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【動画】製造されたのはわずか2台、ポルシェ911(993)GT1ストリートがイベント会場に降臨し轟音を響かせる。「打倒マクラーレンF1」の命によって生を受けたル・マン・レーサー

投稿日:2021/10/19 更新日:

【動画】製造されたのはわずか2台、ポルシェ911(993)GT1ストリートがイベント会場に降臨し轟音を響かせる。「打倒マクラーレンF1」の命によって生を受けたル・マン・レーサー

| 1995年のル・マン24時間レースにて、ポルシェはマクラーレンに記録的な大敗を喫した |

マクラーレンF1が登場しなければ、ポルシェ911GT1も存在しなかっただろう

さて、コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラデステにポルシェ911GT1が登場。

しかもこの個体は2台のみが製造された1996年の公道(ストラッセン)仕様のうちの1台であり、つまりはとんでもなく希少なクルマということになりますね。

なお、この911GT1は1996年に登場し、翌1997年には一部改良とともに996世代の911と同じヘッドライト/テールランプへと変更され、その後1998年には車体そのものが再設計されています。

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ポルシェ911GT1はこうやって生まれた

このポルシェ911GT1の誕生はやや特殊であり、そもそもの発端は1995年のル・マン24時間レースにおいて、ポルシェ911勢がマクラーレンF1勢に完敗したため。

マクラーレンF1は初参加ながらも優勝ばかりか3位、4位、5位に入り、トップ5のうち4つまでを独占しています。

そしてポルシェは自社のクルマの競争力が低下していることを思い知らされ、911GT2や、962では「もや戦えない」と悟ることになったわけですね。

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そこでポルシェのレース部門を担当していたノルベルト・シンガーが、911をベースとし、マクラーレンF1に匹敵するマシンを開発せよと命じられることになるわけですが、同氏はポルシェのル・マン優勝に深く関わってきた人物であり、917でポルシェのル・マン初優勝ののち、935や956、962のボディワークを設計して、ル・マンで7回という驚異的な勝利を収めています。

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さらに同氏はGTレギュレーションの抜け道を発見し、ル・マンに勝つためのレーシングカーを作ることに長けていたといい、実際にGT1開発に際しても、GTレギュレーションの「抜け穴」を発見しています。

具体的には、規定を拡大解釈し「マクラーレンF1やジャガーXJ220、フェラーリF40のようにロードカーをレーシングカーに改造するのではなく」、「まずレーシングカーを設計し、それをロードカーに転用する」という手法を採用することにしたわけですね(当時のレギュレーションとコンストラクターとは”とんち合戦”の様相を呈していた)。

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そしてノルベルト・シンガーと彼のチームは、リアエンジン車よりもミッドエンジン車のほうが競争力があると考え、このほうが重量配分に有利であり、空力のための作業スペースも広くなると最終的に判断し、ポルシェ993GT2のフロントエンドを流用して新しいチューブラーフレームを設計することに。

なお、当時の911は「993世代」であったため、この911GT3も993をベースとしており、そのために車体番号も「993」から始まっています。

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911GT1のモノコック自体はスチール製であったものの、ボディワークのほとんどは軽量なケブラーとカーボンファイバーで作られており、リアアンダーには、962から拝借したディフューザーを装着。

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さらには調整可能なプラスチック製の巨大なリアウイングによって、ダウンフォースがさらに強化されています。

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そして「993」に属するだけあって、ヘッドライトやテールランプ、ウインカーにも993のパーツを使用しているのも見逃せない点。

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ただしボディワークのほとんどは「専用」に設計され、ヘッドライトがなければ「911」との関連性がわからないほど、

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インテリアも「ほぼ」993世代のポルシェ911。

シフトノブはステアリングホイールに近づけられ、より素早いシフトチェンジが可能となっています。

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搭載されるエンジンは水冷式3.6リッター・ツインターボ(フラットシックス)、トランスミッションは6速マニュアル、駆動輪は後輪のみ。

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徹底した軽量化によって車体重量はわずか1050kgにとどまっており、スペックとしては0-100km/h加速3.7秒、最高速320km/hとなっていますが、興味深いことにこれらの数字は(仮想ライバルに設定された)マクラーレンF1を下回っており、しかしポルシェは「そのスペックでも勝てる」と踏んだということになりますね。

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実際にポルシェ911GT1は速かった

そしてこのポルシェ911GT1は、1996年のル・マン24時間レースにてデビューを飾り、クラス優勝、そして総合でも2位と3位に入るという活躍を見せ、1998年のル・マン24時間レースでは総合優勝を飾ることでパフォーマンスの高さを証明しますが、もともと「ル・マン・スペシャル」として設計されたため、他のカテゴリにおいてはいまひとつ強みを発揮できなかったようですね。

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なお、最初にポルシェ911GT1がサーキットに姿をあらわした際、「レース用に改造されたロードカーではなく、レギュレーションの隙をついた専用レーシングカーであり、レギュレーションに沿ったものではない」と見られていたようですが、実際にはドイツ政府から「ポルシェ911GT1は公道走行可能な要件を満たしている」とのお墨付きをもらっており、ライバルたちが「えっ」となったことが容易に想像できます。

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そしてその証左として、この後には各メーカーともポルシェ911GT1同様に「ホモロゲーションスペシャル」の製作をスタートさせたといい、それだけこの911GT1が衝撃的だったのでしょうね。

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上述の通り、911GT1は「ポルシェがマクラーレンに敗れることで」誕生したクルマということになりますが、こうやってライバル同士が切磋琢磨することで「健全な競争」が達成されることになるのだと思われます。

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貴重なポルシェ911GT1が会場入りする動画はこちら

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参照:Automotive Mike

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