テスラが今年に入って5度目の値下げ！モデル3の価格はなんと合計で1万ドル（130万円）も下がり、もはや別の価格帯へ。モデルYも20％以上安くなる

｜　テスラは目標達成のために値下げという「武器」を行使し続ける　｜

さらにテスラには「25,000ドルの」エントリーEVという切り札も

さて、テスラは先日2023年第1四半期の決算を発表し、おそらくは「値下げ効果」にてその販売を大きく伸ばしたであろう結果となっていますが、今回なんと米国市場にて5回めとなる追加値下げを敢行することに。

値下げ幅は最大で20％におよび、これによっておそらくはまた「とんでもない」レベルの受注が集まることになるのかもしれません。

なお、2023年第1四半期はテスラにとって「最高の数字」であったものの、アナリストは「それでも目標に達しておらず、さらなる値下げが必要である」という見解を出していましたが、今回はそのとおりとなったわけですね。

新しいテスラの価格はこうなっている

そして以下が新しいテスラ各モデルの価格ですが、見てのとおり「かなり」値引き幅が大きいことがわかります。

なお、モデル3の値下げについては、アメリカ市場で「EV購入に際しての優遇（税額控除）」がこれまでの半分に減ってしまったことに起因しているといい、その理由はテスラ・モデル3に使用されるバッテリーが中国製だから。

アメリカにおける税額控除にはいくつかの条件があり、そのうちのひとつが「アメリカ製でなくてはならない」というもの。

モデル3に関しては最終的な組み立てこそアメリカで行われているものの、それに使用されるバッテリーが中国製であるために「フルに控除を受けた場合の7,500ドル」から半分が減額されて3,750ドルしか控除を受けられず（規制が変わってしまい減額となった）、よってテスラはその減少分をなんとかカバーしなくてはならないと考えたのだと思われます。

なお、今回の値下げによってモデル3の価格は（今年に入って）1万ドル（16％）も下がったことになりますが、モデルYは20％、モデルSは23％、モデルXは25％の値下げとなっており、ここまで下がるともはや全く別の価格帯に移行したと言っていいかもしれません。

ちなみにテスラは「毎年50％の成長」を掲げていたものの、2022年においては40％の成長にとどまっていて（それでも驚くべき成長である）、しかしテスラとしては一つの目標である「2030年に2000万台」を達成するためになんとしても販売を伸ばす必要があり、そしてそのための手段が「価格」であり、テスラは一貫してこの武器を行使し続けるということになりそうです。

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