テスラ・サイバートラックがパトカーに？オラクルが同社トランスポンダーシステムを搭載した車両を提案、実際に警察が導入される可能性もありそうだ

｜　サイバートラックは様々な意味で警察車両に適してはいるが、その納期や価格は「懸念材料」でもある　｜

オラクルは実際に警察へとシステムを納入しており、その関係性も浅くはない

さて、（コンピューター技術大手の）オラクルが、テスラ・サイバートラックをベースにした警察車両を開発する計画を発表。

これはオラクルの共同創業者であり、かつてテスラの取締役会に席を置いていたラリー・エリソン氏が、9月20日にラスベガスで開催されたオラクルのクラウドワーク（CloudWork）カンファレンスで発表したもので、「私たちの次世代パトカーはもうすぐ登場します。私のお気に入りのパトカーであり、実際に私のお気に入りのクルマ、そしてイーロン・マスクのお気に入りのクルマであもあります」とコメント。

なお、アメリカの場合、その所轄がどのパトカーを使用するかについてはある程度の自由度があるとされ（地域によって犯罪の種類や質が異なるからなのかもしれない）、パトカー含む警察車両の決定は各業者の売り込みや入札、そして警察・軍事関係者を対象としたイベントなどでのプレゼンテーション経由で採用が決定されることが多いと言われます。

テスラ・サイバートラックベースの「パトカー」はどんなクルマに？

ラリー・エリソン氏によればこのサイバートラック「パトカー」につき、「とりわけ、非常に安全で、非常に速く、頑丈なステンレススチールのボディを持ち、（もともとそれらが装備されるので）スクリーンやカメラを追加する必要がありません」。

カンファレンスではサイバートラックにグリル（実際にはグリルはないけれど）ガードやブルー/レッドのランプを装着したサイバートラックのレンダリングが表示されるにとどまり、詳細については明かされていない状態です。

つまり現時点ではまだ実車が存在せず、そしておそらくは警察が導入を決定したものでもないと思われますが、イーロン・マスクの "親しい友人 "と自称するラリー・エリソン氏は「非常に近い将来に、サイバートラックベースのポリスカーが登場する」ともコメントしており、実際に試作を開始している、もしくはプロトタイプが完成しているのかもしれません（あるいは、具体的にどこかの管轄の警察と話が進んでいるのかも）。

なお、オラクルは警察含む国家機関を対象にクラウド・ソリューションを提供しており、そのため警察にこのサイバートラックを提案しやすい立場にあるものと思われ、よってこのプロジェクトは非常に現実的と考えて良さそうですね。

サイバートラック「パトカー」唯一の欠点はその価格？

さらにラリー・エリソン氏は、このサイバートラック「パトカー」には同社の新しいファーストレスポンダー・システムが搭載されていると述べ、これについてはオラクルの衛星と地上のネットワークが同時に稼働し、互いにバックアップし合っているため、 "絶対にミスがない"と自信を見せています。

もちろんこの「絶対性」は警察にとっても非常に重要な要素だと思われ（現時点でその詳細はわからないものの）、サイバートラックを警察車両として導入する際には有利な条件として働くのではと認識していますが、一方で懸念材料となるのがその価格。

現時点ではサイバートラックの価格について発表がなされていないものの、「比較的高価な部類」となるのは間違いなく、公費でこれを導入できるのかどうかといった懸念が残ります。

ただ、少ない台数であってもプロモーションとしての効果を期待でき、サイバートラックをパトカーとして導入する案は”悪くない”のかもしれません。

オラクルによるプレゼンテーション動画はこちら

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参照：Oracle