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テスラ・モデルS/モデルXの格付け引き下げ。これによってレクサス/BMWに次ぐ3位に後退

2017/05/04

米コンシューマーレポート(Consumer Reports)がテスラの格付けを引き下げ。
これはモデルS、モデルXにおいて自動エマージェンシーブレーキのソフトウエア・アップデートの遅れが原因、とのこと。
2016年10月から現在まで生産される車両には自動エマージェンシーブレーキが装備されているのにソフトウエアのアップデートが遅れていることでこの機能を使用できず、ユーザーの立場からすると安全性を欠いている、と報じています。

先週になりようやくソフトをリリースしたとのことですが、モデルSには「自動エマージェンシーブレーキ装備」として販売しており、このメリットをユーザーが享受できなかったとしてレーティングを87から85へと引き下げ(そんなに下がってない)。

なお、ポイントはたった「2」ですが、テスラ・モデルSはこれで3位に転落し、レクサスLS、BMW7シリーズの後塵を拝することになった、とのこと。

ちなみにモデルXはもともとポイントが高くなく、こちらは58から56に。
これはSUVだと「底辺」に近いスコアだそうで、なぜそこまで数値が低いのかはちょっと謎です。

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米国では大きな影響力を持つコンシューマーレポート。
そこで製品の信頼性を調査した結果、テスラが「コンシューマーレポートがおすすめする」ランキング圏外に。

トヨタ、アウディ、マツダ、スバルは上位の常連ですが、日本車勢としては日産/インフィニティが比較的下位に沈んでいます。

ちょっと驚くのはキア、ヒュンダイといった韓国メーカーが強いこと。
これらは先のブランド力調査でも比較的上位に食い込んでおり、ここはなんらかの闇、もしくは大人の事情を感じます。
逆にテスラはコンシューマーレポートにおいては「目の敵」にされているようにも思えますね。
ビュイックのランクが高いのにキャデラックが低かったり、メルセデス・ベンツが低いのも謎。

この調査も品質に基づいていると思いますが、別の品質調査(JDパワー?)によると常にポルシェはトップランカーであり、調査項目などが異なるのでしょうね。

なお今回のレポートは実際のテスラオーナーに対する調査の結果を反映したものですが、例の「飛び出すドアノブ」が作動しない、ホイールアライメントが狂う、リアハッチの精度が低い、バッテリー冷却水の漏れ、室内の低級音などが挙げられています。

テスラの試乗車はかなりの距離を走っており、そういった「距離の進んだ試乗車」と新車状態の試乗車とを乗り比べてみると、こういった問題の信ぴょう性を把握しやすいかもしれませんね。

関連投稿:テスラは販売の伸びにサービス工場の対応が追いつかず?フロントガラス交換に5週間かかった例も

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テスラの販売が大きく伸び、一定期間だけを見ると「メルセデス・ベンツSクラス、BMW 7シリーズ、アウディA8」すべての販売を足したよりもテスラ・モデルSのほうが売れている、という事態に発展しています。
一方で「問題」もあるようで、それはテスラの物理的修理が販売ペースに追いつかない、ということ。

テスラはソフトウエアのアップデートなどをユーザーが手軽に行える、そして車両診断を遠隔にて行うことで「サービス工場の手間と運営コスト」を大きく下げていますが(BMW i3は何をするにもディーラーでの対応になるので、この差はけっこう大きいと言える)、それでもやはり物理的な点検や修理は行う必要があります。

北米だと24の州に61のサービスセンターがある(さらに10拠点は増加予定)そうですが、それでもテスラの販売増加ペースにはサービス対応が追いつかず、あるオーナーでは「フロントグラスの交換に5週間」かかった、という報告もあるようですね。

なお来年~再来年にはモデル3のデリバリーも控えており、納車が本格化するとこの「サービス工場問題」はさらに大きくクローズアップされると思われ、早急な対応が必要なのかもしれません。

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関連投稿:テスラ・モデルSのステアリングに問題?パワステが二回も効かなくなったオーナー登場

