| やはりホンダは「先を行き過ぎていた」のか |
さて、なにかと話題のヒュンダイ(ヒョンデ)ですが、今回、ショールームにて接客を担当するコミュニケーションロボット「DAL-e」を発表。
読みは「だるい」になろうかと思いますが、これは”Drive you, Assist you, Link with you-experience”の略字だと紹介されています。
今どきのロボットなので、もちろんAIを内蔵し、顔認証によって顧客の区別も可能だとされ、現在のコロナ禍が続く状況に配慮してか、「非接触型コミュニケーション」に活用してゆくと発表されています(現在配備されているのは南ソウルのヒュンダイショールームのみ)。
DAL-eはけっこう高機能
ボディサイズは身長1,160ミリ、幅600ミリ、奥行き600ミリ、そして重量は80kg。
頭部にはタッチスクリーンを備え、表情を映し出せるディスプレイの他、腹部にも大型ディスプレイを装備しています。
来場者がこのタッチスクリーンの操作を行うほか、DAL-eは自ら製品の情報を紹介したり、「マスクをせずに来場した」場合にはマスクの装着をお願いするといったコミュニケーションが可能だといい、両腕の動きと相まって、なかなかに感情豊かな表現が可能であるように思えます。
なお、脚部に装着された車輪をもってDAL-eはショールーム内を自在に動くことができ、まさにショールームスタッフ同様の働きをすることになるのかもしれませんね。
https://www.flickr.com/photos/110074903@N02/50878579023/in/dateposted-public/ヒュンダイはロボット産業に進出?
現在はいくつかこういったロボットを作る会社がありますが、ヒュンダイは最近ロボット産業大手のボストンダイナミクス社を買収しており、今後はロボット産業へと進出する可能性が大きそう。
ただしヒュンダイが目指すのは「クルマとロボットとの融合」でもあるようで、こんな感じで「通常のところには入って行けない場所でも立ち入れるロボットカー」を考えている模様。
参考までにですが、映画「月に囚われた男」に登場したロボット、ガーティ(GERTY)はヒュンダイが製造しており、およそ1500万円くらいのコストが掛かったと言われます。※これはSF史に残る名作だと思う
なお、ロボットについては様々な考え方があり、人間に似せる場合もあれば「そうでない」場合も。
たとえがGERTYは人には全く似ていませんが、その画面に映し出される表情、アームに動きにて、あたかも人と接しているかのような錯覚を覚えることになり、それはヒュンダイのDAL-eも同じなのかもしれません。
さらに映画の話だと、「インターステラー」に登場したTARSもまったく人間とは外観を共有しておらず、しかし劇中では人間以上に人間らしい印象を残しており、そうなると「ロボットを人間らしく感じさせるには、必ずしも人間らしい外観を持たせる必要はない」のかも。
そういった疑問を投げかける映画が「エクス・マキナ」ということになりますが、これは「わざとそれだとわかる外観に作ったアンドロイドに対し、人としての感情を認識でき、また自分も人として接することができるか」という社会実験を行なう様子を描いた衝撃作。
話がそれたものの、ヒュンダイが「ロボット」に活路を見出しているのは間違いなく、以前には「強化外骨格」を披露したことも。
よって、これからも様々な分野にてヒュンダイがロボットとともに進出してくることになるのかもしれません。
ホンダはなぜアシモを切り捨てたのか
そして「自動車メーカーとロボット」と聞いて思い出すのがホンダのアシモ「ASIMO」。
これは2000年に発表された人型ロボットですが、2020年にはすでに「開発が終了」していたことが明らかになっています。
アシモ開発の段階において培われた技術は様々な製品に生かされているとは思いますが、「これからロボットの時代が来そう」な折に開発を終了させてしまったのはなんとももったいない、とも考えているわけですね。
参照:Honda, etc.