| そもそもトヨタディーラーがEVを売りたいとは考えていないようだ |
さて、「トヨタはなぜ電動化に積極的でないように見えるのか?」という記事が東洋経済にて公開に。
同じ日本の自動車メーカーであっても、日産はリーフはじめノート/セレナe-power、さらにはキックスe-powerを発売し、そして今週にはピュアエレクトリック4WD「アリア」を発表する見込み。
それに対し、トヨタは(ハイブリッドには積極的ではあるものの)ピュアエレクトリックカーを発売する姿勢が見られない、ということですね。
トヨタは中国において「仕方なく」EVを販売しているが
たしかにトヨタは国内においてはピュアエレクトリックカーに対して積極的ではなく、その割にはFCVには妙に力を入れているという側面も。
ただ、中国においてはその限りではなく、C-HRのエレクトリック版(IZOA)を発売していることもよく知られています。
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さらにトヨタは、中国市場向けにレクサスUXのエレクトリックモデルであるレクサスUX300eを投入するとも発表しているものの、これらは「中国において、一定以上の販売台数を持つ自動車メーカーは、一定の割合のEVを販売しなくてはならない」という決まりがあり、”EVを販売せざるを得ない”ため。
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トヨタにとって「機は熟していない」
それでもトヨタは日本においてEVを売ろうという気配はなく、記事によると、それはトヨタの「Wait & See」という戦略に由来するものだとしています。
一体どういうことかというと、「来たる時に備えて研究開発を進めながらも(See)、その時を待つ(Wait)」ということを意味し、「その時」とは市場からの需要が明確になった時期を示す、とのこと。
つまりトヨタは現在EVを作る技術を持ちながらもEVを”あえて”作っていないということになりそうですが、まだ「その時」が来ていない、つまり「日本のトヨタディーラーからEVを売りたいという声が聞こえてこない」ようですね。
そしてこの「Wait & See」は北米においても当てはまるとのことですが、現在北米においてもEVを通常ラインアップとして継続展開していないということは、北米においても「その時は来ていない」ということなのかもしれません。
たしかに今思い起こしてみると、トヨタは「EVの発売時期を待つのみ」というコメントを以前に発したことがあり、実際のところトヨタは”いつでもEVを作れる”のかも。
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現実的に、これだけハイブリッドを作ってきたトヨタがEVを作れないとは考えにくく、様々な事情を鑑みるに、本当に「作れないのではなく作らない」、そして作らないのは「まだその時期ではない」ということになりそうで、そして「その時が来た」際のトヨタがどういった行動に出るのかは楽しみだ、とも思います。
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参照:東洋経済