ポルシェが高級ホテル事業に参入！新会社「シュタイゲンベルガー・ポルシェ・デザイン・ホテルズ」を立ち上げ、世界15都市に高級ホテルを展開する計画を発表

｜　ポルシェは「空飛ぶクルマ」など事業の多角化を積極的に推し進めている　｜

プレミアムカーブランドとラグジュアリーホテルとの愛称はかなりいいと思われる

さて、ポルシェは傘下に「ポルシェデザイン」を擁しており、ポルシェデザイン名義では腕時計やスニーカー、Tシャツをデザインし販売しているほか、ボールペン、サングラス、ノートパソコン、カメラ、ハードディスクドライブ、パイプオルガン、ヨット、はてはマンションまでをデザインしていますが、今回はなんとホテル事業に乗り出す、とアナウンスしています。

なお、このホテル事業については、既存ホテルグループに内装のデザインを頼まれたといったレベルのものではなく、ポルシェデザインそのものがホテルを展開する、というもの。

もともとポルシェとポルシェデザインは別会社だったが

ちなみにもともと「（自動車の）ポルシェ」と「ポルシェデザイン」は別々の会社で、ポルシェデザインの成り立ちとしては、「ポルシェ社内に、ポルシェ一族の人が何人もいて支配力を強めるのは良くない」という考え方が社内に広がったことから何人かのポルシェ一族が退社することになり、そのうち一人が立ち上げたのが「ポルシェデザイン」。

こういったきっかけもあってポルシェとは関係なく設立されたのがポルシェデザインなのですが、あろうことか2003年にポルシェデザインはポルシェに吸収され、今ではポルシェデザインは「ポルシェの一部門」として機能しています。

新会社はシュタイゲンベルガー・ポルシェ・デザイン・ホテルズ

そして今回は上述の通り、ポルシェデザインが直接ホテル事業に乗り出すことになるわけですが、これはドイツのホスピタリティ社とポルシェ・デザイン・グループが共同で立ち上げた「シュタイゲンベルガー・ポルシェ・デザイン・ホテルズ」というブランドを通じて展開されることになり、世界の主要都市にハイエンドホテルを建設する計画を持ち、ラグジュアリー・ライフスタイルの分野における新しいコンセプトを示すことになる模様。

参考までに、マイアミには「ポルシェデザインタワー」なる高級マンションがありますが、この億ションについては実際のところシーガー・スアレス・アーキテクツが設計し、ポルシェデザインの「名前を付与ただけ」なので、今回のプロジェクトとは根本的に異なるということになりますね。

このシュタイゲンベルガー・ポルシェデザインホテルズは、ライフスタイルブランドであるポルシェデザインの哲学に基づいた独自のブランド体験をホテルの外観や内装に採用したいと考えており、シュタイゲンベルガーは90年以上にわたるその深い経験と卓越した技術をポルシェデザインに提供する、とのこと。

ポルシェによると、シュタイゲンベルガー・ポルシェ・デザイン・ホテルズに対する投資家の関心は高く（資金がいっぱい集まりそうだ）、最初の計画では、ロンドン、シンガポール、ドバイ、上海などの世界の主要都市で、最大15のホテルを建設する予定だとされています。

いずれのホテルも、少なくとも150室の客室とスイートルーム、ペントハウスを備え、レストランやバーはもちろん、宿泊客専用施設、ヘルス＆ビューティー施設、巨大な床面積を持つジムなども入居するとされ、いざオープンすれば相当な人気となりそうですね。

なお、自動車業界からこういったホテル、マンション事業へ参入する例はさほど珍しくはなく、アストンマーティンがすでにタワーマンションを建設しているほか、ベントレーもホテル事業に参入すると発表済み。

いずれのブランドも「将来は自動車ビジネスだけでは会社を存続させることができない」と考えての行動だと思われ、フェラーリもアパレルやレストラン事業を強化する、とも発表しています（ぼくとしては、ランボルギーニにステーキハウスを展開して欲しいと思う）。

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