日本とアメリカでのビジネスモデルの差は大きい
ふと、日本とアメリカの「起業」の違いを考えたりするのですよね。
日本は、「専門家」が知識と経験、お金を蓄え、そこから起業することが多いように思います。
アメリカは、知識やお金がなくとも、「とりあえず起業」するようにも思います。
どういうことかと言うと。
たとえば日本では飲食店を開こうと考えると、まずは下働きというか基本業務から入り、様々なノウハウを身につけてから起業するケースが多いかもしれません。
つまり、料理の専門家ではあるけれど、ビジネスの専門家ではないわけですね。
そして、美容院も同じようなパターンかもしれません。
一方アメリカの場合だと、「起業すること」つまりビジネスが目的であり、たとえばその人がお金を稼ぐのに「飲食店がいい」と思えば、自分がその経験が全くなくても起業する、ということです。
日本的に考えるとこれは「無謀」とも言えますが、彼(もしくは彼女)にはビジネスとしてのアイデアがあり、それがたまたま飲食店であったということで、であれば(自分が料理をできなくても)料理の出来る人を連れてくればいいじゃない、という考えに至るわけですね。
同じように、お金がなければ投資家を捜してくればいいじゃない、ということです。
アップルも同様で、スティーブ・ジョブズはビジネスとしてのアイデアがあり、しかしプログラムを書くことができない、お金がない、となったときプログラマーを捜してきたり投資家を捜してきたりして自分のアイデアをお金に換えたわけですね。
このように、日本は「その道の専門家」、アメリカは「ビジネスの専門家」がそれぞれ起業することになり、これが同じ「飲食店」であっても、そのバックボーンと目的が大きく異なる、と考えたりするのです。
アメリカはそのような考え方が一般的なのか、アーティストやモデルも自分を「株式化」して投資を募ったりしますので、「投資する側」も投資対象を常に探しているのかもしれませんね。
要はなにかビジネスを始めるにしても、アメリカでは「自分がその道のエキスパートである必要は無く」、そのためにスタートアップのハードルが低いのかもしれません。
もちろん「日本だから」「アメリカだから」というわけではなく、これはぼくがそれぞれの国でビジネスっぽいことをしてみて感じる傾向であり、すべてに当てはまるわけではありません。