| 樹脂パネルは全部アルミ製へと置き換え |
ヤマハのポーランド法人と現地のカスタムビルダー「ゲームオーバーサイクルズ」とのコラボレーションによって、「ナイケン」のハイレベルカスタムが登場。
これは1,000以上ものカスタムパーツが組み込まれたもので、ドイツの「カスタムバイクショー2019」に出展され、そこでは「もっともイカれたバイク(Craziest Bike)」という賞を獲得したと紹介されています。
そもそもナイケンはこんなバイク
そこでヤマハ・ナイケンですが、これはノーマルでもこんなルックスを持つ異形のバイク。
ヤマハの目指す「転ばないバイク」を追求するLMWテクノロジーが採用された3輪車ということになりますが、845cc/116馬力、価格は1,815,000円~、受注生産、かつ販売は「ナイケン扱い店のみ」。
同じ3輪バイクのトリシティとは大きく扱いが異なるスポーツツアラーです。
なお、ヤマハはローランドを起用し一連のプロモーション動画を公開していて、こちらもなかなかにインパクト大。
カスタムされたナイケンはこんな仕様を持っている
そしてこちらがカスタムされたナイケン。
ゲームオーバーサイクルの代表、スタニスラヴ・ミズコウスキー氏によれば「ナイケンは多くの人にとっては革新的なバイクで、それだけに議論の的になる。そして私はカスタムされたナイケンを見て、人々がどう反応するかを見たかったんだ。それがこのプロジェクトを引き受けた理由でもある」。
純正パーツをポリッシュし、樹脂パーツはメタルに置き換えるというカスタムですが、過去にもBMWのバイクをこういったテイストでカスタムしたオランダのカスタムビルダーが存在しているところを見ると、ドイツやオランダ、東欧ではこういったメカニカルな雰囲気が好まれるのかも。
なお、今回のカスタムにあたって、(LMWの)メカニカル的な部分はノータッチ。
理由としては、すでにナイケンのメカニズムが高いレベルで完成されているためで、よってゲームオーバーサイクルでは「外観を変えることで別のキャラクターを与える」ことに専念した、とのこと。
そのためには樹脂製のパネルをすべてアルミニウム製へと置き換え、これによってアグレッシブ、そしてシャープなイメージに。
ただしナックルガードとミラーが一体化したレバーなど、随所にオリジナルデザインが盛り込まれるていることもわかりますね。
リアフェンダーもオリジナル。
中央にスリットがあると実用上「機能しない」ものの、カッコよければそれでいい、とも思います。
フロントカウルも独自形状に。
ヘッドライトも変更され、キャノンスタイルへと変更済み。
ハンドルを切ると、ライトユニットは左右それぞれのフォークに連動して動く仕様。
至るところまでポリッシュがかけられ、まるでアート作品のような仕上がりですが、前出のスタニスラヴ・ミズコウスキー氏いわく、「むき出しの金属が好きだ。輝いていて美しい。そして、私はそれらが何かで覆われるのが好きではない」。※ターミネーターのようでもある
チラリと除くエアクリーナー。
給排気系には手が入っているようですね。
そしてラジエターには「失敗を恐れずもう一段高い目標に取り組む」という日本語。
これはカバーの上に文字が描かれたもので、実際に走行する際には取り外すことになるのだと思います。
フロントカウルには「二剣」。
実際のところ「ナイケン」はアルファベットだと「NIKEN」という表記となり、もともと”フロントフォークが二本の剣のように見える”ことから二剣(NIKEN)と命名され、そのアルファベット表記の英語読みである「ナイケン」が日本含む世界統一名称として採用されたという由来があるようです。
ホイールのセンターハブには円錐状の突起が見られ、しかしこれは「フロントホイール左右の内側」なので人を傷つける心配はなさそう。
このナイケン・カスタムの製作には1400時間を要したといいますが、逆に「よくそれだけで済んだな」という気もするほどの究極カスタムですね。
Source: Game Over Cycles