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イタリア・ランボルギーニ博物館にて。レアモデルのコンセプトS、カーラを画像で紹介

2017/03/06

| ランボルギーニは意外なクルマも作っている |

イタリアはランボルギーニ・ミュージアム(ムゼオ・ランボルギーニ)にて、展示車両の紹介。
今回はコンセプトS、そしてカーラ(カラ/CALA)。
両方とも市販車ではなくコンセプトカーなので、見慣れない人も多いかと思います。
まず上のカーラ(CALA)は1995年にジュネーブ・モーターショーで発表されたコンセプトカー。

イタルデザインによるものでエンジンはV10/3.9リッター、408馬力。
ミウラのような丸みを帯びたデザインを持ち、同じくミウラのようなリアウインドウ上のルーバーを持っています。
1995年のランボルギーニのオーナーはメガテック(その前はクライスラー、後がアウディ)。
V12モデルは「ディアブロ」の時代ですが、ディアブロ時代のランボルギーニのみが「角の丸い」デザインを持っていますね。

それはフロントウインドウ、コクピット内も同じで、現代のランボルギーニからは想像できない「丸さ」。

2003年にはV10エンジンを搭載した「ガヤルド」が登場しますが、排気量はカーラに積まれる3.9リッターから5リッターへと大きく排気量がアップしています。
一般には「ガヤルドの先祖」と言われる車ではありますが、かなり情報の少ない車ではありますね。

こちらはガヤルドをバルケッタ風に仕上げたトップチョップの「コンセプトS(2005)」。
ムルシエラゴのデザイナー、ルク・ドンカーヴォルケ氏(現在はヒュンダイに移籍)の作品で、コンセプトカーといえども顧客の要望で3台ほど製造され、実際に販売されたとも言われます(2015年7月にはオークションにも登場)。

なお、ガヤルドには当初「ホワイト」のボディカラーはなく、しかし日本からのオーダーでホワイトのガヤルドを作ってみたところ「けっこう格好いいのでは」ということでその後はカタログカラーに。
同時期にデザイナーのルク・ドンカーヴォルケ氏は「コンセプトSはもともとホワイトがイメージ」と語っており、時期的にもドンカーヴォルケ氏がホワイトのガヤルドにインスパイアされた可能性がありますね。

このコンセプトSはランボルギーニの歴代コンセプトカーにおいてもぼくの中でかなり上位に位置しており(もしかするとトップかもしれない)、今でも色褪せない美しさを持っていると思います。


 

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ランボルギーニのコンセプトカー、「コンセプトS」がオークションに登場予定。
これは2005年にガヤルドをベースに「スパイダー」化され、小さなフロントスクリーンしか持たない近未来的なデザインが特徴。
2005年にまず「走行できない」個体が発表され、その翌年には走行可能な、今回オークションに出品される個体が制作されています。

なおコンセプトSは合計で3台製造されたと言われ、そのうち走行できるのが1台なのか2台なのかは不明。
当初「100台限定」で販売されるという計画もあったようですが、製造にあまりに時間を要すること、そしてあまりに高価になることからその計画は中断に。

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今回の個体は2015年にもオークションへと出品されているものの、その際は落札に至らず。
8月に再度オークションに登場することになりますが、その際に落札されるのかどうかは注視に値し、その成り行きを見守りたいところです。

なお、車体のデザインはムルシエラゴ、市販モデルのガヤルドもデザインしたルク・ドンカーヴォルケ氏。
ルク・ドンカーヴォルケ氏はフォルクスワーゲン・アウディグループ内でキャリアを積み、その後はランボルギーニへと移った後、さらにベントレーへと異動しベンテイガのデザインにも参画。
要は「フォルクスワーゲン・アウディグループ」における重要人物であったわけですが、いきなり退任を表明し、その数日後にはヒュンダイへの移籍を公表。

なおヒュンダイは他にもベントレーのデザイナーを引き抜いたり、ブガッティ・シロンのデザイナーも獲得しており、フォルクスワーゲン・アウディグループはヒュンダイの「ターゲット」になっている、とも言えますね(そのためVWアウディグループのデザイナーの報酬が上がったかも)。

前回競売で売れ残ったランボルギーニ・コンセプトS。今回は1億5000万円で落札に

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前回オークションに出品され、残念ながら落札されなかったランボルギーニ・コンセプトS。
これはガヤルドの前期モデルをベースに作成されたもので、2005年の製造。
ガヤルド発表時は「ホワイト」のボディカラーはなく、しかし後に日本市場からの特注によってランボルギーニは「ホワイト」にペイントしたガヤルドを作成しており、その後ホワイトはガヤルド、ウラカンの標準カラーにラインアップされています。

その「ホワイト」とコンセプトSとの関係性ですが、コンセプトSをデザインしたルク・ドンカーヴォルケ氏によると(ムルシエラゴもデザイン。現在は引き抜かれてヒュンダイに移籍)、「コンセプトSのボディカラーはホワイト以外にはありえなかった」と語っており、もしかすると日本からのオーダー車両であった「ホワイトのガヤルド」にインスピレーションを得て、このコンセプトSをデザインしたのかも、と思ったり。

そんなコンセプトSですが、以前に落札されなかったのはその高いスタート価格(3億円と言われる)が原因なのかもしれません。
ちなみにコンセプトSはその名の通りコンセプトカーながらも「100台程度の量産」を考えており、しかし「販売価格が1億円くらいになってしまう」という理由で量産を断念。
今であれば100台くらいは(1億円でも)売れそうですが、当時はまだそこまでコレクター市場が熟していなかったのかもしれませんね。

それでも3台程度が実際に生産されて販売されており、中には不動の「モック」があった、とも。
今回出品/落札された個体は実際に走行可能なものだそうで、かなり希少なモデルであることは間違いなさそうです。

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