| たしかにこういった物理機能のサブスクリプションサービスについてはボクも納得できない |
結局、BMWとしては装着した機能のモトを取れなかったということなのかもしれない
さて、BMWが「ハードウエアの利用制限におけるサブスクリプションサービスを廃止する」と発表。
これはどういうことはというと、2022年にBMWが導入した「シートヒーターのサブスク」に代表される、”すでに内蔵されている機能を利用するために課金せねばならない”というシステムを廃止するというものです。
実際のところ、BMWは車両に予めシートヒーターを内蔵していたにも関わらず、(北米はじめ一部の地域で)これを利用するためには別途定額料金を支払わねばならないという課金体制を導入したわけですね。
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もちろん、このサブスクサービスにオーナーは大激怒
当然ながらオーナーとしては「シートヒーター込みの価格を支払って車両を購入しているのに、その機能を使用できないとは何事か」という怒りを覚えることになり、よってこのサブスクサービスはすこぶる評判が悪く、もちろん今回の「サブスク廃止」はその悪評を受けてのことだとされています。
BMWの販売・マーケティング担当役員、プレーター・ノータ氏によると「標準装備と期待される機能に対するサブスクリプション・サービスの開始に対して、顧客の反応は芳しくありませんでした。私たちがもうやっていないこと、それは非常に有名な例ですが、この方法(サブスクリプション)でシートヒーターを提供することです。シートヒーターは今後、”入れるか入れないか”です。私たちは、工場出荷時に顧客からシートヒーター装着の注文を受け、あるいは注文を受けずシートヒーターを提供するかしないか、どちらかです。私たちは、後でそれを作動させるチャンスを提供することで、顧客に追加サービスを提供しようと考えたのですが、ユーザー受容性はそれほど高くありませんでした。人々は二重払いをしたように感じたようで、実際にはそうではなかったのですが、私がいつも言っているように、認識は現実なのです。だから、それを止めることになりました」。
一方でBMWは「ソフト」に対するサブスクは強化
シートヒーターのためにサブスクリプション料金を支払うことに対する顧客の評判が信じられないほど悪かったにもかかわらず、BMWはオンデマンド・サービス、特にソフトウェア関連においてはサブスクリプションを強化することとなるもよう。
その理由につき、前出のプレーター・ノータ氏は「運転支援や駐車支援など、クルマを購入した後で追加できるものや、データ通信が必要な機能など、ソフトウエアについて、顧客は自動車以外の分野でもお金を払うことに慣れています。そのためか、現在であっても、駐車支援製品のダウンロードのようなソフトウェアベースのサービスは、非常によく受け入れられています。映画やアプリの追加機能をダウンロードするのと同じです」とコメント。
たしかに「この理由は納得」であり、今後BMWはソフトウエア分野に力を入れ、ここで利益を「積み増し」することになるのかもしれませんね。
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参照:Autocar