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ランボルギーニがル・マン用レーシングカーのスペックとティーザー画像を公開!680馬力のV8ツインターボ搭載、ハイブリッドに車体重量1,030kg

2022/09/20

ランボルギーニがル・マン用レーシングカーのスペックとティーザー画像を公開!681馬力のV8ツインターボ搭載、ハイブリッドに車体重量1,030kg

| ただし、このランボルギーニ製レーシングカーの名はまだ公開されていない |

ランボルギーニは2024年から「はじめて」ル・マン24時間レースに参戦の予定

さて、ランボルギーニはル・マン24時間レース(ハイパーカークラス)含むFIA世界耐久選手権への参戦を公表していますが、今回そのレーシングカーの技術仕様を初めて公開。

ACO(Automobile Club de l'Ouest)、IMSA(International Motor Sports Association)、そしてFIA(Fedération Internationale de l'Automobile) が定めるLMDhレギュレーションに基づき、最大出力500kw(681hp)の内燃機関とエネルギー回収システムにて構成されるハイブリッドパワーユニットが搭載されること、そしてシングルソースのERSキットとともに、ランボルギーニのモータースポーツ部門であるスクアドラ・コルセが開発した90度V8ツインターボエンジンが採用されることが明かされています。

なお、ランボルギーニは合成燃料(Eフューエル)を用いて内燃機関に可能性を見出す一方、アヴェンタドール後継モデル、ウラカン後継モデルをハイブリッド化し、さらには2025年以降にピュアエレクトリックカーを投入すると宣言するなど、電動化についても積極路線を歩むことに。

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こういった流れの中において、今回のLMDh規定を利用した「次世代スポーツカーの経験に基づく特定のエネルギー/パフォーマンスプロジェクト」は、すでに同社が掲げた中期計画「ディレッツォーネ・コル・タウリ」にもマッチしたものであり、今後の市販車にもモータースポーツからのフィードバックがなされると考えて良いのかもしれません。

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そのほかの「ランボルギーニのル・マン・レーサー」の仕様はこうなっている

このほか明かされたのは、「エレクトリックモーター(MGU)はボッシュ・モータースポーツによる開発(これはLMDh規定によって指定されている)」「パワーマネージメントとエネルギーストレージはウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングが供給(これも規定されている)」「7速”P1359”ハイブリッドギアボックスはエクストラックが開発」「最高速度は340km/h」「ドライウエイトは規定通りの1,030kg」「車体サイズは全長5,100ミリ、全幅2,000ミリ、ホイールベース3,148ミリ、エンジン重量は最小で180kg」「車体の開発パートナーはリジェ」「ボディパネルなどカーボンファイバー製パーツは(ランボルギーニとはウラカンGT3等を通じて長年の協力関係にある)HPコンポジットが製作」ということ。

公開された画像は正面から写した1枚のみですが、テルツォ・ミッレニオやシアンのような「横方向のY字型ヘッドライト」、そしてシアンFKP37に採用されていたグリーンっぽいボディカラー(ヴェルデ・ギア?)も確認可能。

このV8エンジンはウラカン後継モデルにも搭載?

そして今回の発表においてもっとも興味深いのは「V8エンジン搭載」ということ。

今回の発表のつい前日には「ウラカン後継モデルにはV8ツインターボエンジンが搭載される」というウワサが出ており、今回の「ランボルギーニ製LMDhレーシングカーにV8ツインターボエンジンが搭載される」という公式発表はこのウワサを裏付けるものなのかもしれません。

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このLMDhレーシングカーに搭載されるV8エンジンにつき、ランボルギーニのモータースポーツ部門であるスクアドラコルセによる開発とアナウンスされているものの、バンク角が90度というところを見ると、ウルスに搭載されるV8ツインターボエンジン(これはアウディ、ポルシェ、ベントレーの市販車とも共有されている)と(バンク角が)同一であり、これをベースとする可能性も。

参考までに、ランボルギーニと同じくフォルクスワーゲン傘下にあるポルシェもル・マン24時間レースに復帰することになりますが、こちらのレーシングカー「ポルシェ963」に積まれるV8エンジンもやはり90度のバンク角を持つV8ツインターボ。

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ただしこちらはポルシェ918スパイダーに積まれていた4.6リッターV8(自然吸気)をベースとしていると言われるので、同じV8でも(フォルクスワーゲングループの)市販車に積まれるV8エンジンとは全く別物であり、ランボルギーニのル・マン・レーサーもこの「918スパイダー由来の」V8エンジンを使用する可能性が見えてきます(ポルシェがもし許すのであれば)。

ちなみにこのV8エンジンはRSスパイダーに積まれていたものを918スパイダー用に再設計されたもので、モータースポーツ用に開発されており、市販車用に開発されたものではないため、おそらくコストは非常に高価。

レーシングカーに積むのは別として、これがウラカン後継モデルに搭載される可能性があるかどうかは「コスト次第」なのかもしれませんね。

今回の発表にてル・マン24時間参戦車両について多くのレーシングカーのスペックが出揃ったことになりますが、2023年から2024年にかけては、ポルシェ、キャデラック、フェラーリ、BMW、ランボルギーニといった自動車メーカーが参戦してくることになり、ぼくとしては「いったいどこを応援したらいいのかわからない」状態となってしまうのですが、それはそれで非常に楽しみだ、とも考えています。

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参照:Lamborghini

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