テスラ・モデルSのステアリングに二度も問題が発生したオーナーが登場。
このオーナーによると、カーブを曲がろうとした時にパワステが効かなくなったというケースを二回体験したとのことで(この症状が出るとパークアシストも使用できなくなる)、ロードサービスを呼んでテスラに修理を依頼した、とのこと。

修理内容としてはステアリングラックを交換という内容で、実際に物理的な問題があった模様。
なおステアリング関係はけっこう複雑な構造を持っており、ぼくが乗っていたランボルギーニ・ガヤルドもステアリングの戻りが悪いということで一回ステアリングラックを交換しています(ぼくは気にならなかったのだけれど、ディーラーさんが初回点検の際に発見して無償交換してくれた)。

なおテスラは販売数に対して整備が追いつかないというクレームがあり、入庫期間があまりに長すぎるという問題が(アメリカでは)報告されていますね。

関連投稿:テスラがモデル3発売にあわせてサービス拠点を100箇所増加。加えて350台のサービスカーも投入

テスラ・モデル3の第一号車がラインオフし、これからモデル3の生産が本格化する見込みですが、これに合わせてテスラがサービス拠点を増加させる意向である、とロイターが報じています。
現在アメリカにおけるテスラのサービス拠点は150あまりで、今回追加を行うのは100拠点。
加えて簡単な補修を行えるサービスバンを350台追加する、と報じられています(雇用も1400人ぶん創出)。

現在テスラはその販売台数に比較してサービス拠点が少なく、これがちょっとした問題に。
モデル3の生産と販売が予定通り進めば、現在販売している年間台数の「10倍」の車両が路上に出ることになり、となるとサービスセンター不足が問題となるのは火を見るより明らか。

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そういった問題を指摘されることで販売に影響が出たりブランド価値を下げることが本望ではないと考えての措置だと思われますが、ここがテスラ最大の弱点かもしれませんね。

テスラの場合、アップデートの殆どを自宅で行える(ダウンロードしてインストールするだけ)のが特徴で、しかしこれがもし「サービスセンターに行かないと」アップデート出来ないのであればすでに拠点はパンクしている可能性も。

フォルクスワーゲンより先日「テスラを止める」という旨の発言がありましたが、既存自動車メーカーがテスラに勝る部分があるとすれば「販売拠点の数」「サービス拠点の数」となり、これまでの車とは異なるEVということもあって技術者を養成する必要はあるものの(そのための時間は十分にある)、優位に立てる可能性が高い部分ではないかと考えています。

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関連投稿:テスラがモデル3発売に合わせて充電ステーション倍増計画発表。年内に1万拠点に

テスラがモデル3の発売に合わせて充電ステーションを増加させると発表。
現在は世界中で5400ある充電ステーションを10,000にまで増加させるとのことですが、これによってコネクター数も9,000から15,000に増加。
なお増加率が最も高いのはアメリカで、1000ものステーションが増加する見込み。

テスラは新興メーカーとしては異例の速度で成長を遂げていますが、そのぶん充電ステーションやサービス拠点が少ないことが度々指摘され、ちょっとした整備に何ヶ月も待つ、という例も。
ソフトウエアアップデートだとユーザーが自宅で行えるのでそのぶんサービス拠点に持ち込んだりする必要はないのですが、やはり車だけに物理的な整備を行う必要もあると思われ、その際はちょっと心配かもしれません。

なおモデル3の発売によってテスラは一気にその販売台数を伸ばすことになり、これまで年間7〜8万台程度であったペースがいきなり2018年には「50万台」になるとされ、ほうぼうでその弊害が出そうではありますね。

なおテスラの現行モデル(モデルS/モデルX)について、今年の1月までに購入していればテスラの充電スタンドにおける充電は「ずっと無料(キャンペーンが延長されたかも)」ですが、これ以降に購入した人、そしてモデル3を購入する人は「充電が有料」に。
モデルS、モデルX購入の場合は一定容量までは「無料」、それ以上は「有料」となるものの、おそらくモデル3では「いきなり有料」になると考えられ、この辺りは差別化がなされそうですね。

