| あまりにエキゾチックな外観を持ち、クルマというよりは戦闘機といった出で立ち |
これまでのアリエルのクルマとは価格もパワーも重量も全てが異なる
さて、「アトム」や「ノマド」といった軽量シンプルなスポーツカーを発売する英国の小規模自動車メーカー、アリエル。
今回は(ハイパーカーという名の)ハイパーカーを発売して周囲を驚かせていますが、最大の特徴は「ガスタービンを搭載し、それによって発電した電力で走るクルマ」ということで、最大出力はなんと1,217馬力にも達するのだそう。
なお、アリエルは2016年に「ファンカーを開発する」という発表を行っていましたが、実際には発表がなされず、その代わりに出てきたのがこの「アリエル・ハイパーカー」ということなのかもしれません。
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アリエル・ハイパーカーはこんなクルマ
そこでこのアリエル・ハイパーカーにつき、見た目は先日グッドウッドにてとんでもない記録を叩き出した「マクマートリー・スピアリング」のような外観で、まさに小さなバットモービルといった感じ。
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アリエルにとっては初のクローズドモデルでもあり、1年半後の市販化を目指して開発が進められているそうですが、これが実現すれば、アリエルにとっては初の「合法に公道走行ができる」スポーツカーになるのだそう。
車体構造としては、アトムのようにスペースフレームではなく、取り外し可能なサブフレームを備えたアルミニウム製ボンデッドタブ(接着剤によって組み立てられたバスタブシャシー)を基本とします。
動力源には4輪それぞれを個別に駆動するエレクトリックモーターを採用し、出力は1つあたり299馬力/450Nm、そして合計だと最高出力は1,217馬力。
搭載されるバッテリーパックは800ボルト/62kWhで、これによって0-100km/h加速は2.09秒、100km/h-200km/h加速はわずか3.51秒、時速161km/h(100マイル)までの加速にかかるのは4.4秒。※車体後部のファンはバッテリー冷却用だと思われる
なお、航続距離は241kmだとアナウンスされていますが、これは「オプションの」ガスタービンエンジンを取り付けた場合だといい、しかしガスタービンエンジンを搭載してもこの距離しか走らないのであれば、事実上このエンジンは「必須」ということになりそうですね。
ちなみにこのガスタービンエンジンはシート後方、車両ミッドにマウントされ、単体での重量は50kg未満、出力自体は48馬力。
もちろんこのガスタービンエンジンは「発電」のみに使用されるもので、駆動力を直接発生するものではなく、そしてアリエルは将来的にこのエンジンを「水素で稼働させることができるよう」準備を進めており、それが達成できれば完全なるゼロエミッション車となるもよう。
アリエル・ハイパーカーのボディは「フルカーボン」製
このアリエル・ハイパーカーのボディパネルはフルカーボン製だといい、見るからに「風通しが良さそうな」構造を持っています。
フロントフェンダーとリアフェンダー上には合計4枚のフィン、車両センターにはシャークフィンを持ちますが、もしかすると「突起物」扱いにて国や地域によっては合法に登録できないかもしれませんね。
ちなみにドアは「バタフライ」。
なお、さすがにこの出力を「野放し」にするわけにはゆかず、アリエルはこのハイパーカーにトラクションコントロール(ただし調整可能)を与えており、加えて「デチューン」した598馬力バージョン(2輪駆動)も用意するもよう。
そのほか、パワーステアリングやエアコンなど、アリエルにしては「珍しい」装備が与えられますが、そのぶん重量は重くなってしまい、1,546kgだとアナウンスされています(アリエル・アトムの重量はわずか595kgにしかすぎない)。
もちろん、この重量の多くを占めるのは「バッテリー」ということになりそうですが、現時点ではいかなる技術をもってしてもEVスポーツカーを軽く作ることは難しく、そして価格も高価になってしまい、その重量や価格を許容してもらうためにこういった豪華装備を付与せざるをえないのかもしれません(豪華装備を与えなくてもほぼ変わらない重量になるのだと思われ、そうなると消費者は「何もついてないのにこの重量?」となるのかも)。
ディフューザーはけっこう大きな「ダブル」。
そしてガスタービンエンジンのエキゾーストはジェット戦闘機風。
ちなみにインテリアはけっこうタイトであり、2人分のシートを持つもよう。
ペダルは軽量化がなされ・・・。
スイッチ類はSFっぽい感じ。
現時点で「ヨーロッパとオーストラリア」では法的に問題なく走れるよう準備を進めているとされ、その価格はおそらく100万ポンド(1億6200万円)あたりになるんじゃないかとも言われていて、相当に高額なクルマということになりそうですね。
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