ダッジの「未来」となるはずだったチャージャー・デイトナEV。「アメリカンマッスルをEVに」が受け入れられず発売早々大幅値引きにて販売される事態に

Image：Dodge

｜　やはりまだまだハイパフォーマンスカーの「EVへの移行」は時期尚早だった？　｜

やはり現時点ではマニアを納得させるだけのパフォーマンス、そしてガソリン車にまさる魅力を実現できない

さて、現在の自動車業界では”EVが売れず”電動化への移行が疑問視されている状況ではありますが、そんな中でも電動化への積極姿勢を崩さない自動車メーカーやグループが存在し、ステランティスもそのひとつ。

そしてステランティス傘下にあるダッジもやはり急激な電動化を進めており、その看板モデルであるアメリカンマッスル、チャージャーの完全電動化を行っており、「チャージャー・デイトナEV」として発売しています。

チャージャー・デイトナEVはダッジの予想した「アメリカンマッスルの未来」にはなりえない？

ダッジ・チャージャー・デイトナEVは、ダッジのマッスルカーとしての伝統を守りつつ、電動化の未来へと舵を切るダッジを象徴するモデルでもあり、従来のガソリンエンジン搭載の前モデルであるチャレンジャーに比べて大幅な性能向上を果たしています。

実際のところ加速性能、ハンドリング、そしてモパーファンが好むスモーキーなバーンアウトを楽しめる点で注目を集めていますが、「ピュアエレクトリックカーへの移行」はファンの間で賛否を呼び、伝統的なV8エンジンを愛する熱狂的な支持者の中には、この変化を受け入れられない人もいるもよう。

We’re saving the planet, 670 HP at a time. #ChargerDaytona pic.twitter.com/jb95HWLazK

— Dodge (@Dodge) December 2, 2024

チャージャー・デイトナは、R/TとR/Tスキャットパックの2つのグレードに提供され、いずれも105kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載したデュアルモーターAWD（全輪駆動）を採用していて、その出力は496馬力と670馬力といった具合に差異が設けられており、特に後者は完全に「スーパーカーレベル」です。

しかしこのスペックをもってしても消費者を惹きつけることが難しいと見え、一部のディーラーでは大幅な割引が提供されていると報じられています。

そしてその値引き幅は1,982（約30万円）から3,713ドル（約57万円）だと言われているので、チャージャーというビッグネーム、さらにニューモデルということを考慮すると「かなり大きい」と言わざるを得ない水準かもしれません。

The all-new @Dodge Charger Daytona is one mean, green, muscle machine. The brand’s first all-electric vehicle has been named the 2025 Performance Green Car of the Year by Green Car Journal. Details: https://t.co/OrONUnj5mJ#Stellantis #Dodge #DodgeCharger #DodgeChargerDaytona pic.twitter.com/7gvTK1DqEo

— Stellantis North America (@StellantisNA) September 27, 2024

ただ、その割引金額は米国内でも「地域差」があるといい、カリフォルニア州のようなEVフレンドリーな地域では割引率が小さい、あるいは割引が提示されていないといい、しかし今後の販売状況次第ではこの値引きが拡大される可能性も考えられます。

チャージャー・デイトナEVはダッジ初の量産型電気自動車として登場したものの、従来のファンを魅了し新たな市場を切り開くことができるのか、あるいは従来のファンに受け入れられることが難しいままに終わるのか、その動向には注目したいところでもありますね。

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参照：Carscoops