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ポルシェ911「ワゴン」のレンダリングが登場。ボクが「911はワゴン化することがメカニズム的に難しい」と考えるその理由

2019/04/29

911ワゴンの需要は間違いなくあるはずだが、物理的にワゴン化は難しい

様々な「もしも」系CGを作成するレンダリングアーティスト、Rain Prisk氏ですが、今回992世代となるポルシェ911「ワゴン」のレンダリングを公開。

なお、同氏は新型911発表直後にも「911ワゴン」を公開しているものの、今回のレンダリングのほうが完成度がかなり高くなっています。

ポルシェはけしてワゴンに消極的なメーカーではない

なお、今回の画像はポルシェが本当に911ワゴンを発売したと言っても通用しそうな出来栄え。

加えてポルシェはかつて「928ワゴン」をワンオフで製造したり、最近でもパナメーラに「スポーツツーリスモ(ワゴンボディ)」を追加したり、ブランド初となるEV「タイカン」にも「クロスツーリスモ(これもワゴンボディ)」を追加する予定。

つまり意外やポルシェはワゴンに親しんでいるメーカーともいえ、「もしかすると、中国市場向けに911ワゴンを発売するんじゃないか」と考えることも。

なお、フェラーリのワゴンボディ「GTC4ルッソ」は中国では非常に人気だと言われ、これはおそらく「人とモノが載るから」。
旅行に行くときでも、やはり他の車ではなくフェラーリに乗りたいということなのだと思いますが、ポルシェ911はもともと4人乗りなので、ワゴンボディ化することで(後席の)頭上スペースも確保でき、リアシート後方に若干なりとも(718ケイマンくらいの)ラゲッジスペースを確保できるかもしれません。

ポルシェ911がワゴンボディに不向きな理由とは?

逆にポルシェ911がワゴンに不向きな理由もあり、それらは「911が911であるがゆえ」。
ブランドイメージはさておいて、911特有の構造として「リアエンジン」というものがあり、これによってポルシェ911の前後重量配分は3:7くらいに。

そしてワゴン化するとさらに車体の後ろに重量が集中することになって操縦安定性に問題が出るのは間違いなく、しかしこれは「他の車では心配の必要がない」現象でもありますね。

そしてもうひとつもリアエンジンという911ならではのパッケージングに起因するもので、「クーリング」の問題。
クーペ版の911は、ウインドウ後部にあるエンジンフードからエアを取り入れてインタークーラーを冷却しますが(エンジンそのものはフロントにあるラジエター経由で冷却)、ワゴン化するとインタークーラーの冷却ができなくなり、その場合はインタークーラーを991.2同様にリアバンパー左右に移動させねばならず、となるとリアオーバーハングが重くなったり、ロールセンターの外に重量物を配置することになり、これはこれで問題も。

そう考えると、911はもともと「ワゴン化が極めて難しい」構造を持っている、ともいえそうで、911は現在の形が「登場したときから」完成しているのかもしれません(加えてリアエンジンなのでワゴン化してもユーティリティはちょっとしか向上せず、それらの困難を乗り越えてまでワゴン化する理由に乏しい)。

VIA: Rain Prisk - Facebook

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