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パガーニがウアイラR EVOを正式発表。900馬力の自然吸気V12エンジンを搭載し、ロングテールとオープントップを備えるサーキット走行専用ハイパーカー

パガーニがウアイラR EVOを正式発表。900馬力の自然吸気V12エンジンを搭載し、ロングテールとオープントップを備えるサーキット走行専用ハイパーカー
PAGANI

| パガーニは次々と魅惑的なニューモデルを投入してくる |

現時点ではこのウアイラR EVOについて生産台数や価格についてのアナウンスはなされていない

さて、パガーニは昨日「ナゾの新型車」の発表を予告したところですが、その後すかさず「ウアイラR EVO」としてこれを正式発表。

パガーニによると、このウアイラR EVOは「インディカーからル・マンを走ったレーシングカーまで、幅広いクルマからインスピレーションを受けて」デザインされたサーキット走行オンリーのクルマであり、特徴的なロングテール(コーダルンガ)を備えます。

なお、ちょっとユニークなのは(パネルを二分割して)ルーフを取り外せる”オープントップ”構造を持つということで、これはサーキット走行をメインとするハイパーカーとしてはかなり珍しい、と考えています。

Pagani-Huayra-R-Evo (3)

パガーニ・ウアイラR EVOはこんなハイパーカー

そこでこのパガーニ・ウアイラR EVOにつき、文字通りこれはウアイラRの発展版。

ちなみにパガーニでは(先日発表された)イモラ・ロードスターのように過去のモデルをベースにした”最新作”を発表することがままあり、いったいどこでそのモデルが打ち止めになるのかがわかりにくいことも。

よって今後ウアイラR EVOの「さらなる発展版」が登場する可能性も否定できず、しかし現時点でこのウアイラR EVOはパガーニにおける最強モデルということになります。

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搭載されるエンジンはウアイラR同様、AMG創業者が運営するレーシングカーコンストラクター、HWAとの協業にて製造された自然吸気6リッターV12エンジンですが、これはウアイラR専用にチューニングされた「パガーニV12-R EVO」と命名されたユニットで、ウアイラRの馬力からさらに50馬力アップして900馬力に到達しています。

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これを可能としたのは9,200回転というレブリミット(ウアイラRでは9,000回転)、そして新しい吸気トランペットとカムシャフト(最高出力を発生するのは8,750回転)。

これに組み合わせられるのはやはりHWAによって開発された6速シーケンシャルトランスミッションです。

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搭載されるパワートレーン同様、その車体にも変更が加えられ、シャシーにはユートピアのために開発された「クラスAカーボンファイバー」が用いられ、この素材のおかげて、ウアイラR EVOのシャシーは「ウアイラRのものと同じ重量にて、車体剛性が38%増加した」とコメント(オープン化が可能となったのもこれが理由なのかもしれない)。

なお、パガーニ創業者、オラチオ・パガーニ氏はカーボンファイバーに対して強い思い入れを持っており、ランボルギーニ在籍時代には(ランボルギーニのクルマに)はじめてカーボンファイバー製パーツを採用し、その後シャシーをカーボンファイバーにて成形するという案を提出するもこれを退けられ、そこでランボルギーニを退社した後(アウトモビリ・ブガッティを経て)パガーニを設立し、そこで自身の信念を実現したという人物です。

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そしてオラチオ・パガーニ氏は空力に対しても非常に高い関心を持っており、それは同氏が「レオナルド・ダ・ヴィンチを敬愛する」という事実にも関連しているのかもしれません(マッキナ・ヴォランテなど、ダ・ヴィンチは数々の飛行機械を考案しており、ウアイラにもダ・ヴィンチのマッキナ・ヴォランテをテーマにしたモデルが存在する)。

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パガーニ・ウアイラR EVOはウアイラRから「30センチ」もボディが延長

そしてこのウアイラR EVOにつき、冒頭で述べたようにロングテール(コーダルンガ)が与えられ、フロントでは110ミリ、リアでは190ミリも延長されており、ウアイラR(黒いボディを持つ車体)と比較すると前後の長さが大きく異なることがわかります。

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これによってダウンフォースは(ウアイラR比で)45%増加し、エアロダイナミクス効率は21%向上しているといいますが、時速320km/h時点で車体重量(1,070km)を超えるダウンフォースを発生するのだそう。

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足回りに話を移すと、新しいダンパーの採用とアップグレードされたブレンボ製CCM-Rカーボンセラミックブレーキを備え、この新しいブレーキシステムではディスクとパッドの接触エリアが14%増加することについても言及されています。

装着されるタイヤは標準にてピレリ Pゼロ スリック(フロントは280/680 R19、リアは345/725 R20)で、そのコンパウンドはウアイラR EVO用として専用に開発されたもの(ウエット用のコンパウンドも用意される)。

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今回運転席の画像は公開されていないものの、パガーニによれば「コックピットは、モータースポーツの世界で最も革新的なアプリケーションに触発されており、特に安全性に焦点を当てている」とされ、珍しく右ハンドルもしくは左ハンドルの指定ができるようですね。

もちろんシート表皮は耐火材料で覆われ、その他の安全装備として6ポイントハーネス、カーボンヘッドレスト等が含まれます。

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パガーニ・ウアイラRの解説動画はこちら

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参照:Pagani

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