| 競技用のウラカン・スーパートロフェオ。コレクション用にいいかも |
ランボルギーニの正規ディーラー「ランボルギーニ・パームビーチ(たぶん世界最大規模)」にて、ウラカンのレーシングカー「ウラカン・スーパートロフェオ」の2016年モデルが販売中。
「ウラカン・スーパートロフェオ」はランボルギーニが開催するウラカンのワンメイクレース用の車両で、現在はそのアップデート版「ウラカン・スーパートロフェオEvo」へとスイッチ済み。
おそらくはランボルギーニ・パームビーチが新型のウラカン・スーパートロフェオEvoへと車両を入れ替えたために「旧型」を売りに出したのだと思われますが、驚くのはその価格。
ウラカン・スーパートロフェオは新車だと3500万円ほどの価格ですが、今回売りに出されているのは「2000万円」。
市販モデルのウラカンが3000万円くらい(4WD)なので、ロードカーのウラカンよりも、このレースバージョンのウラカンのほうがずっと安い、ということになります。
ウラカン・スーパートロフェオはこんなクルマ
ウラカン・スーパートロフェオはデビュー当時「LP620-2」と表記されており(その後新しいランボルギーニの命名法則によってこれは消滅)、文字通り「620馬力、2輪駆動」。
2輪(後輪)駆動となっているのは同時期に発表された「ウラカンGT3」との共通性を持たせるためだと思われますが、GT3が2輪駆動なのは、FIAの定める規定によるもの。
そのほか、トランスミッションがシーケンシャルとなるなど、ウラカン・スーパートロフェオは、ウラカンGT3と多くの共有コンポーネントが見られる車両でもありますね。
↓ステアリングホイールのテカり具合を見ると、相当に走り込んでいるっぽい
ランボルギーニは、ウラカン発売前からウラカンをGT3クラスに投入する予定を持っていたようで、ロードカーのウラカン、そしてこのウラカン・スーパートロフェオを同時に開発したと思われますが、そのためにウラカン(ロードカー)とウラカン・スーパートロフェオ/ウラカンGT3とでは60%ほどのパーツ共有率を持つとされ、実際に製造過程においてもロードカーのウラカン、そしてレース仕様のウラカンは「同じラインで」製造されている、とのこと。
なお、ガヤルド時代にもワンメイクの「スーパートロフェオ」レースは存在し、しかしそのための参戦用車両「ガヤルド・スーパートロフェオ」はいったんロードカーとしてのガヤルドを生産し、そこからパッケージオプションとして「スーパートロフェオ」を装着するとともにレースに不要なパーツを取り外して競技用にコンバートするという手法を採用。
つまりウラカン・スーパートロフェオとは製造工程が全く異なるということになりますが、トランスミッションにおいても「ガヤルド・スーパートロフェオ」はロードカーのガヤルドと同じ「eギア」、ウラカン・スーパートロフェオでは上述のようにウラカンGT3と同じく競技用のシーケンシャル・トランスミッションとなっています。
よって、同じスーパートロフェオ用車両であってもウラカンのそれはガヤルドよりも「GT3仕様に近い」もので、戦闘力においても明確な差があるようですね。
その「ウラカン・スーパートロフェオ」がこの価格で購入できるというのはまさにバーゲンプライスと考えても良さそうですが、詳細については「ASK」となっており、事故歴や走行距離については不明です。
アメリカだと、お金持ちが「コレクション用として」購入し、保管しておくケースもありそうで、公道走行不可能といえど、その価格も手伝って、けっこうすぐに売れるのかもしれません。