3ドア説、クロスオーバー説、エレクトリックカー説など諸説あり
メルセデス・ベンツはブランド若返りのためにFFをメインとしたコンパクトクラスを拡充しているところですが、今回「Aクラスのさらに下」を発売するのでは、というウワサ。
今回Autobildが報じた内容だと、メルセデス・ベンツは5ドアであるAクラスの下に位置する3ドアハッチバックを投入するとされ、暫定にてこれは「A-City」と呼ばれている、とのこと。
同時に「スマート」は廃止に?
なお、このA-Ciytは2022年に登場すると言われ、報道だとAクラスのプラットフォームを短縮して使用するとされていますが、この噂の信ぴょう性を高めているのは、昨年出てきた「メルセデス・ベンツ(ダイムラー)はスマートブランドを終了させる」という話。
これは文字通りスマートを廃止し、それに相当する車をメルセデス・ベンツブランドから発売するというもので、しかしこのときは「2026年にスマート廃止」という内容が報じられており、ちょっとした「年」の相違があるものの、スマートブランドの廃止とA-Cityの発売は同時とは限らず、まず先にA-Cityを発売し、その後スマートブランドを縮小し、段階的に廃止に向かうのかもしれません。
なお、この「A-City」についてはコンパクトクロスオーバーになるともエレクトリックモデルになるとも言われ、しかし今のところ情報は不透明。
ただし、本当に「2022年に発売」するのであれば、すでにメルセデス・ベンツ内部では何らかの決定がなされているのは間違いなさそう。
「スマート」はこんなクルマ
スマートは1994年に「MCC(マイクロカーコーポレーション)」として設立され、当時の主体は腕時計の「スウォッチ(SWATCH)」。
なお車名の「スマート(Smart)」はSwatch、Mercedes-BenzにARTを組み合わせたもの。
パートナーはメルセデス・ベンツではあったものの、スウォッチがクルマをという話題が先行し(当時スウォッチはとんでもないプレミアが付いたモデルもあった)「スウォッチカー」と呼ばれたことも。
その後1998年にようやく市販にこぎつけたものの小型車の開発経験がなかったメルセデス・ベンツは安全性の確保に苦労し、改良にコストがかさんでなかなか黒字転換できずに結局スウォッチは資本を引き上げる、という事態となっています。
これによって貧乏くじを引いたのがメルセデス・ベンツですが、その後黒字化できたのは2008年だとされるので、創業から14年もずっと赤字だったブランドでもあります。
現在は何とか黒字化できているという状態ではあるものの、おそらく販売は先細りで、このままだと「先」があまり見えないとメルセデス・ベンツは考えている可能性が高く、しかしメルセデス・ベンツとしては「マイクロカーを諦めることはできない」とも考えられ、というのもメルセデス・ベンツはこれまでも都市部での移動に特化したコンセプトカーをいくつか発表したことがあるため。
それを考えると「スマートを廃止したとしても」メルセデス・ベンツはマイクロカーもしくはコンパクトカーを継続すると考えられ、そしてコストを考えると「Aクラスと共有」という案がもっとも現実的なのかもしれませんね。