「業界最長」19年も続いたベントレーと高級腕時計メーカー、ブライトリングとの関係に終止符。両社が提携を解消し、「新たな旅に出る」と発表

｜　たしかに数年前からブライトリングとベントレーとの提携解消がウワサされていたが　｜

そしてついに最後の一本が顧客の元へ

さて、長年続いた高級機械式腕時計メーカー「ブライトリング」とベントレーとのパートナーシップ。

今回、両者からこの”自動車メーカーと腕時計メーカーとの史上最長コラボ”として記録されている、19年にわたる提携を解消するというプレスリリースが配信されており、「最後の一本」が出荷されたとアナウンスされています。

この”最後の”腕時計は「ブライトリング・プルミエB21クロノグラフ・トゥールビヨン 42 ベントレー・リミテッドエディション」という長い名前を持つもので、わずか25本のみの限定生産モデルです（612万円）。

ブライトリングはこう語る

今回の提携終了について、ブライトリングCEOのジョルジュ・カーン氏は、「ベントレーと共に成し遂げてきたことを誇りに思うとともに、19年の時を経て、ブライトリングとベントレーはそれぞれの新しい旅に出ることになりました。私は、ベントレーがこれからも自動車業界において卓越した存在であり続けることを確信しています」とコメント。

なお両者のコラボレーションは2002年にスタートしており、コンチネンタルGTのダッシュボードに埋め込むクロックの依頼を行ったことがそのはじまり。

その後2003年にはこのコンチネンタルGTのデリバリーが始まっていますが、その後にも両者は様々な車載クロック、そして「スーパースポーツ」「GT3リミテッドエディション」など限定腕時計を発売しています。

そのほか、ベンテイガのダッシュボードに設置するオプションとして「2900万円の」トゥールビヨンクロックを設定したことも記憶に新しく、他の「腕時計メーカーと自動車メーカーとのコラボ」の範囲を超えた展開を行ってきたことでも知られていますね。

なお、ベントレーとブライトリングとのコラボレーションによってリリースされる腕時計はほかのコラボ腕時計のように「文字盤上の表示を変えただけ」ではなく、ベゼルのデザインを変更したりといった大掛かりな変更が加えられた「特別な」もの。

ベントレー得意の「ギザギザ＝ローレット」を再現した製品が多く、ベントレーオーナーにとっては満足感の高い製品であったと思います。

ベントレーはこう語る

そしてベントレーCEO、アドリアン・ホールマーク氏は、「ベントレーとブライトリングとの長年にわたるコラボレーションは、志を同じくする2つのブランドが真の意味で協力することで、双方のパフォーマンスが向上することを実証しました。私たちは過去20年間を愛着を持って振り返り、ブライトリングチームに今後の活躍に期待しています」とコメント。

なお、ベントレー、ブライトリングともに「B」で始まるブランド名を持つことから相性がよく、しかし数年前から「提携解消」のウワサが出ていたのもまた事実。

その理由としては「ベントレーの客層と、ブライトリングの価格帯がマッチしない（安すぎる）」というもので、しかしブライトリングとしてもブランディング上の理由からコラボを全面に押し出すことをやめたかったと見え、それまでは独立ラインだったベントレーとのコラボウォッチを「ブライトリング・フォー・ベントレー」として通常ラインナップの一部として扱うという「格下げ」を行っています。

そういった状況を見るに、今回の提携解消は「やっぱりか・・・」という印象ではありますが、まもなくベントレーは他の高級機械式腕時計メーカーとのコラボレーションを発表することになるのかもしれません。

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参照：bentley