ピレリがハイパフォーマンスEV向けタイヤとして「PゼロE」を発表。製造方法が環境に優しいだけではなくダストも少なく高効率な万能タイヤ

｜　ピレリはスーパーカー向けのPゼロR、ハイパーカー向けのPゼロ トロフェオRも発表済　｜

ユーロ7では「タイヤダスト」も規制の対象に

さて、多数の画期的な新製品を発表しているピレリですが、今回は「パフォーマンスと持続可能性をこれまでにないレベルで両立した」という新しいタイヤを発表。

このタイヤはピレリPゼロEと命名されており、天然素材とリサイクル素材を55％使用していることが特徴ですが、それにもかかわらずピレリは優れたドライビング・ダイナミクスを謳っており、（自身の乗るハイパフォーマンスEVの）性能を犠牲にしたくない、しかし環境意識も高いというドライバーにとって理想的なタイヤとなっています。

ピレリ PゼロEの発表はグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード

このピレリ PゼロEの発表は（同社が独占タイヤパートナーを務める）グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで行われ、スーパーカー対応の新型P Zero R、ハイパーカーに特化したP Zero Trofeo RSとともに現地での展示がなされたもよう。

なお、「P Zero」は40年近くにわたってタイヤ業界を支配してきたタイヤの一種ですが、ピレリはこの後の数十年も（もしくは永遠に）同様でありたいと考えているのだと見え、あらゆる方面において「現代の環境、そしてクルマが要求するパフォーマンス」に応えることを想定しているのだと思われます。

参考までに、ユーロ7では内燃機関の排出するCO2だけではなく、タイヤやブレーキのダストまでをも規制の対象としており、よって今後はタイヤメーカーも様々な対策を行う必要が出てくるわけですね。

そして今回のピレリ PゼロEにつき、（環境や安全面において特に厳しい）認証機関であるビューローベリタスによって「天然素材とリサイクル素材を55％使用したタイヤであること」「ピレリの前世代のタイヤと比較してCO2排出量を24％削減できること」が検証されています。

参考までに、ブリジストンも「サステイナブルな」タイヤを製造すると発表しており、リサイクル素材と天然素材の割合が一定に達したと認定されたタイヤのサイドウォールには「Electマーク」が付与されるのだそう。

ピレリ PゼロEはタイヤとしての性能も「Aランク」

ただし「環境に優しいだけ」ではハイパフォーマンスEV向けのタイヤとしては意味をなさず、このタイヤは、転がり抵抗、ウェットブレーキ、騒音を含むすべてのパラメーターにおいて、全サイズで最高ランクのA評価を獲得していることもあわせてアナウンスされています。

つまり新しいピレリ PゼロEは「耐久性に影響を与えることなく、より効率的で静かな走行が可能になる」タイヤだということになり、エコタイヤのレベルを新しい次元にまで引き上げたタイヤということになりそうですね。

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