| 多くの最初のオーナーは自身の所有期間中にスターターとセルの交換サイクルに達することはないと思われるが |
中古車として購入したオーナーが「要交換」局面に遭遇するケースは少なくはないだろう
さて、トヨタ車に備わるアイドリングストップ(オートスタート/ストップシステム)の”寿命”が話題に。
これはTikTokへと投稿された動画にて明らかになったもので、動画を投稿したフェイ・ハドリー氏によれば「2017年のトヨタ・ハイランダーのオーナーズマニュアルには”38万4000回の再始動ののち、スターターモーターとリレーの交換が必要になる”という記載がある」。※日本のトヨタ車の取り扱い説明書にこの記載があるかどうかは定かではない
そしてこの回数に達するとダッシュボードにチェック エンジン ライトが点灯するとともに”ディーラーにクルマを持ってゆくよう”表示がなされ、ディーラーにてスターターモーターとリレーを交換し、ディーラーのソフトウェアを通じてカウンターをリセットすることになるのだそう。
「38万4,000回の再始動」を超えるとどうなるのかは不明ではあるが
なお、動画では再始動回数が38万4000回を超えるとエンジンをスタートできなくなるのかどうかについては触れていませんが、世間一般的に「再始動できなくなった」という話は聞いたことがないので、警告灯表示が出つつも再始動そのものは可能なのかもしれません。
参考までに、この38万4000回というのは「10年所有したとすると、1日あたり105回」となり、自家用であればともかく営業車であればけっこう早い時点でこの上限に達する可能性も。
さらには「今現在、何回の再始動を行ったのか」を知る手立てが存在せず、中古にてクルマを購入した場合、「思ったよりも早く」スターターモーターとリレーを交換せねばならなくなる可能性もあり、そしてほとんどの購入者はこういった事態を想定していないものと考えられます。※アイドリングストップ機構装着車のバッテリー交換サイクルが早いということは一部に知られているが、この「スターターとセル」についてはあまり知られていないと思う
現在は多くの自動車にこの「アイドリングストップ」機構が備わりますが、これについては賛否両論あり、ドライバーの観点からすると「(この機能が備わる場合)仕様上の問題にて、毎回手動でOFFにする必要がある」「エンジン再始動の際の振動がイヤ」「信号で右折を待っていて、対向車が進路を譲ってくれたとしても、エンジンが停止から復帰するのにタイムラグがあるのですぐに発信できない」といった問題も。
最近では「アイドリングストップ非装着車」も増加中
さらにはアイドリングストップを装着すると制御が複雑になる、バッテリーが大型化するといった問題もあり、これは自動車メーカーにとってもコスト増加につながるため、現在このアイドリングストップについては一部でその是非が問われていて、そのためアイドリングストップをもともと装着しない車種やグレードも登場しており、たとえばダイハツ・タント / タフト / ムーヴキャンバスにはアイドリングストップ非装着グレードが設定されています(価格が33,000円安くなるが、燃費はリッターあたり数キロ悪化する)。
ただ、実用上の燃費だと「バッテリーが小さくなるぶん車体重量が軽くなる」「都市部などで頻繁にスタートとストップを繰り返している場合だと、(始動時に燃料をやや多く消費するので)さほど燃費は悪化しない」といった話もあり、ここに「交換コスト」といった要素を加味するならば、アイドリングストップ自体はユーザーにとってさほどありがたいものではないのかもしれません。
しかしながら、カタログ上の燃費アピール、そして環境規制のクリアといった観点から見るとメーカーとしてもアイドリングストップを全廃することは難しく、よって今後は「車種やグレードによって」アイドリングストップ非装着車が増えてくる可能性もありそうですね(ただしハイブリッドとアイドリングストップトとの組み合わせは有効である)。
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参照:CARBUZZ