関連投稿:テスラがソーラーパネルをモデル3に用意?なおすべての車両についてスーパーチャージャーは2017年から有料に

テスラ・モデル3はソーラールーフパネルを装備?というウワサ。
すでにイーロン・マスクCEOはモデルSにソーラーパネルを装備する可能性を示唆していますが、モデル3へ搭載の可能性も出てきたようです。
なおモデル3は無料でスーパーチャージャーを利用できないことが明らかにされていますが、多少なりともソーラーパワーで充電できると電気代の助けにはなりますね。

なおテスラは住宅の屋根向けにテラコッタ調やガラスタイルにソーラーセルを組み込んだ製品を発表しており、このテクノロジーを利用して「テスラ・グラス」なるものを車のルーフに装着する模様。
なお、このソーラーパネルについて充電時には「展開」して面積を広げるようで、イーロン・マスク氏によると「メチャクチャ高くはならない」としているものの、ある程度のオプション価格は覚悟する必要がありそうですね(もちろん”モト”が取れる範囲に設定するとは思われる)。

もうひとつのテスラ関連ニュースとしてはあまり喜ばしくないもので、2017年1月以降にテスラを購入する人はスーパーチャージャーを無料で利用できなくなる、というもの。
これはテスラのオーナーが急激に増加しつつあることに対し、テスラが設備投資を追加で行う必要が出てきたことや、様々なプランの見直しが関連しているようです。

ただし有料といえども少ない料金での利用ができるようですが、テスラのスーパーチャージャーには代金決済機能がついておらず、これを既存スーパーチャージャーに取り付けるのはそれなりにコストが掛かることは間違いなさそう。
また、モデル3は最初から「有料」とされていますが、充電器がどうやって「無料の車」と「有料の車」を見分けるのかも不明で、しかし車両とスーパーチャージャーとの間で何らかの通信機能をもたせたり、車両側のデバイスからクレジットカード経由で決済をできるようにしたりするのかもしれませんね。

なお、テスラからの正式な案内は下記の通り。

テスラスーパーチャージャーご利用方法変更について
テスラでは2012年よりスーパーチャージャーネットワークの展開を開始し、世界各地では4600基を超えるスーパーチャージャーを16万人以上のテスラオーナーが利用しています。

日本では2016年7月に長野及び浜松に、11月には岐阜羽島にステーションをオープン。年内には九州地区にステーションを追加し、より快適なチャージングエクスペリエンスと長距離移動を皆様に提供していきます。

この度、より多くの方に充実した 充電サービスを提供するため、またテスラが充電ネットワークをさらに拡充するために、2017年1月1日よりスーパーチャージャーのご利用方法を変更いたします。

2016年12月31日までにご注文をいただいた車両には、今後もスーパーチャージャーが無料でご利用いただけます。
2017年1月1日以降ご注文の車両からは毎年400kWh (約1,600km分)のクレジットにより無料充電がご利用可能です。クレジット分以上の充電には充電費用が課金されるようになります。

関連投稿:テスラはモデル3のオーナーにスーパーチャージャーを無料開放しない模様

テスラ・モデルS(とモデルX)のオーナーはテスラの専用充電器「スーパーチャージャー」を無料で使用することができますが、モデル3のオーナーに対してはこれを無料開放しない模様。

これはイーロン・マスクが述べたもので、モデル3は「できる限り安く」車を提供することを目的としており、従ってモデルS/Xのように車両代金の中に充電費用を含めることはできない、とのこと。
かつ、モデル3の生産が予定通りに行くと一気に40万台ほどの台数が世に出回ることになり、これが世界で3780台しかないスーパーチャージャーを無料で使用するとモデルS/Xのオーナーがこれらを利用できない、という理由もあるようです。

モデル3のオーナーがスーパーチャージャーを利用するには都度費用を払うか、充電費用がセットになったパッケージを購入する必要があるということで、これはモデル3販売の足かせになりそうですね。

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