| サテン仕上げ面積が増し、文字盤はサンレイへ、そしてインデックスが文字盤に溶け込むようになり腕時計としての一体感も向上 |
さらにリュウズもコンパクトになり、「腕時計感」が影を潜める
さて、カルティエが「25年ぶりに」タンク・フランセーズをモデルチェンジ。
タンク・フランセーズは1919年に発売された「タンク」のバリエーションとして1996年に発表、その後1998年に発売されていますが、もともと「タンク」シリーズは文字通り戦車をイメージしたデザインを持っており、戦車を上から見たときのキャタピラーをケースサイド(とラグ)、車体中央と操縦席を文字盤に見たてたデザインを持っています。
なお、カルティエはもともとジュエラーであり、ウォッチメーカーではないものの、腕時計については内製化を進め、現在はすべて自社による生産を行うまでに。
一般にこういったジュエラー、ファッションブランドの腕時計の評価は高くなく、しかしカルティエの場合は(中古相場が示すように)例外的に高い評価を得ており、それは優雅なデザインのみではなく、優れた技術、そして仕上げによって獲得したものだと思われます。
ちなみにですが、ちょっと前まではカルティエの腕時計について並行輸入も出回っていたものの、数年前から正規ルート以外での販売が厳しく制限されるようになり、かつ供給本数も絞られ、さらにモデルによっては「受注生産」に近い形となっており、今後ますますその希少価値が上昇することになるものと思われます(実際に中古相場は値上がりしている)。
新型カルティエ・タンク・フランセーズはこう変わった
そこでカルティエ・タンク・フランセーズを見てみたいと思いますが、一見したときの変更点は大きくなく、しかしその内容を列記してみると「ケースとブレスレットとの一体感が増した」「ブレスレットがよりなめらかで連続性が高くなった」「文字盤がサンレイ仕上げになった」「リュウズがケース側にちょっとだけ格納された」「サテン仕上げの面積が増えた」。
ラインアップとしては「スモール」「ミディアム」「ラージ」の3種類で、スモール(495,000円~)とミディアム(599,500円~)はクォーツ、ラージ(36.5×30ミリ、ステンレススティールのみ、77,500円)には機械式ムーブメントが搭載されています。
カルティエとしては、今回の新型タンク フランセーズについて「ブレスレット」の改良を強く押し出しており、ケースとの一体感をさらに強めることで「ウォッチというよりはブレスレットとして着用できるように」再デザインを行ったと述べています(たしかに、文字盤の主張が小さくなっている)。
実際のところ、ブレスレットの連続性が高くなっていて・・・。
横から見るとまんまキャタピラー。
ケースとブレスレットとをつなぐパーツの形状も新しくなっていますね。
なお、ぼくはこういった「角型」腕時計が意外と好きで、ベル&ロス(BR01/BR03)あたりはけっこうな本数を購入しており、カルティエだとパンテールも保有ずみ(ゴリラウォッチも角型である)。
そしてタンク フランセーズのほかに気になるのはタグ・ホイヤー「モナコ」、ジャガールクルト「レベルソ」、ティファニー「イースト ウエスト」ですが、このあたりもチャンスがあればぜひ購入したいと考えているところです(ただしドレスウォッチはぼくに似合いそうにない)。
全体的に見ると角型腕時計というのはかなりな少数派ですが、腕時計だけを見るよりは実際に身につけたほうが「しっくり」くることも多く、”食わず嫌い”な人であっても、一旦身につけてみればハマる場合も多いかもしれません。
新型カルティエ・タンク・フランセーズのプロモーション動画はこちら
今回カルティエが新型タンク・フランセーズのプロモーションに起用したのはラミ・マレックとカトリーヌ・ドヌーブ。
ちなみにプロモーション動画の監督を務めたのはガイ・リッチーです。
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参照:Cartier