| スバルはラインナップにセダンが必要だと考えている |
スバルが「セダンはプロダクト・ポートフォリオとして重要だ」と発言。
これはスバル北米地域マネージャーの言ですが、「ガソリン価格が上昇を開始している現在、SUVではなくセダンを選ぶ顧客が増えるはずだ」という予測。
現在のSUVブームは「ガソリン価格下落」に端を発していると言われ、その逆の減少が起こりうる、と考えているようですね。
ただし現実は逆?
この考え方には一理あり、「もしかするともしかする」と思うことも。
なお北米では「コンパクトカー」という選択肢はほぼ存在せず、SUVから流れるのであれば「セダン」へ、ということになるのかもしれません。
しかしながら現状ではスバルの思惑とは「逆」に物事が動いているようで、2018年の北米におけるスバルの販売はWRX/WRX STIが-8.2%、BRZが-10.1%、インプレッサは-16.3%、レガシィは-13.9%。
つまりセダンやクーペは全体的に販売を落としているということになり、逆にクロストレック(XV)は+66.6%と大幅な伸びを記録しています。
実際のところこういった現状を鑑みてスバルは「SUVも必要」だと考えていて、実際に「アセント」を投入済み。
現実を見る一方で「将来にも備えている」というのが今回の発言の意図になりそうですが、本当に「セダン回帰」現象が発生すれば非常に面白いことに。
というのもフォードはすでに「セダンを捨てる」決定を下し、SUVとトラックに集中する計画を発表しており、多くのメーカーもフォードほど極端ではないにせよ「SUV偏重」。
一方でトヨタやホンダはセダンに注力しており、仮にセダン回帰となれば一気に各自動車メーカーの勢力図が変わってきそう。
原油価格はこんな感じ
なお、こちらは原油価格の推移。
2014年に入ってから大きく価格が下がっていることがわかりますが、2017年後半辺りからジワジワ上昇。
しかも上昇ペースが早く、スバルが「SUVが下火に」というのも分かるような気がします。
ただ、SUVも現在では大きく燃費を向上させており、セダンよりも優れる燃費を持つモデルも多数あるので、「ガソリン高→セダン回帰」という図式は単純に成り立つものでもなさそう。