![【動画】996世代のポルシェ911をベースに「スラントノーズ」を作ろうとする男が登場!まだまだ製作中なるも完成が楽しみだ](https://intensive911.com/wp-content/uploads/2022/01/Porsche-911-slantnose.jpg)
| 意外といえば意外だが、スラントノーズを現代に再現しようとするビルダーはほぼいなかったようだ |
ヘッドライトには薄型LEDを使用するなどオリジナリティも発揮するもよう
さて、ポルシェ911に設定された「もっとも印象的な」オプションというとスラントノーズ(フラットノーズ)だと思います。
このスラントノーズは、ポルシェ911の特徴的な「カエル顔」を形成する最大の要素であるフロントフェンダーとヘッドライトを取り払い、リトラクタブルヘッドライトに置き換えるというものですが、北米だと911ターボの車両本体価格9万9000ドルに対し、オプション価格が6万ドルだったと言われます(日本だと1000万円くらい必要だったと聞いたことがある)。
![](https://intensive911.com/wp-content/uploads/2015/10/1989-Porsche-911-Flatnose-1.jpg)
なぜスラントノーズは高価だったのか?
そこで気になるのが「なぜスラントノーズは、通常のポルシェ911が買えるほど高価だったのか」。
このオプションは今で言うエクスクルーシブ・マヌファクトゥア扱いで、つまりは「特別オプション」ということになりますが、これを装着するには「一旦、通常の(カエル顔の)911ターボとして完成した」個体を分解し、その後に手作業でスラントノーズを組み込んで仕上げる必要があったから、だとも言われます。
非常に非効率的な方法ではあるものの、当時のポルシェは「製造ラインを流れてくる911ターボのうち1台だけを抜き取り、それにスラントノーズを装着する」という器用なことができず、よって”やむなく”一旦完成を待ってから分解するよりほかは無かったのかもしれません。
なお、ぼくが最初にポルシェをオーダーしたのは911が「996世代」であった頃ですが、その時代でも「内装にエクスクルーシブを指定すると、いったん通常の内装をもって完成した911を、そこから分解してエクスクルーシブ内装を組み付けることになる」と言われており、無駄のように見えても、これが最善だったのかもしれませんね。
そして現代にスラントノーズが蘇る
現代のポルシェにおいては「スラントノーズ」オプションが存在せず、しかしこれを懐かしむ人々も多いと思われ(ぼくもその一人ではある)、そこで「じゃあ自分が作るしか無いな」と考えて立ち上がったのがアメリカはペンシルバニア州にて「Crucible Coachworks」なるショップを運営するオーナー。
996世代の911をベースとし、Youtube上へと改造の途中経過を記録した動画を公開していますが、ボディパネルは鉄板を切り出して成型してゆくという地道な作業によって構成されることに。
![4](https://live.staticflickr.com/65535/51797491622_d4f4c321b3_c.jpg)
まだまだ完成は先になりそうではあるものの、完成するとこういった状態となるようです(さすがにリトラクタブルヘッドライトではない。フロントバンパーは997世代の911からの流用)。
![3](https://live.staticflickr.com/65535/51798563453_007fded65c_c.jpg)
こちらはリア。
前後ともオーバーフェンダーが装着され、大きく雰囲気が変わるようですね。
![2](https://live.staticflickr.com/65535/51799168195_21bdc508ba_c.jpg)
そして今回公開された動画ではリアフェンダー下部とサイドステップとをつなぐパーツを作る様子を公開することになり・・・。
![9](https://live.staticflickr.com/65535/51798436206_f19d048372_c.jpg)
まずはこんな感じで該当部分にテープを貼り、その形状をマジックにて写し取ります。
![8](https://live.staticflickr.com/65535/51798563533_a4dccf306b_c.jpg)
その後にこれを剥がしてカットし・・・。
![7](https://live.staticflickr.com/65535/51798563383_9e8ecd0835_c.jpg)
鉄板に貼って・・・。
![6](https://live.staticflickr.com/65535/51798806914_7e659f6380_c.jpg)
それに沿って鉄板をカット。
![5](https://live.staticflickr.com/65535/51799168165_74c7f676be_c.jpg)
オリジナルのスラントノーズとは異なり、フロントには薄型LEDヘッドライトが組み込まれ、さらにリアは911GT1風のデザインへと変更されることになるもよう。
一方では「ポルシェ935のような」ディープリムホイールもが装着されることになりそうですね。
その完成度は「期待していい」レベルだと思われ、完成の声を楽しみに待ちたいと思います。
![1](https://live.staticflickr.com/65535/51799168240_a58e854942_c.jpg)
996世代のポルシェ911をスラントノーズにカスタムしてゆく動画はこちら
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