ランボルギーニCEO、ステファノ・ドメニカリ氏がメディアに語ったところにでは「自然吸気エンジンを継続する」とのこと。
オーストラリアのCarAdviceに語ったものとして報じられていますが、これによると「自然吸気エンジンはランボルギーニ・ブランドのハートであり、それは揺るがない」としています。
ほかブランドとの差別化のためには自然吸気エンジンを維持すべきだとしており、ターボ化の進む中において自然吸気エンジンは「大きな価値を持つ」と語っていますが、たしかにフェラーリはV8エンジンをターボ化し、マクラーレンはもともとターボオンリー、ポルシェもGT系以外はターボ化、そしてアストンマーティンはV12をターボ化しV8も続いてターボ化の見込み。
「大排気量NA」は環境規制に対処するのが難しく、かつ今や大きな市場となった中国で販売するには税制上(4リッター以上は)大きな不利益を被ることになりますが、それでもランボルギーニは「ターボではなくNA」にこだわる、ということですね。
ただ、これは「スーパーカーラインアップ(現在だとアヴェンタドール、ウラカン)」に限った話だと思われ、というのも今後発売予定の「ウルス」はまずターボエンジンのみの設定となり、その後にハイブリッドを追加予定。
更にランボルギーニは少し前に「スーパーカーラインアップの生産は3500台程度に絞る」と語っており、業績の拡大はウルスに任せる意向だと見られますが、その意味でも「スーパーカー(スーパースポーツ)」とウルスについては線引きを行っている模様。
なおランボルギーニの研究開発部門におけるボス、マウリッツォ・レッジャーニ氏は「ハイブリッドはスーパースポーツに適しているとは思えない。パッケージングや重量、サイズにおいてハンドリングをスポイルする」としており、ターボに加えてハイブリッドも当面(パッケージング、重量の問題が解決できるまでは)なさそうです。
なおフェラーリのV12モデルについては今後ハイブリッドへと移行する見込みですが、ランボルギーニの次期V12モデルはどうなるのか不明。
ハイブリッド化されたアヴェンタドールがテスト中だと報じられたこともありますが、現段階では公式に次期V12モデルは「NAともハイブリッドとも」語られておらず、これについては(なんとかNAを環境規制に適応させて生き残らせるか、規制のためハンドリングを犠牲にしてもハイブリッド化するか)検討を重ねているのでしょうね。
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ランボルギーニCEO、ステファン・ヴィンケルマン氏によると「ランボルギーニはNAにこだわる」とのこと。
ただしウルスはターボエンジンの搭載が決まっており、自然吸気にこだわるのはウラカンやアヴェンタドールなどスーパーカーに関して、ということと思われます。
ステファン・ヴィンケルマン氏によると各社がターボに移行するのはCO2排出量の関係であり、しかしCO2のみで空気の質を改善できるわけではないとし、エキゾースト・システムの改良によってCO2排出量低減だけにこだわらない、本質的に環境にやさしい排気ガスを排出できるとしています。
いまや大排気量自然吸気エンジンを搭載するのはランボルギーニくらいとなりましたが(フェラーリはV12に関しては自然吸気)、そのサウンドやレスポンスは大きなランボルギーニのセールス上のメリットとしています。
ただし「必ずしもNAに固執しているわけではない」とも発言しており、自然吸気での可能性をすべて追求してしまったのちはターボに移行するのかもしれませんね。
なおダウインサイジングターボのメリットとしてはCO2意外にも「税制」という問題があり、とくに中国に関しては4リッターを境に大きく税金が変わるので、4リッター以下のターボエンジンは大きな価格上のメリットがあるとも言えます(安く売れるので販売を確保できる)。