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米バイデン大統領は今までテスラを無視し、公の場で「テスラ」という言葉を発していなかった!GMとフォードばかりを持ち上げていたのにはじめて「テスラ」を米国最大のEVメーカーだと認める

2022/02/13

テスラ

| さすがに「テスラ無視」があまりに不自然だと感じる人が多かったようだ |

テスラが労組をもたないことが「テスラ無視」の理由だとされている

さて、バイデン大統領が初めて公の場で「テスラ」という言葉を発し、同社をアメリカの "最大の電気自動車メーカー "として認めたという報道。

この報道に何の意味があるのかということについては解説を要すると思われますが、これまでバイデン大統領は「EV推進」を進める一方、その主役はフォードとGMであると公的に述べてきたわけですね。

つまりテスラについては(信じられないことに)ずっと無視を続けていて、イーロン・マスクCEOも「テスラは、アメリカはもちろん、世界最大のEVメーカーなのに、これっておかしくないか?」とコメントしたことも。

実際のところバイデン大統領の「テスラ無視」には多くの人が違和感を感じていたようで、「バイデン大統領にテスラのEVにおけるリーダーシップを認めるように求める請願書」に58,000人以上が署名したという事実も報じられています。

これで何かが変わればいいが

今回バイデン大統領が「テスラ」について触れたのは、ホワイトハウスで行った「President Biden Delivers Remarks on Rebuilding Our Manufacturing to Make More in America」と題するスピーチにて。

これはトリチウムが、テネシー州レバノンにDC急速充電器の製造施設を新設し、今後5年間で500人以上の雇用を創出し、年間1万台以上のDC急速充電器を生産すると発表した後に行われたもので、以下のように述べています。

2021年以降、各企業はここアメリカの国内製造に総額2000億ドル以上の投資を発表しました。GMやフォードのような象徴的な企業が新しい電気自動車生産を構築し、我が国最大の電気自動車メーカーのテスラ、電気トラックを作るリヴィアンや電気バスを作るプロテラといった革新的な若い企業まで。昨年、CEOとオンラインにて会談したときの様子は、とても印象に残っています。

バイデン大統領は今まで、ゼネラルモータースやフォードの電気自動車に対する取り組みを賞賛し、それぞれのEV工場を訪問し、ホワイトハウスのイベントに招待した記録があるものの、これまでテスラについては公的に発言したことがなく、今回の翻意について、ある意味では「歴史的快挙」だとも言えそうです。

なお、バイデン大統領がテスラについての言及を避けてきたのは、GMやフォードとは異なり、テスラが「労働組合を持たない」からだと言われ、これについてはイーロン・マスクCEOも言及済みですね。

テスラはうまくチップ不足を切り抜ける

そしてこのバイデン大統領の発言の前にあったのは、ジーナ・ライモンド商務長官による「最新世代の半導体に関するテスラの専門知識を米国政府が利用する方法について」の後。

この発言は「米国政府はチップの危機に対し、良いアイデアを持っている人や、協力してくれる人なら誰でも、テスラも含めて助けを求めている」と述べたもので、同氏は「テスラはハイテク企業であるため、従来の自動車メーカーよりもチップ不足をうまく切り抜けることができたと考えている」という見解を示しており、ホワイトハウス内でのテスラの扱い方がちょっと変わってきたのかもしれません。

そして「テスラとチップ」に関する報道だと「直近で、中国工場にて生産したモデル3およびモデルYの一部車両のステアリングラックに組み込まれた2つの電子制御ユニットのうち、1つを取り外した」というものも。

該当のステアリングラックECUは主にバックアップとして使用されており、中国、オーストラリア、英国、ドイツなど欧州全域に出荷される数万台の車両に影響があるそうですが、テスラはこの変更を公表していないことが問題視されています。

取り外した部品は主にバックアップとして機能していて、これがなければソフトウェアアップデートによってレベル3の運転機能を実現できないといい、「電子制御ユニットが装着されていない」車両のオーナーは、最新の自律走行機能を使用する場合、テスラのサービスセンターで(ユニットが装着されている)ステアリングラックの後付けを行う必要があるもよう。

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報道によると、テスラはこの変更についてユーザーに通知する必要があるかどうかを議論し、しかし現時点にてセルフドライブパッケージをオプションにて選択する顧客の比率が1%しかないことを考え、影響は小さいと判断して「レベル3の自動運転システムが導入されるまでは通知する必要はない」という結論に至ったと報じられています。

この件については様々な意見があるかもしれませんが、取り外した制御ユニットに採用されるチップを他の車両に回すことで生産台数を増加させることができ、結果的に納車が早まるため、ある意味では英断と言えるのかもしれず、これもまたテスラが「チップ不足をうまく切り抜けている」理由のひとつかもしれませんね(こういった変更は、仮に行おうと考えても、様々なシステムに影響が出るので簡単に行うことはできず、しかしこれができたのは、車体制御用のシステムを自社開発するテスラならではだと言える)。

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参照:The White House, CNBC

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