロスオーバー、ミニクーパーDペースマンが対象となり、影響を受けるのは平成26年7月1日~平成27年5月29日に製造された4,945台。
実際に日本では48件の問題発生しており(事故はゼロ)、リコールの動機は「日本市場からの情報による」。
つまりは本国でも把握できなかった問題が日本市場で多発したということになり、「渋滞」「ストップアンドゴー」の多い日本特有のトラブルなのかもしれません。
不具合の内容は下記の通りです。
直列4気筒ディーゼルエンジンにおいて、タイミングチェーンの素材と表面加工の選定が不適切なため、強度が不足しているものがある。そのため、エンジン作動中にタイミングチェーンが破断し、最悪の場合、走行中にエンジンが停止し、再始動できなくなるおそれがある。
国土交通省
スズキ・ハスラーは「シートベルト」
そしてスズキはハスラーに対してシートベルト関連のリコールを実施。
これまでの届け出を見ても、スズキに限らず意外と「シートベルト関係」のトラブルは多いようですね。
内容としては下記の通りで、影響を受けるのは平成29年1月31日~令和2年10月22日に製造された70,780台。
実際に報告された不具合はゼロ、もし論事故もゼロ。
「社内からの情報」によって問題が見つかったとのこと。
フロントシートベルトにおいて、組立指示が不適切なため内装部品のセンターピラートリムに挟まれ、当該シートベルトがたるんで組み付けられているものがある。そのため、衝突時にベルトのたるみ分が引き出されることで、乗員拘束が遅れて怪我の程度が大きくなるおそれがある。
国土交通省
アウディは「オルタネーター」
最後のアウディは「オルタネーター」。
最悪は加熱して火災に至る可能性があるそうですが、日本では不具合件数、事故ともにゼロ。
不具合発見の動機は「本国からの情報による」とされ、リコール対象となるのは令和元年12月4日~令和2年3月13日に輸入されたA6とA7スポーツバック「14台」のみ。
スターターオルタネーターにおいて、製造公差の設定が不適切なため、ハウジングに隙間が生じているものがある。そのため、内部に水分が浸入し、スターターオルタネーター内の回路が短絡すると過熱して、最悪の場合、火災に至るおそれがある。
国土交通省
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