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触るだけで崩れそう!中も外もサビだらけで朽ち果てそうなポルシェ356が1000万円の価値があるワケとは?

2019/04/09

クラシックカーはいかに程度が悪くとも「レストアされていない」オリジナル状態が好まれることがある

ebayにて、1952年モデルのポルシェ356クーペが出品中。
見たままの「サビサビ」ですが、なんと出品価格は約1000万円という設定です。

出品者の紹介によると、このポルシェ356(であったもの)は1970年代からずっと同じオーナーによって所有され、もともとのボディカラーはシルバー。
一部にその面影は見られるもののボディ全体は見る影もないほどに錆びてしまい、おそらくはずっと屋外に放置されていたものと思われます。

ポルシェはやはり頑丈だった

この状況においてもボディに大きな穴が空いていないのは「さすがポルシェ」としかいいようがなく、製造したクルマの「70%くらいがいまも現役で走っている」と言われるだけのことはある、という感じですね。

タイヤの空気は新たに入れ直したのだと思われますが、アクスル(車軸)やサスペンションはまだしっかりしている(といっても走行できる状態ではないと思われる)ようで、ここも「さすがポルシェ」。

テールランプは消失し、「PORSCHE」エンブレム、クレストもどこかへ。

ちょっと気になるのは、ボディ外板よりも「内側」の傷みがひどいこと。
フロントトランクのフロアは底が完全に抜けていますが、もしかすると水が溜まったりしていたのかもしれませんね。

よく見ると、ボディパネルにはところどころ小さい穴が。
しかしヘッドライトのリングや、レンズ部分は意外にきれい。

バンパー部のクロームも、ボディ全体の傷み具合と比較するに「かなり当時の状態を保っている」ようです。

インテリアはこう。
シートやドアの内張りは破れ、カーペットはなく、フロアは「抜け」ていることがわかります。

ただ、樹脂パーツやメーターのレンズはまだマシで、「プラスチックやガラスはけっこうな耐久性がある」ということなのでしょうね。

触ると崩れ落ちそうなフロア。
ペダルを踏むと間違いなく「床が抜けそう」です。

リアはこう。
やはり内装がなく、今にも崩れ落ちそう。

こちらはエンジンルーム。
補機類の形状は残っていますが、当然使い物にはならないと思われます。

こうやって見ると、正直「使えるものはガラス以外なにもない」と考えて良さそうで、レストアしようとパーツを外す段階でクルマが崩壊しそうではありますが、ときに「何も手を付けていない当時のまま」のほうが重宝されることがあり、この「1000万円」はそう高くないのかもしれません。

なお、ポルシェ356クーペは、レストアして売ると最低でも2500万円ほどの値がつくので、時間と手間をかけ、安価にレストアできる方法を持っている人(中古パーツを探したりして組み上げることができる人)にはいい買い物、そしていいビジネスになるのでしょうね。

参考までに、こちらのポルシェ356は40年間放置されていた個体で、「ノンレストア」。
中途半端にレストアされているとかえって値が下がることになりますが、この個体はレストアされていないことが評価され、予想落札価格は2800万円(落札価格は探せなかった)。

そして納屋の中に30年放置されていたというポルシェ356がこの状態。
これを見ると、いかに今回の356の保存状態が劣悪であったか、そしてポルシェがそれを頑張って耐え抜いたかがわかります。

VIA:ebay

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