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2024年11月の中国ではついにEV/PHEVが自動車販売の過半数を超える。最も売れたのはBYDシーガル、しかしテスラ・モデルYが2番手をキープ

2024年11月の中国ではついにEV/PHEVが自動車販売の過半数を超える。最も売れたのはBYDシーガル、しかしテスラ・モデルYが2番手をキープ

Image:BYD

| 中国のNEV市場ではいずれのモデルもがしのぎを削る状態に |

よってこれらの順位は簡単に入れ替わる可能性がありそうだ

さて、2024年11月における中国の(全パワートレーン含む)乗用車市場(セダン、SUV、MPV)の小売販売台数は242.4万台に達し、前月比で7.2%増、前年同月比で16.6%増となり、なんだかんだで好調を維持しているということに。

参考までに11月に販売されたボディタイプ別の台数だとセダンが112万台、SUVが120.1万台、MPV(ミニバン)が10.4万台なので、セダンの人気が非常に高いということも見て取ることが可能です。

中国での新エネルギー車の販売は「過半数」を超える

さらに新エネルギー車(=NEV。EV、PHEV、FCEV)のシェアは5か月連続で50%を超え、11月では52.3%に達するなどこちらも好調で、販売台数だと126.8万台に達し、前月比では5.9%増、前年同月比だと50.5%増へ。

一方、従来のガソリン車の小売販売台数は115.5万台にとどまり、前月比8.0%増ながら、前年同月比では7.0%減少しています。

そこでモデル別の販売台数を見てみるとトップはBYD シーガルで、これはそのコストパフォーマンスを考慮すると「当然」かもしれません。

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しかしながら、テスラ モデルYの健闘も目立ち、かつ中国製EVであっても比較的高価格帯に属するプレミアムモデルがランクインしており、中国経済の状況は「悪くない」ということも推測できますね。

順位モデル11月販売台数前年比増減 (%)
1BYD シーガル56,156+38.34
2テスラモデルY44,576-10.63
3BYD Song Plus40,265+15.36
4BYD Qin Plus36,787-3.33
5ウーリン ミニ EV34,777+51.30
6BYD Qin L33,948
7日産 シルフィ32,977-15.67
8フォルクスワーゲン ラヴィダ32,125+10.74
9BYD シール 0629,465
10テスラ モデル328,914+85.03
11BYD Han28,433+36.60
12ウーリン ビンゴ26,808+11.59
13BYD Yuan Plus26,400-14.15
14吉利 Xingyue L24,667+11.08
15理想(Li)L624,318
16フォルクスワーゲンパサート23,300+23.22
17BYD Song L DM-i23,230
18シャオミ SU723,156
19長安 CS75 Plus22,942+24.05
20フォルクスワーゲン Sagitar21,767-26.66

なお、現在中国では79モデルのNEVが市場に存在しているといい、26モデルが2万台を超え、8モデルが3万台を超えるなど「いずれも近いレベルで」競争しており、アメリカ市場のように「テスラ一強、あとはどんぐりの背比べ」といった状況とは全く異なる様相を呈していることには注目すべきで、つまりは「競争が厳しく、一瞬たりとも息を抜くことができない」状況であることもわかります。

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参照:CarNewsChina

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